240430【記事】インタビュー(NME)

NCT’s Doyoung on ‘Youth’: “I made a conscious effort to really show who I am”

『『YOUTH』のNCTドヨン「本当の自分を見せるために意識的に努力した」』

NCTのドヨンが30歳に近くなり、海のことを考えている。具体的には、遠くから見るとどのように見えるのか。歌手初のソロアルバム『YOUTH』の韓国語タイトルに「포말」という単語が含まれているのもこのためだ。あまりに近くで見ると、潮の満ち潮は混沌としており、激しくさえある。しかし、一歩下がると、渦巻く波の上の戦いには美しさがある。これは、あなたの人生の一章を振り返るのにぴったりな比喩であり、荒れた流れですらただ記憶に消えていってしまう、そんなわずかな一瞬から取ったものだ。

『YOUTH』は、ドヨンに与えられた時間と視点によって色付けされている。彼はNMEとの深夜のZoomでアルバムについて「人間としての自分を本当に示すために意識的に努力しました」と語る。「僕は自分自身に問いかけなければなりませんでした。僕が共有しなければならないストーリーは何だろうか？僕の人生でこの段階で何を表現したいのか？しばらく考えていたところ、‘青春’という言葉が頭に浮かびました」

青春という概念は、K-POPアーティストが成人初期に移行するのに馴染みのあるベッドフェローだが、20代後半の青い時間に、ドヨンはそれらの並びの間に陰影をつけるためにもう少し意味を重ね付けた。 「青春」の感性は「春の朝」というよりは「春の夜」という意味で、エレキギターリフが暖かい風のように声を上げる部分もあるが、春を迎える太陽がそっと滑り去ることを切に願う歌詞だ。これが青春の物語であることは後にも述べる。

彼がアルバムのアイデアを思いついた時、それは蛇口を開けたようなものだった。物事がただ流れ出ただけだった。以前は、彼の生々しい叙情的なスケッチは会社によって却下されていたが、『YOUTH』では、ドヨンは2つの執筆クレジット(温かい挨拶「From Little Wave」と優しい感情を刺激する序曲「Beginning」)で主張している。実際、彼は彼らのストーリーテリングで新鮮な正直さを強調している。今回を通して、彼は彼の「真の経験と誠実な感情」を活用することが容易になり、特にドヨンがアルバムのオープニングをたゆまず修正した後、SMエンターテインメントのスタッフにとって成長が明らかになったことを発見した。

僕たちの短いビデオ通話は、『YOUTH』の公式リリースから数時間後に行われた。話をしながら、また通訳の話を聞きながら、ドヨンは穏やかな湖の静けさの中に自分の顔を落ち着かせている。彼は思慮深く、よく配慮している。ここに言いたいことをじっくり考える時間を持った人がいるが、最後の数分間の部分をもう少し修正せざるを得ない。 「品質に違いがあるのは当然だと思います」と彼は言い、ビートを一時停止し、自分自身を編集します。「それは正しい言葉なんでしょうか？」と。

対照的に、彼は私たちの会話の間中、決定的に、そして継続的に繰り返す1つの単語があった。‘naturally’だ。それは時間の経過を描写する方法だが、彼が書くことや記録を描写する方法でもある。彼のその単語を聞けば、あなたはすべてがただそこにクリックしたようにはめただけだと思うだろう。実際のところ、ドヨンのように簡単に聞こえるようにするには、多くの努力が必要だ。アルバムを作るにあたって、彼は自分のアイデアでPowerPointのスライドを作り、レコーディングブースで誕生日を過ごし、何時間も一方通行に孤独に過ごした。彼の手は『YOUTH』のあらゆる部分に、上から下まで施された。

ドヨンは、サブグループNCT 127の音楽がいつも彼の個人的な好みなものばかりではなく、K-POPグループからのリリースは(社内)委員会によって行われる傾向があるため、妥協が必要だと述べている。しかし、『YOUTH』については、「グループディスカッションや他のメンバーのインプットがなかったので、たしかに仕事のプロセスが違っていました」とドヨンは言う。 「より多くのコントロールと責任感によって、自分自身と自分の考えに本当に集中し、音楽が僕を導いてくれる場所へ従うように、僕を駆り立てていきました」と彼は付け加える。

