【遊戯王解説書】奇跡の進化 ペンデュラムの新境地【覇王門式統合召喚】
◼️はじめに
皆様、noteをご覧に来ていただき誠にありがとうございます。
本noteはコンパクトに仕上げた覇王門について解説していきます。
テーマとしての【魔術師】と組み合わせた構築が散見される中での紹介となりますが、覇王門だけでも十分ポテンシャルがあることを認識してもらうため作成しております。
覇王門のギミックを認識していただいた上で、覇王門や【魔術師】等の構築や対策を講じていただければ幸いです。
◼️覇王門とは
覇王門並びに覇王眷竜ダークヴルムは、マキシマム クライシス(2017/1/14発売)にて登場したカード群で、当時から【魔術師】の相棒として使用されてきました。闇属性である点やスケール、レベルが非常に重宝するステータスであったためです。
その後細々とした新規はもらっていたものの、あまりにも活用が困難であったため、結局【魔術師】のお供から評価を上げることができませんでした。
そしてついにここにきてエイジ・オブ・オーバーロード(2023/7/22発売)で大幅な強化を受けた形となります。
◼️主なカードの紹介
●ダヴルム
出たら覇王門サーチ、スケールに貼れば1〜4の闇をPS可能にする破格な性能を誇っているこのカードがデッキの根幹となります。主にモンスター効果を使用し、墓地からssしながら門魔術をサーチします。
墓地に落としssすることでPS前にエレクトラムや軌跡と言ったリンク2のモンスターに繋げることができ、展開数を増やすことができます。
マスターデュエルでは制限が解除されておりますので、メタ札に屈しなくなる点、ルートに入れる確率が増える点を期待し、OCGでも解放されることを願います。
ちなみに、【魔術師】は今までPS前にエレクトラムを出すことが困難であり、PS時の出力で最大値が決まっていた節があります。そこから一変して、覇王門ギミックを追加することでPS前にできる行動が増え、柔軟性が増しました。PS前にエレクトラムを供給できることから上下スケールの調整もし易くなり、従来の型から大幅なスロットの削減をすることに成功しています。故に【魔術師】で活躍が飛躍するのも納得できます。
●零
新規が来るまではなるべく引きたくない札でしかありませんでしたが、今では組み合わせとして強い部類となっています。まさか惜しみなく3搭する日が来るとは思いませんでした。
しかし相変わらず単体性能自体は弱いため、他の札を増やしたい場合は減らしても差し支えありません。
ハリファイバーがいた頃はモンスター効果を使用していましたが、そんな機会は特にないので下スケールのひとつとしてカウントしてください。
●門魔術
新規の一枚です。
ダブルのPモンスターです。この時点で強いです。
さらに、Pスケールに門魔術以外の覇王門があれば手札からssでき、出たついでに"ズァークが記されているカード(魔法使い以外)"をサーチすることができます。つまりダブルと言わずトリプルと言っても過言ではないパワーを持っている新規となっております。
Pテーマは基本的にPSできる数や質をどれだけ上げるかというゲームをするのですが、その性質から1枚が2枚になるだけでも十分強い札として認識できます。それが割ったり出たりするだけで増えていくのですから弱いわけがありません。名前も2種にカテゴライズさせてる辺りズルいです。
リトルナイトが同期でいる関係でP効果の①がついたのかな?と思ったり思わなかったり。
●魂
四天の龍を統べ、第5の次元に君臨する究極龍よ!今こそこの我と一つとなるのだ!統合召喚! 出でよ、覇王龍ズァーク!!!
