共通テスト 感想
2日目を終えて家に帰り、自己採点を終えた時の気分は、旅行後のようだった。試験場に赴き初めて見る問題に挑むという体験は、大学受験の大きな転換点に当事者として誰よりも早く立ち会っているという感覚も相まって、旅にも似た高揚や緊張感をもたらしたのかもしれない。
全体としては、これまでのセンターと難易度が特段変わったように感じられないし、試行調査とはちょっと変わったところもあったけど、そのせいで点数が下がるほどの大幅な傾向変化だとは感じなかった。
・対策
模試と試行調査は活用した。
選択は地理、物理、化学。
地理で活用したのは地理の研究、データブック、地図帳。理系だけど元から地理は学習意欲があったので、なんか「共通テスト対策」みたいなのは嫌だった。
数学は時間が厳しいかと思っていたが意外と訓練で間に合うようになった。
傾向変わると言われていたけど、そうは言っても範囲は変わってないんだから、時間のトレーニングをちょっとやっていつも通り真面目に考えて解けば良い点取れるだろと思っていた。6月頃と直前2週間がメインの対策期間。
・地理
感想……標準
思考力を問わせたいのだろうなぁという問題傾向だった。地理オリンピックに似ている?気のせいか。楽しかった。問題傾向は変わったけど難易度としては実はそこまで変化はないと思った。90点超えは本当に嬉しい。
天橋立の写真の問題で本当に笑ってしまった。あれが一番楽しい体験だった。
試験一週間前にブラタモリを見ていた受験生としてこれは言いたい。地理の天橋立の問題、ブラタモリがあったから解けたのではない。問題自体は簡単だし、場所が被っただけなら大して興味はない。本質はあの「北側から見た天橋立の写真」がまさにブラタモリの天橋立の回の話題提起であったことで、そういうテーマまで一致していたことに興奮を覚えたのだ。ブラタモリを見ていた学生なら、あの写真の天橋立を「橋」や「龍」に見立てた昔の人たち、さらに天橋立の南北の発展の経緯に思いを馳せることができただろう。そのように楽しめる豊かさをブラタモリが提供してくれたということが大事。
・国語
・現代文 感想……標準
複数資料の読解、実用的文章とはなんだったのか……。
ほぼセンター。最後の問題だけ新資料を提示して考えさせる問題だったけど、試行調査でやったみたいにバリバリに資料使ってくるタイプじゃなかった。難易度もいつもと大して変わらないだろうな。解いてる途中頭熱くなった。
・古文 感想……難化
これも最後の問題だけ新資料。これについては模試もこういうタイプのを提示してきたと思っている。ただ正直全然読めた気がしなかった。運良く1ミスで済んだ。
・漢文 感想……標準
これは確かに新傾向という感じで複数資料の読解をさせてきた。良い問題だったと思うけど、漢文なのでいつも通り易しい。満点。
・英語
・リーディング
感想……標準~難化
僕はこの問題形式好きです。選択肢も明快に作られてあったのでほとんど間違えないだろう。別に試行調査で出た伝記などが差し替えられたとしても、騒ぐほどの傾向変化ではないんだよな。ただ模試や試行調査より分量が多い感じがした。一問ちょっと気を抜いてた。
・リスニング
感想……難化
逆に僕はこの問題形式嫌いです。2回流してくれ……。リスニングに個人的な苦手意識もあってやはり難しく感じたのだが、意外と悪くない点数だった。
・数学1A
感想……標準
数1間違えて解かなくて良かった。共通テストらしい出題は2⃣の前半。それはそうとして速さをひたすら求めさせて最後にタイムを聞くのは何?こういう注意力が「思考力」なのか?(逆切れ) 別に100m9.68秒で走る日本人選手がいてもいいだろ。
・数学2B
感想……(超)易化
数2間違えて解かなくて良かった。問題傾向はセンターとほぼ変わらず、難易度はセンターと比べて大幅に易しい。思考力を問うと言いながらむしろ簡単な問題を出し、分量も40分で終わる程度にはしょぼい。簡単すぎて問題冊子に「は?」と書いてしまった。こういうところで凡ミスする人間をあぶりだそうとするのはやめてほしい。
・化学
感想……標準
いつも通りすぎる。特別なことはなかった。
・物理
感想……標準
これも今までの模試や試行調査と大して差もなく、理科がちゃんと分かっていれば当たり前に取れそう。理解が浅かった部分を取られて1問失ったのが悔しい。
・総括
自己採点が間違っていなければ、教科単位では全部9割以上。今までのどの模試よりもどの過去問演習よりも高い点が取れた。上振れ、するもんですね!なんか自分だけがミスを連発していつもよりだいぶ低い点数を取ることばかり考えていたので、この結果は驚き。
・行き帰り(本質)
行き帰りが本質です。僕の受験会場は調布から徒歩5分でした。
でも調布まで単純に行って歩いて帰るのつまらなくないですか?僕はつまらないと思いました。
・1日目 行き
親に「余計なことはしないでくれ」と言われ、自分としても大それたことをする程の心の余裕はなかったので、調布駅から徒歩。調布駅は何回か行ったことあったんだよな。
・1日目 帰り
調布駅に向かう人ばかりの中、出口を左に進み甲州街道を東へ突進。
2駅隣の国領駅まで歩いた。国領駅は地下駅で、「いかにも踏切解消のために地下化されました」って感じの駅前と周辺。僕は近代的できれいな駅がとても好きなので、良いと思いました。
心に余裕があったので、千歳烏山で準特急に乗り換えず、八幡山で通過待ちを楽しんでいた。
・2日目 行き
西調布駅から歩いた。最初は布田駅から会場まで歩こうかと思ったが、布田駅で降りるためにわざわざ各停に乗ってゆっくり進んだ結果遅延とかが発生して遅刻になるとかは嫌なので、準特急で調布に到着した後一つ向こうの西調布まで各停に乗って、そこから歩いた。西調布駅はどこにでもありそうな地上駅。駅前ロータリーがやたらと広いのが好き。会場までの道にインターチェンジとかあって楽しかった。行きたいよ山梨。
・2日目 帰り
調布駅に向かう人ばかりの中、出口を左に進み甲州街道を東へ突進。
全て終えたという気持ちと、自己採点がどうなるかという不安を抱えながら、夜の住宅街を歩いた。なんかいかにも二車線に拡張しますよという感じで脇に土地を確保していた道路がすごく多かったけど、なんなんだろうな。と思っているうちに布田駅に到着。
布田駅、めっちゃ好きです。多分調布まで近いし各停しか止まらないしであまり使う人いないんだろうな。地上改札階から地下ホーム階まで階段が長く伸びていて、ホームには人がほとんどいないのにホームドアは天井まで覆っていて構内はとてもきれい。これはすごくいい雰囲気ですね。
この2日間は旅行のような体験だった。布田駅まで歩いて駅を見て雰囲気を味わったのは、この旅を締めくくる思い出となった。
受験に挑む時はこれくらいの心の余裕や楽しみを持てるといいと思う。