アイドルの練習生になる前には高校生バンドのフロントマンであったドヨンは、韓国バンドの感性的なソフトロックとポップスタイルである「Happipolla」、「Daybreak」、「Day6」を長い間愛してきた。彼らの魔法を再現するために、彼はSMのA&Rチームに、主に韓国人の才能たちをアルバムに参加させるよう依頼した。そしてLUCYのベーシスト、チョ·ウォンサン(「僕がずっと憧れていたアーティスト作曲家」)がドヨンに「Little Light」のデモを送り、その他のクレジットには、SMエンターテインメントの多作プロデューサーKENZIE、IUやAKMUのイ·スヒョンの協力者であるソ·ドンファンが含まれている。

この過程で、ドヨンの親しい間柄であるNCT127のグループメイトかつリーダーのテヨンがファンにとっては身近な存在であるだろう。2人のアイドルは2016年4月にNCT Uで共に1度デビューし、3ヶ月後に再びNCT127の一員としてデビューした。ヒップホップ·トラップ·ハイブリッドの「The 7th Sense」、そしてラッパ吹きとラップが主導の「Fire Truck」の両方のデビュー曲は、2010年代半ばのK-POPのバブルボーイグループに対する偏見の混沌とした破壊者であると宣言されている。しかし、当時、NCTユニットは一般の人々に浸透するのに苦労した。

K-POPミニマリズム時代の2023年、テヨンがソロプロジェクトを発表した時、汚い低音と万能の奇癖が眉をひそめたが、それはテヨンがアーティストとして誰なのかについて言及し、トレンドに従わず彼を後押しするのに適している。 「ソロアルバムにまとめてリリースするということが何を意味するのか、そしてその過程でどのような課題が期待できるのかを話し合った」とドヨンは言う。 「テヨンイヒョンが、より慎重に現実的なアドバイスをしてくれたと思います」

‘青春’という言葉が出ると、プレッシャーがかかった。K-POPのリリースで期待されていた特徴、例えば、スティック·ポップ·フックや振り付けを除くと、音楽の質そのもの自体を証明しなければならなかった。『YOUTH』の製作に関するドキュメンタリーは、ドヨンが彼の希望をテンパリングしていることを示す。「もし、誰も聞いてくれないとしたら？」と。しかし、NCTのゆっくりとした燃え上がりは、彼に忍耐と粘り強さを与えた。 「素敵な音楽はやがていつかは愛されるでしょう」と彼は締めくくった。 「だから、人々がすぐに(『Little Light』の)歌を好きにならなくても、僕はこの感情を持っています。いつかそれは愛されるでしょう」

その時々の無情を追い求める中で、『YOUTH』は時間の着実な進行に基づかれていることに気付く。NCTグループメイトのマークが作詞し、少女時代のテヨンが出演するコージーコーヒーショップチューン「Time Machine」は、歳月を遡ればすべてが同じになるということを受け入れる恋人同士のデュエット曲だ。過去の自分が大気圏の境界線上で肩越しに形を整えるという「Lost in California」、ドヨンのクリスタルボーカルが最高の姿を見せる優しいバラード「Rewind」では手の届かないところにいる他の誰かについて、「あの日のことを思い出すと/世界は静かに後ろで流れる/振り返ったあなたの姿/消えゆく通りの果てで」と。

状況を考えると、ドヨンの心の中に時間があるのは当然のことである。冬の終わりにNCT127が(しばらくは)最後になる完全体として活動した。ドヨンは「テヨンイヒョンが兵役に入隊したことで、次のツアーがいつになるか、みんなで考えなければならない時期が来ました」と話す。いつも繊細な心で、彼は涙を流しながら数回のコンサートを終えた。 「その不確実性のために、僕はより感傷的にならざるを得ませんでした」と彼は付け加えた。

ファンとメンバーにとっての悲しみの一部は、NCT127がCOVID-19のせいで世界的な成功を逃したという気持ちだった。メンバーが英語曲と約束していたアメリカツアーで勢いを増していたちょうどその時、彼らの足元にストップサインがしっかりと刻まれた。ドヨンはある挨拶で「9年間を振り返ってみると、残念だと思う人もいるかもしれないし、僕たちがうまくいかなかったと思う人もいるかもしれないし、もっとタイミングが良かったらどうだったんだろうと思う人もいるかもしれない」と話した。しかし、彼自身がそう考えたことは一度もない。