というわけでこれであっさり出せてしまいます。
それでも罠でテンポロスする上に、効果が無効になり、次のターンに戻ってしまうため、出た当初はどう使うのかそもそも理解できない類いの1枚でした。ライフを半分払い高打点を供給できるという面からダイノルフィアでは使われていた認識です。
せめて簡単にサーチできたらなーくらいに思っていたら本当にサーチが来たのが現在です。
先に紹介した門魔術からサーチすることができ、後述するラヴルムに妨害機能を持たせることができます。
出したズァークの効果は無効になりますが、クーリアの下に出すことで発動した効果が無効にならないという踏み倒し行為ができます。ズルいです。
基本的にはここを妨害の起点として用いる形となります。
●ラヴルム
新規の一枚です。
星4、チューナー、ドラゴン族、スケール8という恵まれたステータスではありますが、効果があまりにもズァークと覇王門に寄っているため専用カードとなってしまっています。EXから手札に加わる効果が"Pモンスター"ではなく"Pモンスターカード"だったらめちゃくちゃ強かったのですが。
とはいえ覇王門では歴とした妨害札となります。
先に紹介した魂によりズァークを簡単に出すことができ、過剰な展開をしなければ場に星4闇Pモンスターを残すことができます。相手の特殊召喚にあわせ、ラヴルムのP効果を使用し、シンクロから覇王クリアのSSを狙います。覇王クリアはSS時に表側のモンスターを破壊するため、ズァークのぶっぱと合わせて2回ぶっぱをすることができています。ハリファイバーがいた頃の展開を再現できているのは嬉しいところです。後出しができるため泡影を受けない点も評価できます。
◼️展開について
後述する構築での比率をもとに計算した確率を括弧内に記載しておりますので、そちらも参考にしていただければ幸いです。
本来Pテーマでの展開は上下スケールに依存するため、かなり計算が難しいのですが、覇王門はとりあえず2体モンスターを並べるところからスタートになるので計算は簡単なのはありがたいです。
●ダヴルム(オッレボ、おろまい、霊廟、渓谷含む)、ドクバ、光翼、門魔術(零含む)の内2種(74.29%)
●ダヴルムとトルドー(霊廟、おろまい含む)(22.08%)
●門魔術と零(9.80%)
◼️覇王門のプランについて
展開をご覧いただいてわかるように、Pテーマなのにかなりコンパクトに収まっていることがわかります。
上下スケール+1ではなく、2枚のカードから質の高い妨害を2つ用意できる点が魅力です。
このコンパクトに収まってしまう点が落とし穴だったりします。
展開に絡む札を画像で示していますが、この時点でフリースペースがメイン15枚、EX3枚存在しています。
さらに前述しているように零や墓地へ落とす札を減らしたり、EXではクーリアやスターヴを減らし妨害値を下げることで新たなギミックを搭載することができます。この微妙な隙間がやりたいことの詰めすぎに繋がる、いわゆる「メモリが足りなくなる」となってしまう原因とも捉えれます。
これを理由に覇王門魔術師はかなり難易度の高いデッキにカテゴライズされてしまいます。
しかし"Pテーマだから"という理由で違和感を感じない方のほうが多いかも知れません。
メモリ不足はプレミの温床と認識しているので、自分が使うプランとしては、無理にギミック過多にはせず、2回のぶっぱ+高打点+手札誘発や1枚で妨害となる札を潤沢に採用しつつ、返しのターンに大型でキルを取りに行くのが望ましいかと存じます。
先に紹介した展開では、全て軌跡から入っていることから分かる通り、組み合わせによっては軌跡のサーチに対する無効系誘発も貫通することが可能です。
また、スターヴ、ドロゴンを難なく採用することができるため、超融合を打ちやすい環境であれば積極的に採用することができます。
Pテーマならではのパワフルさ、手数の豊富さや相手から見た時の当てどころの不明瞭さを体感していただければと存じます。
アストログラフが入っていないのは、過剰枠である認識を持っているためです。魔術師のように何度も再利用をすることができず、慧眼から好きな札にタッチすることができるわけでもないため、1度のssとサーチをする札でしかありません。
なのでもし追加するとしたら手数の一つとして認識していただき、採用するのが望ましいかと存じます。
◼️サイチェン後の小話
