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スポーツイベントの業務効率化事例:公式LINEとNotionの活用で課題克服
1:はじめに
今回は、スポーツイベントを軸に学生の将来を設計するコミュニティ事業を行っているA社の業務効率化の成功事例をご紹介していきたいと思います。 イベント事業やコミュニティ事業でなくても、多くの顧客と関わる事業を展開している方には、A社が抱えていた3つの課題が当てはまるかと思いますので、是非ご覧ください。
2:課題①:大量リストへの状況に応じた連絡
A社は毎回1,000人以上の規模の開催運営を行なっていたため、大量のリストへの連絡が必要不可欠でした。
リストと言っても状況が様々で、「前回も参加し、今回もすでに参加意思のある人」「初参加の人」「参加検討の人」「今回は参加できない人」と分けて情報を発信する必要性があったのです。これまでは、そのセグメントに対して手動で連絡を行っており、時間も人員もかなり使っておりました。
解決策:プロラインの「シナリオ配信機能」を活用
プロライン=公式LINE拡張ツールです。
公式LINEでできることに関しては、下記をご覧ください。
プロラインのみにフォーカスした記事も今後記載していきますので、今は「公式LINEの拡張機能で、より業務効率化が叶えられるんだ」くらいのニュアンスで大丈夫です。
本題に戻りますと、今回のA社様は「集客」ではなく、課題①に記載している通りで 集客したユーザーに対してのアフターフォローやその業務効率化を考えていました。
細かいセグメントを行い状況に応じて配信を分けたいというご要望は、まさにプロラインの十八番です。
プロラインの機能としては得意な領域ですが、ここで大切なのはどんなシナリオを設計するかです。(シナリオ=ユーザーの行動やセグメントに合わせたメッセージの設定)
今回行うイベントだけを見据えて、シナリオを設計するとDXでもなんでもないです。 今回のイベントのためだけではなく、今後のイベントなどを見据えたうえでの、シナリオ設計や業務ルール化が大切になります。
下記は、CVルートや業務フローをヒアリングした上で構築したシナリオ設計(+業務ルール化)のマップです。
※企業の情報も含むため、ぼかしています。
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結果:イベント参加者のアフターフォローが生まれ、顧客の囲い込みに成功
これまで、イベントごとに0から集客していたものが、参加者には「登録」を促しイベント終了後にはアフターフォローや、有益コンテンツの提供、次回イベントの案内を実施し、囲い込みに成功。
現在では、イベント集客は半自動化で行えており、その削減できた時間を有益コンテンツの作成等にあてることができ、そのコンテンツによって顧客満足度は向上している。
それだけではなく、新たに始めたコンテンツ制作によって、イベント収益とは違うキャッシュポイントの確立を目指しており、時間の「勿体無い」の裏には新たな可能性があるんだなと私自身も改めて感じています。
今後は、A社と共にコンテンツ配信のデータ分析等を効率よく、欲しい人に欲しいコンテンツを提供できるように進めいます。
3:課題②:オンライン参加者の自動化
当初はイベント自体は、オフラインのみで行っておりましたが、A社と打ち合わせを行っていく中で、今後はオンラインも混ぜた「ハイブリッド型」でのイベント実行も行っていきたいという話になり、そこの顧客(見込み顧客も含む)への周知や実施も任せていただきました。
現状のオフライン型イベント自体のチケット購入は、外部のサイトを利用し、購入者へチケットURLなどの案内を行っておりました。
しかし、ハイブリッド型となると現状のままでは、実際に参加してくれていたかの把握が難しくなるため、チケットの購入からオンライン参加のURLの案内、参加したかどうかの把握を一連して行う必要性がありました。
解決策:LINEの鍵付きコンテンツページを活用
LINE上で鍵付きのコンテンツページを設計し、そのページ自体のパスワードを、チケット購入サイトの確認メールに暗証番号も貼付。
オンライン参加者は、チケット購入後イベント当日にLINEのリッチメニューからコンテンツページを選択し、必要情報を入力しイベントに参加できる流れを確立。
結果:労力そのまま、しかし新しい層の獲得に成功
ハイブリッド型のイベントを開催したところ、A社の業務の負担はこれまでと変わらずに、これまで参加できなかった層(遠方の方)まで参加できるようになり、これまで以上の盛り上がりを作ることができました。
イベント終了後には、オンライン参加者から「次回はオフラインで参加します」との声も上がっているみたいで業務効率化するだけでなく、新しい可能性を作ることができました。
今後は、オンラインでの参加者の地域分析等も進め、そこの近辺に出向きリアル開催を開くなど、満足度向上を狙って様々な施策を検討中です。
4:課題③:イベント運営の認識の統一
A社が行うイベントは規模が大きいこともあり、提携会社やバイトも運営を一緒に行っておりました。
そのため、A社と提携会社やバイトとの間でイベント運営に関する認識が一致していない状況も少なからずあったり、毎回同じ人が関わるわけではないため、イベントのために何度も同じことを説明するなど業務上のストレスが発生しておりました。
これまでは、そこを紙のマニュアルを制作し関わる関係者にイベント概要を事前に送付していたのですが、その後の変更点の連絡を伝えづらかったり、紙の印刷費がかかってしまったりと多くの『勿体無い』を抱えておりました。
解決策:Notionを活用したマニュアル管理
Notionというツールを活用し、イベント運営に関するマニュアルや手順を一元管理しました。
提携会社、バイトだけでなく、A社の新入社員の育成マニュアルになるものを一括で管理し関係者全員の認識の認識を行いました。
Notionとは?
メモやタスク管理、ドキュメント管理、データベースなど、仕事で使うさまざまなツールを1つにまとめた「オールインワンワークスペース」と言われるアプリケーション。
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上記サンプルになりますが、ご要望や課題感に合わせて各情報の整理の仕方は変えてご提供しております。
結果:印刷費削減及び、全体の統一感アップ、
何より目に見えてわかった結果が、紙の削減です。
Notionで管理することで、従業員も提携会社、バイトもタイムリーに見れることから印刷も不要になり、変更点が生じてもタイムリーに把握することができるようになりました。
携帯でも見ることが可能なため、当日も携帯を見ながら細かく指示を出すことができたり業務のストレスを軽減し運営自体もスムーズに行うことができるようになっております。
5:最後に
まずは、ここま見てくださりありがとうございました。
A社は、公式LINE(及び拡張機能であるプロライン)の導入とNotionの活用によって、ターゲットの囲い込みによる顧客満足度向上、イベント運営の認識の統一などの課題を解決し、業務効率化・顧客価値の創出に成功しました。
新しいツールの導入、そしてそれを活かした施策(現在施策検討中)ができているのも、A社が「勿体無い」に向き合い、それを削減できた時の可能性を考えてくださったからです。
どの企業もそうですが、これまで積み上げてきた業務ルールを変えるということは難しいことです。
変わることには、もちろんリスクは伴います。
しかし、なにも変わらないというのも、未来のリスクなんです。
だからこそ、現在の事業でなにか「勿体無い」と感じている部分がある方は見直してみてください。そして、変えれるところから踏み出してみてください。
いきなり大掛かりなシステムを構築する必要性などありません。
本日のA社のように世の中にあるツールで補うことが可能です。
小さく小さく社内を変え、顧客価値創出につなげていきましょう。
最後までありがとうございました。