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dYdX V4(完全分散化)への道のり

この記事は、dYdXのブログ記事を翻訳したものです。原文はこちら

🚢 2023年に次のバージョンであるV4(完全分散化)のプロトコルをリリース予定。

✅ dYdX V4は完全分散型であり中央組織は存在しない。

❎中央組織 (dYdX Trading Inc.を含む) は、dYdX V4により取引手数料の受け取りが不可能となる。

dYdXの使命は、世界をリードする暗号資産取引プラットフォームを構築することです。そんなdYdXが目指すのは完全分散型であるV4。dYdX V4への移行が完了した後、現在のdYdXパーペチュアルプロトコルは最終的に廃止となります。

2021年、dYdXは取引量で世界最大級の分散型取引所(DEX)に成長しました。現在市場を占めている主要な中央集権型取引所(CEX)への挑戦が始まったのです。

分散型は、dYdXの使命の中核です。分散化が透明性、安全性、公平性、機会の平等を根本的に改善すると信じています。

このミッションをさらに進めるために、私たちはプロトコルの次のバージョンであるV4を開発しています。 dYdX V4はオープンソースであり、完全に分散化され、コミュニティによって完全に制御されます。 dYdXは、2023年に最終形態となるdYdX V4のリリースに向けて開発を進めています。

1. 現在のdYdX

最終形態であるV4への計画として、dYdXのマイルストーン(段階別計画)が発表されています。
5つのマイルストーンが完了すると、メインネットが完成となります。

マイルストーン 1 - 開発者テストネット - 完了済み!
マイルストーン 2 - 内部テストネット - 2022 Q3
マイルストーン 3 - プライベートテストネット - 2022 Q4
マイルストーン 4 - パブリックテストネット - 2023 Q1
マイルストーン 5 - メインネット - 2023 Q2

2022年10月現在、dYdXはマイルストーン2に位置しており、ハイブリッド分散型取引所として機能しています。これは、dYdXのほとんどの要素が分散化されていますが、一部はdYdX Trading Inc.(以下、dYdXトレーディング社)およびその他のパートナーが運営するサーバー上で実行されていることを意味します。

取引プロトコルは、イーサリアムスマートコントラクトとStarkwareを利用したSTARK (ゼロナレッジ) ロールアップに基づいて構築されています。この構造により、dYdXのすべての資金とポジションの完全な透明性と自己管理が保証され、dYdXのガバナンスとステーキングはすべて、スマートコントラクトに基づいて構築されています。 dYdXコントラクトはすべてオープンソースで、サードパーティによって監査されており、中央管理機能はありません。

2. オーダーブックとマッチングエンジン

dYdXの主な要素となるのは、「オーダーブック」と「マッチングエンジン」です。オーダーブックでは、買い手と売り手のマッチングを行なった後、決済時にブロックチェーンを利用して正確に記録する方法です。マッチングエンジンは、買い手と売り手の希望価格をマッチングさせて取引を成立させるために使用されます。

dYdXのオーダーブック取引により、dYdXはすべての暗号資産で最も流動性の高い取引所の一つに成長することができました。さらに、セントラルマッチングエンジンを実行することで、dYdXは1秒未満の待機時間かつ1日あたり数千万件の注文に対応できるようになり、dYdXの取引量は1日あたり10億ドルをはるかに超える規模にまで成長しました。

次の課題となるのは、オーダーブックとマッチングエンジンの完全分散化です。

3. dYdX V4(完全分散化)

V4(最終形態)では、dYdXは完全に分散化されます。プロトコルの制御または障害の中心点はなくなるのです。制御可能なプロトコルのすべての側面は、コミュニティによって完全に制御されます。

dYdX を完全に分散化するためには、オーダーブックとマッチングエンジンを分散化する必要があります。

主な課題

処理能力:現在、dYdXのオフチェーンシステムは1秒あたり約500件の注文を処理しています。dYdXは、暗号資産における最大の取引所に成長することを目指しているため、さらに大きい注文容量を確保する必要があります。

ファイナリティ:オフチェーンマッチングエンジンの仕事の一部は、取引を順序付けて、トレーダーに取引の結果を即座に確定させることです。

公平性:ネットワークのオペレーターとフロントランナーが、正当な取引活動から価値を引き出すことができないようにする必要があります。

完全な分散化に加えて、以下のプロダクトのV4プロトコルへの追加を検討しています。

  • スポット(現物取引)、証拠金、および追加のデリバティブを含むその他の取引商品

  • 証拠金と担保オプションの改善

  • 市場構造と取引の改善

  • 新しい取引市場のシームレスな追加

dYdXは、Paradigmをはじめとする主要な業界専門家と協力して開発と構築に取り組んできました。DeFi分野における卓越したエンジニアリングとともに、日々新しい課題に挑戦しています。

4. なぜ分散型が必要なの?

目標は、世界をリードする暗号資産取引プラットフォームを構築することです。

DeFiは中央集権型の金融プラットフォームを根本的に改善するものであり、長期的には暗号資産取引の大部分がDeFiで行われると考えています。

DeFiは、透明性を大幅に向上させる目的を持ちます。つまり、金融システムがユーザーにとってブラックボックスではなくなるのです。 DeFiでは、ユーザーは企業を信用する必要がありません。組織や仲介者ではなく、コードを信頼することになります。

さらに、金融プラットフォームの真のコントロールを可能にします。 公平性、コミュニティの連携、および機会の平等が劇的に向上することを意味します。dYdX財団とともにこの準備が着々と進められています。 dYdXコミュニティでは、すでに重要な活動が行われており、プロトコルに意味のある変更が加えられています。 dYdX V4では、dYdX は完全にコミュニティによって管理され、dYdXの将来はコミュニティの手に委ねられます。

5. dYdXトレーディング社

これまでにdYdXトレーディング社は、以下の3つの主な機能を果たしてきました。

  1. dYdXプロトコルを強化するソフトウェアを開発

  2. オフチェーンオーダーブックとマッチングエンジンを運用

  3. dYdXプロトコルの成長を促進

プロトコルのオフチェーンコンポーネントを運用する代わりに、dYdXトレーディング社は取引手数料を通じて収益を得ています。。分散化に向けた取り組みの一環として、これらの資金を使用して強力なブランド、製品、およびコミュニティを構築するのです。

dYdX V4以降は、dYdXトレーディング社がプロトコルの一部を運用することはありません。その結果、プロトコルから取引手数料に基づく収益を受け取ることはなくなります。コミュニティが別の決定を下さない限り、他のすべての中央集権者にも収益は渡りません。

dYdXトレーディング社は、dYdX財団とdYdXコミュニティからの意見を取り入れて、オープンソースのソフトウェア開発を継続します。

6. 来年以降の計画

dYdX V4は、2022年末までに構築およびリリースされる予定です。dYdX V4は、dYdXのプロトコルに対する大規模かつ重要な改善となるため、数か月にわたって開発に取り組む必要があります。来年中にdYdX V4に関する詳細情報をリリースできることを楽しみにしています。

今できること:

dYdXとは?

dYdXは、オープンで安全かつ強力な金融プロダクトを構築するというミッションを掲げて、分散型取引所を率いる開発者です。

dYdXでは、イーサリアムの監査済みスマートコントラクトで実行されるため、取引中に中央の取引所を信頼する必要がありません。分散型取引所のセキュリティと透明性を、中央集権型取引所のスピードと使いやすさと組み合わせます。

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