サイドチェンジ後はクーリアには繋がず、リトルナイトとすることでニビルを撃たれても妨害を残すことができます。その際ズァークは早々に出してしまって構いません。リトルナイトは拮抗のダメージを最小限にしつつリソース+打点を自ターンに残すことができます。
ズァーク→覇王クリア+リトルナイトを突破されたとしても、相手が魔法を使っていればクリスタルウィング・シンクロ・ドラゴンと覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを出すことに成功しています。特に黒竜は破壊されてもPゾーンに移り、自ターンにPゾーンからssすることができます。黒竜で場のモンスターを処理しつつ戻ってきているリトルナイト+黒竜により奇跡からアクセスやウーサにつなぐことができるためキルも簡単に目指すことができます。
◼️対策札(メタ札)について
覇王門において、本来Pテーマに関係のない墓地メタの弱点がプラスした形になっております。
故にTier1,2で活躍しているテーマの対策としてこれらの札が散見されるようであると、ついでに対策を取られてしまうので注意してください。
特にDクロ等は特に打てるところもないため、なんとなくダヴルムのssに投げられただけでも致命傷となります。
また、PテーマにありがちなG、ドロバも当然のように刺さります。このご時世に光翼をメインにしか打てない様にしてるのは非常に不服です。
逆に先述の通り、サーチを止める札やニビル拮抗など中途半端な札を単発食らう程度では止まりません。対策を取る場合は重ねて打つことを心がけてください。
◼️最後に
最後まで読んでいただき誠にありがとうございます。
元々魔術師が好きで新規公開されてからちょこちょこ考えていたのですが、結局今回紹介した形が自分の中で一番しっくりきたので紹介させていただきました。カードの中で一番好きな超天新龍オッドアイズ・レボリューション・ドラゴンを3搭できているのが推しポイントです。
本noteが構築の一助となれていたら幸いです。
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【おまけ】覇王門魔術師も組んでみた件
やっぱり魔術師のバリバリ割りながらリソース構えて大型並べれる感じや対応力の高さが好きなので組んじゃいました///
比率としては以下の通りです。
プランとしてはPS前エレクトラムor軌跡を立て、時空星霜+ウーサ+αを目指します。
虹彩を2回割る必要があるため、アストロ+虹彩にタッチする必要があります。その過程で生まれたモンスターが【魔術師】では覇王スターヴであり、それをタイタニックに変換するなどしていたところではありますが、割りたい魔術師が虹彩のみとなるため、覇王スターヴを連打する必要性が薄く、覇王スターヴを並べるメリットが薄い認識を持っています。
故に目指す終着点として、出せる可能性が高い札を選定する必要があります。星4×2のバグースカと深淵、星7×2のアブソから出せるボルテックス、星7+星3で出せるバロネス、余った素材で作れるリトルナイト(余裕があればマスカレーナから)が挙げられます。
手札に不足している要素を集める行動をとり、最終盤面に+αとして添えてください。
初動は同じであるため、ssする札+Pモンスターで認識しています。nsはリンク2に繋ぐために重要視する必要があり、アストロをss札に昇華させる星読みは星5であるが故に採用しておりません。その代わりとしてnsができ、単体でもssができ、闇星4Pモンスターという点を評価し、カーテンライザーを採用しております。
調弦はダブルとしては強いのですが、ダブルとなる札が6枚増えたことにより、選別の対象になりました。ダブルというテーブルの上でPS後に強い札よりPS前に強い札を選定した認識を持っていただければ幸いです。しかし星霜を初手に持っている際はリンク値や覇王スターヴになる嵩増しとして優秀である点を評価し、選択肢の1枚として"その他のPモン"としてカテゴライズさせております。また、バロネス特急券の賤竜は欲張りセットだと認識して不採用となっておまります。
組み終わった感想としてはパワー上がったけど弱点4倍になった感じです。
そして選択肢が細かいところで多岐に渡るため、やはり難しいテーマとして分類せざるを得ないかと存じます。どうしてもメモリ不足感が否めません。
とは言え回していて楽しいなーと思える程度には仕上がっているかと存じますので、手札誘発が強い環境であれば覇王門のみ、そうでなければ覇王門魔術師、というように使い分けるのは良いかと存じます。