愛妻日記17

もう数日で妻と息子が退院してくることになっている。

早いもんだ。

妻の退院の日に仕事の都合がつかないかもしれないので、当日はBMWに乗る弟に迎えをたのむことにして、前もって妻の病院に入院費を渡しに行った。

現金で15万円ほどを封筒にいれて、持っていくことにしたが、直接面会はできないので入り口にいる看護師さんに手渡しして病室に届けてもらうことになる。

妻とその段取りを電話で話しながら、現金入りの茶封筒は貴重品とみなされて受け取ってもらえないかもなという話になった。

ドラッグストアで必要品を買物して、それの入った袋に現金の封筒を紛れ込ませてから渡すことにした。

妻は生理用品とか買ったら紙袋にいれてくれるからそれがいいかもねと

あ、やっぱ生理用品より母乳パッドがいいや

あ、でもそれもアマゾンで頼んでるんだよね😅

あ、コンドームとか買えば?絶対紙袋にいれるでしょ?

とのありがたいアドバイスを受けてコンドーム売り場に行く。

コンドームコーナーを見るとLサイズのコンドームが売ってあった。

コンドームをつけてた記憶は遠い昔だが、なんだか締め付けが苦しく痛かった記憶があった。私はソフトタッチを好むため強い締め付けは、あんまり気持ちよくない。
Lサイズならきつくないんじゃねーか?
俺は別に巨根でもなんでもないんだけど、日本人でも個人差あるでしょうよ!体も大きいんだから多少は違うでしょうよ。別に自慢したい訳じゃないから~😚と心の中で叫びながらレジに到着。二人体制で若い男と若い女のレジがあった。
一瞬迷いながらも若い男のレジに並ぶ。
これは、ダウンロードやストリーミングでエロを楽しむ世代には一生わからないであろう、いにしえのレンタルビデオ時代から続く男の哀しい性(さが)である。

どっちも空いてるレジにLサイズのコンドームとミルミルの入ったレジかごをもって並んだときに、若い女性のレジをわざわざ選んで不快な思いをさせるような困ったおじさんにはなりたくなかった。

あと、単純にLサイズは見栄張ってるみたいでこっぱずかしい。。

若い男の年の頃は大学生ぐらいだろうか、袋は要りますか?と聞いてくる。

若いからしょうがない☺こういうのは何も聞かずに紙袋に入れてあげればいいんだよ。と心の中で優しく囁きながら目を細めて大学生を見た。

そのままの笑顔でお願いします🙇⤵と食いぎみに答えるおじさん。

大学生は親切にも3円の透明ビニールのレジ袋を添えてくれた。

コンドームを紙袋に入れてくれとはもちろん頼めずに透明のレジ袋にコンドームを入れて駐車場の自分の車に戻る。
ため息をつきながら後部座席のドアを開けると、数時間前に友達の親からもらった出産祝いの入った茶色い紙袋が鎮座していた。

僕はふーやれやれとアメリカのホームドラマさながらの眉間の皺寄せをカマして、その紙袋にミルミルと現金入りの茶封筒を入れて病院に向かった。

いよいよ子供を抱ける日が近そうだ。

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