事件!?
そう、「我が家」にとっては、大事件だった。
その日はお休み。明け方にようやく寝付け、寝ているときだった。
急激な胸の痛みで起き上がる。
思い起こせば、確かにこの数週間、息切れがしたり、胸が痛くなることがあった。
近くのコンビニに出かけて、帰りに息苦しくなり、ほんの100mちょいが遠く、何度も立ち止まって休憩したりしていた。
前日も、布団を敷いているときに胸が痛くなりうずくまった。でも、いわゆる「左側=心臓」ではなく、両脇、右も左も痛かったので、「右も痛いって、心臓じゃないんだろうなぁ」と思っていた。
でも、飛び起きた時の痛みは昨日の比ではなかった。一瞬で「いつもと違う、やばい!」そう感じた。
家には誰もいない。それは前日からわかっていた。まず外出先の妻に電話。
「救急車呼ぶ!いつもとちがう!」それだけ伝え、すぐに119番
痛みは激しく、大声を出しながらではあったが、氏名や住所をいうことができた。その間におばあちゃんが帰ってきて、玄関を開けてくれた。
かなり長い時間待っていたような気がする。待っている間、ずっと子供たちの名を叫んでいた。「ここで死ぬわけにはいかねぇんだよ」と。
救急隊が到着すると、電話で話したのと同じように症状と名前、既往歴などを聞かれた。
それにもうなりながら答えられていた。以前にも狭心症と診断され、ステントを入れたことがあったので、それも伝え、保険証、診察券のありかなども伝えられた。
今思うと、意外と冷静だったのかもしれない。
最初に運ばれた病院では、PCR検査や剃毛、心電図を付けられるなどされたが、「オペ室がいっぱい」と、ほかの病院にまた搬送されることになった。
その時に既に「心筋梗塞」と診断されていたらしい。次の病院に到着するとすぐにカテーテルでのオペが始まった。
最初の病院に運ばれていた間に、妻が病院に到着し、次の病院へ搬送されるときには同乗してくれた。
あとで聞いたら、「手を握ったときに力強く握り返してくれたから、大丈夫だと思った」と言ってくれた。もちろん、その時にはすでに「心筋梗塞です」と言われていたそうだ。
どのくらい時間がかかったのかは自分ではわからない。
なんとなく手術中も受け答えはしていたと思うが、麻酔やおそらくモルヒネ?を投与してくれたらしく、二つ目の病院に行く前には痛みはそれほどでもなくなっていた。
術後安静時間。朝方だったと思う。それまでは麻酔も何となく効いていたせいか、なんともなかったが、急に足がぴくぴくと動きだし、我慢すればするほど余計にイライラが始まってしまった。
大きな手術をした後なのに、安静が保てない、、、
周りの看護師さんたちは慌てて手足を抑える。むずむず足症候群のことを伝えても、おそらくこんな状態は見たことなかっただろう。
透析室でも、「ここまでひどいむずむず足症候群の人は見たことがない」とずっと言われていたから。
なんかの薬を飲まされて、とりあえず収まった。
安静解除になると、大部屋に移された。