【ディラ研】Gコードの押さえ方について:補足

今回は前回投稿したような話に食いつくような方々向けの、さらにディープな話です。
ギターとか和音とか変則チューニングに興味のない方は、理解できず「なんのこっちゃ?」でも全然大丈夫です。料理の作り方を知らなくても、美味しく味わえるのと一緒だと思いますので。

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まずは、前回投稿分の最後で「1987年にグレイトフル・デッドと共演しているビデオを見たりしていると、Gコードをエリック・クラプトンと同じように押さえているシーンを発見しました。」と書きましたが、キャプチャーをとったので、アップしておきます。(曲は「The Times They Are A-Changin'」)

もう一つ、『SHADOW KINGDOM』の「When I Paint My Masterpiece」でもこの押さえ方をしています。

まあ、C(on G)コードと交互に弾く必要がなければ、どっちの押さえ方でも同じ音が鳴りますのでね。

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ついでなので、イレギュラーなGコードも紹介しておきましょう。

ローリング・ストーンズのキース・リチャーズ。
ストーンズの場合は、あらかじめチューニングを変えたギター(加えて、カポを付けたギター)を数台用意してあって、曲によって取り替えて弾きます。
たとえば「Honky Tonk Women」などを弾く時に、オープンGチューニングといって一番太い6弦を外し、5弦→1弦の順にG、D、G、B、Dとチューニングしてあるギターを使います。で、Gコードを弾く時はこんな風に

左手はどこも押さえなくてもGコードが鳴るという仕組みです。

オープンチューニングで別のコードを鳴らしたい時はどうするか。一番単純な方法は1フレット丸ごとガバッとセーハしてしまうことです。
『ラスト・ワルツ』のジョニ・ミッチェルを見てみましょう。

人差指で7フレットをガバッと押さえているのですが、ちょっと力がいるので中指と薬指を添えています。
もしジョニがオープンGチューニングにしていたら、7フレットをガバッだとDコードが鳴ります。(実際はオープンC系のチューニングで演奏していると思いますが、今は押さえ方を説明したいだけなので、スルーしてください。)

このガバッと押さえる方法も人によって異なります。
リッチー・ヘイヴンズならこんな感じです。

上の写真は親指で5フレットを全部押さえているように見えますが、時には1弦は押さえずに人差し指で違うフレットを押さえて一緒に鳴らしたり、といったワザも持っています。
1992年にあったボブ・フェストの「Just Like A Woman」もこうやって弾いていますが、ちょっとこれはマネできないな。。。

もちろん、上で紹介したのと違う押さえ方でも同じコードを鳴らすことはできますし、マイナーコードやテンションコードなどは押さえ方を工夫する必要があります。

補足は以上です。


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