「成功するかどうかは、それをどう定義するかにかかっていると思います」とドヨンは言う。 「僕にとって成功したアーティストとは、音楽へのアプローチや芸術性を表現し、観客から独自のスタイルを認められる人のことです。 ‘このアーティスト、このグループはこのような音楽を作っている’と聞くことができる瞬間です。僕の定義では、NCT127がある程度の成功を収めたと言えると思います」

自分自身については？ 「幼い頃、自分にとって人生には何が待ち受けているのかを考えると、歌手になりたいという気持ちが本当に僕のベースになっていました」とドヨンは言う。 「長く記憶に残るアーティストになるという夢が、僕の人生をどのように生きたいかという方向性を与えてくれました」

彼は、その内なる子に対して、「成功の保証なしに、音楽の人生に献身し、その夢に向かって努力したことに対して大きな誇りを感じています。特に成功が実現した今はなおさらです。自分のスタイルとトーンが認められ、自分のアプローチで有名になれることを願っています」と彼は続ける。 「それが僕自身の成功を定義する方法です」 それは、自分がコントロールできることに限りがあることを知っている人のように話し、「あとはいつものように、時間に身を委ねるだけです」と。

『NCT’s Doyoung on ‘Youth’: “I made a conscious effort to really show who I am”』

As NCT’s Doyoung nears 30, he’s been thinking of the ocean. Specifically, what it looks like from afar. That’s why the Korean title of the singer’s first solo album, ‘Youth’, includes the word ‘포말’, or sea foam. Seen too close, the cresting tide is chaotic, even violent; but, step back, and there’s beauty in that battle on the swirling waves. It’s an apt metaphor for a look back on a chapter of your life, taken from a slight remove – where the rough current fades into mere memory.

‘Youth’ is coloured by time and the perspective that it’s given Doyoung. “I made a conscious effort to really show who I am as a person,” he says of the album over a late night Zoom with NME. “I had to ask myself, ‘What is the story that I have to share? What do I want to represent at this stage in my life?’ I thought about it for a while and the word ‘youth’ came to me.”

The concept of youth is a familiar bedfellow for the K-pop artist transitioning into early adulthood, yet in the blue hour of his late twenties, Doyoung’s got a little more wisdom to shade between those lines. In his own words, the spirit of ‘Youth’ is more “spring night” than “spring morning”: electric guitar riffs may lift his voice up like the warm breeze, but the wistful lyrics are that welcoming spring sun gently sliding away. It’s the story of youth, as told from the end.

Once he had the idea for the album, it was like a faucet had been opened; things just flowed out. Before, his raw lyrical sketches had been rejected by the company, but, on ‘Youth’, Doyoung claims two writing credits (warm salve ‘From Little Wave’ and ‘Beginning’, an overture which brims with tender emotion), a fact he chalks up to a fresh honesty in their storytelling. This go-around, he found it was easier to tap into his “genuine experiences and sincere feelings”, and that growth was clear to SM Entertainment’s staff – especially after Doyoung tirelessly revised the album opener.

Our brief video call takes place a couple of hours after the official release of ‘Youth’. While speaking, and while listening to the interpreter relay his thoughts, Doyoung schools his face into the composure of a calm lake; he’s thoughtful, considered. Here is someone who’s had time to think through what he wants to say, though he just can’t help but make a few more last minute revisions. “I think it’s natural for there to be a difference in quality,” he says, pausing a beat, then edits himself: “Is that the right word?”

By contrast, there’s one word he definitively, and continuously, circles back to throughout our conversation: “naturally”. It’s how he describes the passage of time, but it’s also how he describes writing and recording. To hear him tell it, you would think everything simply clicked into place. The reality is, it takes a lot of effort to sound as effortless as Doyoung: in making the album, he crafted PowerPoint slides with his ideas, passed a birthday in the recording booth and spent hours on single lines. His hands are in every part of ‘Youth’, top to bottom.

Doyoung has said sub-group NCT 127’s music isn’t always his personal cup of tea, but releases from K-pop groups tend to be by committee; compromise is a necessity. On ‘Youth’, however, “the working process was certainly different without that group discussion or input of the other members”, Doyoung says. More control and responsibility, he adds, “pushed me to really focus on myself, my thoughts, and follow where the music was leading me”.

