【ディラ研】2021年秋ツアーのことなど
2021/11/24付で別のブログにアップしていたものを一部修正のうえ転載しました。
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人間を長くやってると、だんだん冠婚葬祭の「葬」の回数が増えてきて、他の3つ(冠・婚・祭)を追い抜いていきます。
筆者の身内では今のところないのですが、友人や知り合いからの喪中ハガキが今年は非常に多くて、いろいろと感慨深いです。
拙ブログの読者にも該当する方がいらっしゃるようでしたら、お悔やみを申し上げたいと思います。一時に比べて落ち着いてきたとは言え、なんせこのご時世ですので、どうかお疲れの出ませんように。
筆者がよく聞く音楽に携わってきたミュージシャン、作家、スタッフも、年齢的に仕方ないものとは言え、訃報が相次いでいるようです。特にドラマーは和洋関係なく殿堂入りクラスの人たちが立て続けという感じでした。『ドラム&リズム・マガジン』誌でも毎号追悼特集が組まれています。次号は、おそらくチャーリー・ワッツのそれが掲載されるはずです。その次の号は手数王でしょうか。。。(涙)
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Elvis CostelloやThe Rolling Stonesと同様、ディランも全米ツアーを開始してロードに復帰しました。高齢のうえに、コロナ収束には程遠い状況での再スタートですので、道中の無事を祈りたいと思います。
ツアー・メンバーにも変更がありました。またもやチャリ坊(=Charlie Sextonの古い愛称)が抜けてしまったようで、なんとCostelloの全米ツアーに合流していたようです。2019年までディランが使用していたステージ照明機材を譲り受けた時に付いてきたんでしょうか?
Charlie Sextonの参加が一時的なものなのか、今後も引き続きImposters(Costelloのレギュラーバンド)の一員として続けるのか、はたまたBruce SpringsteenとNeil Youngを掛け持ちするNils Lofgrenみたいなスタンスで活動するのか。Costelloはディランと違って、たいていのことは訊いてないことまでペラペラ話してくれる人なので、そのうち裏事情が明らかになるかもしれません。Costelloも大好きな筆者としては注目していきたいと思っています。
で、代わりに加わったのが、Doug Lancioという人です。聞いたことのない名前なので調べてみたら、2010年代前半にJohn Hiattと仕事してたようですね。ちなみに90年代にJohn Hiattのベース弾きだったDavey Faragherは、その後Costelloのバックを務めるようになり、もう20年も一緒にやっています。バックバンド業界も結構狭い世界なのかもしれません。
話をディランのバンドに戻して、ドラムも交代しました。Matt Chamberlainに代わる新ドラマーは、驚きのCharley Drayton! Keith Richards率いるX-Pensive Winosの元メンバーではないですか! あのバンドにはSteve Jordan(もちろん今はThe Rolling Stonesのサポート)がいたので、Charleyはベースを弾くことが多かった(Winosのライヴでは、1~2曲ですがSteveと楽器を取り替えてCharleyも叩いてた記憶が)のですが、本来マルチ・プレイヤーで、その後もいろんな人と仕事をしています。そういえば、Simon & Garfunkelのドラマーとして来日したこともありましたっけ。
ただ、ディランのツアー・バンドは給料が安いという噂なので、長く在籍するか若干の不安があります。あと、George Recileの時と同様、Keithがこの件でまた何かコメントしそうです(笑)。
肝心の新ツアーの音源は、まだYouTubeで断片的に聞いた程度なので、何か語れるほどではありません。(以前アップした歌詞聞き取りの答え合わせもしたいのですが。。。)
聞き取りで思い出したことが1つ。先日、2019年12月のニューヨーク公演を聞いたところ、この時点で「When I Paint My Masterpiece」の歌詞は『Shadow Kingdom』とほぼ同じ内容にリライトされているのに今さらながら気づきました。アレンジはピアノ・バラード調で、『Shadow Kingdom』ヴァージョンとは全然違いますけど。
また、筆者が「lean」ではないかと疑っていた「??? and hungry look」も、ここではハッキリ「mean」と歌っているように聞こえます。詳細はまた今度、答え合わせの時にでも。
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《2024年10月1日 追記》
記載内容は時事ネタ多めですが、当時の状況に鑑みて、修正は必要最小限にとどめました。
上記をアップした後、ドラマーのチャーリー・ドレイトンは予想通り(?)辞めてしまい、もう一人を経て、2024年6月からは何とジム・ケルトナー(!!!)が叩いていたようです。
10月4日からヨーロッパツアーが始まりますが、さてどうなる?