足骨日記14

今日は土曜日三連休の初日、入院してる僕にとってはあんまり関係のない話です。

今日は妻が見舞いに来た。
見舞いといっても着替えを持ってきてくれて、自分の洗濯物を持って帰ってもらう。
読んだ本を持って帰ってもらい新しく本を持ってきてもらう。
病室は四人部屋なので荷物の入れ換えをして談話室みたいなところで自販機の百円の珈琲を飲んで話をする。

家の様子を聞くと毎日朝から起きて掃除洗濯をして娘も早寝早起きで頑張ってるとのことだった。洗い物も出たらすぐに洗ってるとのこと。

ふーん。

まず、読者の方にご説明が漏れたが私の妻は家事をしない。
家事をしないというか、仕事が忙しくて疲れてる。
というか、可愛いのが仕事だから家事なんてしなくていいのだ。
家はそういう家なのだ。だから、僕が足の骨を折って入院するというのは、あなたの家でいうところのお母さんが入院してるのと同義である。それについては妻も僕も自覚している。

毎朝、最初に起きて娘と妻を起こして、時には娘の朝食を準備したり、夜仕事で疲れて家に帰り、夕食を作ったり、食事を買って帰ったときは皿に盛り合わせたり、食事の後は食器や調理器具を洗ったり、休みの日は半日かけてたまった洗濯物をして干したりコインランドリーに持っていったり、ほこりがたまったな~と思ったらしばらく我慢して我慢できなくなったらクイックルワイパーしたり、その夜は何だかんだ夕食を作ったり、ご飯食べた後はそれを洗ったり。

入院したら全部病院の人達がしてくれる。楽チンなのだ。

僕も男なので洗濯掃除もたまってからしかしないし、料理も鍋とかワンプレート料理とかが多い。娘と二人の時は外食も多い。それでも入院するにあたって娘と妻の暮らしぶりが一番心配だった。
思い上がったようなことを言えば、俺がいなくて大丈夫と?と思っていた。

結果は大丈夫だった。妻と娘の頑張りがあってのことだがそれが出来るのなら普段もそうしてほしい。

妻に、じゃあ俺が帰ってからもこれでいこうや。と冗談半分、あと半分はお願いに近いニュアンスで言ってみた。

妻の答えは笑顔でNOだった。
もうこんなに頑張れないとのことだった。
この生活で仕事をしないだったらいいと。つまり専業主婦だったら出来るとのことだ。

妻を専業主婦に出来るほどの稼ぎは僕にはなかった。

退院したらかわいい妻のために家事全般を頑張ろうと思った。

ただし、娘をもつ父親としては難しい立場である。
ある日、知人から美味しい和菓子を頂いたのでソファで寝転んだ状態で、妻に緑茶を淹れるように頼んだ。娘が僕の命令口調に反応して、そんな言い方したらママが怒っちゃうよ。と忠告してきた。
妻も僕も笑ってしまった。
僕は娘に真面目な顔で、君が結婚したらパパになる人からお茶を注いでと言われたら注いであげないといけないんだよ。お父さんに言われたらお茶を淹れるのがお母さんなんだよ。
ママも今お茶を注いでるだろ?
君もそうするんだよ。分かった?

うまく説明できなかった。普段、僕が妻に頼むより自分でやった方が早いと思って家事をしていたし、自分でお茶を淹れていた。

僕は悪い意味で九州男児だし、多少の男尊女卑的な考えが頭に入ってると思う。
娘に馬鹿女に育ってほしくないと思う。好きな男がお茶を飲みたいと言えば淹れて欲しいし。家事をする女性になってほしい。娘さえいなければ家事全般をずっとやり続けていい。でも、娘に母親というものを見せるのは妻しかいない。
父親が家事育児をしていい人だったよりも、家にあんまりいなくてお母さんが頑張ってたの方がいい。僕はそういう意見だ。

時代が変わっているからこんなことを言ってると奥様方から理解されないだろうし、フェミニスト的な人の格好の餌食だろう。

個人の価値観の問題なので口出し無用でお願いしたい。世の中の女性にたいしてではなく自分の娘だけについてそう思う。

今回入院して良かったことはこれくらいだ。

いいなと思ったら応援しよう!

D山
もしよろしければサポートしていただけるとありがたいです!