The frontman of a high-school band prior to becoming an idol trainee, Doyoung has long loved the sentimental soft rock and pop stylings of Korean bands like Hoppipolla, Daybreak and Day6. To recreate their magic, he asked SM’s A&R team to enlist mainly Korean talent for the album – breaking from the global pool they typically tap on. That began with Lucy bassist Cho Wonsang (“an artist-composer I’ve always admired”) sending Doyoung the demo for single ‘Little Light’, while other credits include prolific SM Entertainment producer Kenzie and composer Seo Dong Hwan, a collaborator of IU and AKMU’s Lee Suhyun.

Another of Doyoung’s close confidants during the process will be familiar to fans: NCT 127 groupmate and leader Taeyong. The two idols have debuted together twice: once with NCT U in April 2016, and again three months later as a part of NCT 127. Both introductory songs – hip-hop-trap hybrid ‘The 7th Sense’ and the blaring, rap-led ‘Fire Truck’ – have since been proclaimed as ahead of their time, chaotic disruptors of K-pop’s bias toward bubbly boy groups in the mid-2010s. But, at the time, the NCT units struggled to make inroads with the general public.

When Taeyong released his solo project in 2023, during an era of K-pop minimalism, the dirty bass and all-around eccentricities raised eyebrows – but it spoke to who Taeyong is as an artist, which makes him fit to advise on turning a blind eye to trends. “We talked through what it means to put together and release a solo album, and what challenges I could expect in the process,” Doyoung says. “I think Taeyong hyung definitely offered me more cautionary, realistic advice on what to expect.”

Because once the sound for ‘Youth’ was in place, the pressure was on. Sans the expected hallmarks of K-pop releases like sticky pop hooks and choreography, the quality of the music had to speak for itself. A docuseries about the creation of ‘Youth’ shows Doyoung tempering his hopes: What if, he asks, no one listens? Yet the slow burn rise of NCT has imparted patience and persistence to him. “Nice music will be loved eventually,” he concluded. “So if people don’t like the song [‘Little Light’] immediately, I have this feeling, one day it will be loved.”

In going after that timelessness, ‘Youth’ finds itself obsessed with time’s steady march. Cozy coffee shop tune ‘Time Machine’, written by NCT bandmate Mark and featuring Girls’ Generation’s Taeyeon, is a duet between lovers who accept that, were they to turn back the years, everything would turn out the same. A past self takes shape over his shoulder on the atmospheric banger ‘Lost in California’, while on the tender ballad ‘Rewind’, where Doyoung’s crystalline vocals are in top form, it’s someone else just out of reach: “When I reminisce about that day / The world quietly flows backwards / Your figure as you looked back / At the disappearing end of the street.”

Given the context, it makes sense that time would be on Doyoung’s mind: At the tail end of winter, NCT 127 performed together as a full group for the last time (that is, for a while). “With Taeyong hyung enlisting for his military service, there came a point where all of us had to think about when we would next tour as the complete team,” Doyoung says. Ever a sensitive soul, he ended a couple of concerts in tears. “Because of that uncertainty, I couldn’t help but feel more sentimental,” he adds.

Part of the sadness – for fans and members – was a feeling that NCT 127 had left some global success on the table, thanks to COVID-19. Just as the members were gaining momentum stateside with English singles and a promised US tour, a stop sign was firmly planted at their feet. “When looking back on our nine years,” Doyoung said during one of his send-offs, “there might be people who feel regret, who feel that we didn’t succeed, who wonder how it would be if the timing was better”. But that’s never been the way he sees it.

“I think achieving success really depends on how you define it,” Doyoung says now. “To me, a successful artist is someone who is able to share their approach to music, their artistry and be recognised for their unique style by their audience. It’s that moment where a listener can say, ‘This artist, this group, makes this kind of music.’ By my definition, I think I can safely say that NCT 127 has reached a level of success.”

And as for himself? “When I was younger, thinking about what life had in store for me, the idea that I wanted to become a singer really grounded me,” Doyoung says. “My dream of becoming an artist who will be remembered for a long time gave me the direction for how I wanted to live my life.”

He feels an immense pride for that inner child, “for committing to a life of music, for working towards that dream”, without a guarantee of success – especially now, after it’s been realized. “I am hoping I can be recognized for my own style and tone, that I can make a name with my approach,” he continues. “That’s how I would define success for myself.” It’s spoken like someone who knows there’s only so much he can control; the rest, as always, is up to time.

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