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4の健全度7/8

いわゆる不健全な状態がどんな感じなのか。僕は健全度9まではたぶん落ちたことがないので今回は省く。

通常段階までの4なら、情動に従うことで自分らしく生き、成長できると信じている。あらゆる経験から意味を見出し、それをアイデンティティの一部にできる。そのため、自己価値はまだ揺らいでいない。

それが健全度7では現実に起こった何らかの問題をきっかけに、そうではないと気付かされる。今までの行動が成長に繋がらず、全てが無駄な時間だったかもしれないという恐れに直面する。ある程度実際の根拠があるから逃れられない。そこで自己価値が揺らぎ出す。

自分に価値がないというとまるで3の恐れだけど、3と違うのはどこに価値を見出すか。
3は「外的な評価や成功」、4は「内的な意味や独自性」にその価値を見出す。それさえ少しでもあれば心が折れずに済む、というところか。
4にとっての内省とは自分の経験や感情から自己発見を行うこと。そこからどんな影響があったのか、どんな風に今と繋がってるのかを考える。それが自分にしかないものを持っていると思える源というか。この自己発見が自分に価値があると実感するために必要なプロセスになる。
しかし健全度7ではその価値を内省から見つけることが困難となる。今までの人生で経験したことに何の意味づけもできず、そこから自分の唯一無二性も感じられない状態は4にとっては辛い。自己否定や無価値感が強くなる。自分の存在や人生に疑問を持つことになり、それが自分自身への失望と絶望になる。健全度8でそれが自分には何の価値もないんだという確信に繋がる。自分の人生は何だったんだろう、となる。

僕の場合はかなり前の話にはなるけど、自己価値のなさに悩んでた時期があった。誰かの死を伝えるニュースを見たときに何で自分じゃないんだろうと毎度思っていた。自分の方が価値がない人間なのにな、と。神は存在していたとしても全く平等・公平じゃないし、その人の価値を精査せずにランダムに死を与えているように見えるから功利主義じゃないなと思っていた。これが健全度8だったかなと今では思ってる。

要するに自己探求の結果が、内的な意味で充実感や満足感をもたらすかが大事ってことで、それが得られない自己否定の時が不健全段階だと解釈してる。

参考
「性格のタイプ 増補改訂版: 自己発見のためのエニアグラム」ドン・リチャードリソ/ラス・ハドソン

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