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中小・中堅企業向けのDXと、大企業向けのDXの違い


一般論としての違いは4つ

①財務・人的リソース
まず、中小・中堅企業向けのDXは、大企業向けのDXに比べて予算や人員の制限があります。伴い、中小・中堅企業向けのDXは、小規模で短納期なコストを抑えたDXが求められます。一方、大企業向けのDXは、予算も人員も比較的十分であることが多いので、大規模かつ高度な技術を導入することができることが多いです。

②使われるテクノロジー
中小・中堅企業向けのDXは、汎用的なパッケージやSaas、及びクラウドサービスなどがよく利用される一方、大企業向けのDXは、スクラッチ開発手法がとられ、AI、IoT、ブロックチェーンなどの高度な技術を活用することが一般的です。

③DXの実現を支援出来る人材数
また、中小・中堅企業はDXを実施する上でのスキル不足やリソース不足が多々起こります。そのため、専門家や外部のパートナー企業からの支援を求めるか、DX人材を社内で育てる必要が出てきます。一方、大企業は比較的豊富な人材やリソースを持っていることが多く、DXを実施するための内部の能力を持っていることが多いです。

④DXを通して実現出来る結果のスケール
さらに、中小・中堅企業向けのDXは、ビジネスプロセスの改善や業務の効率化が主な目的となります。一方、大企業向けのDXでは、組織全体の変革や革新的な新商品・サービスの創出が重視されます。

大切なのは、DXの全体構想を考えること

中小・中堅だからといってあきらめてはいけない
中小・中堅企業は財務・人的リソースが大企業と比較して不足しているため、DXに制限があると思われていますが、私はそう思いません。最近はSaasの組み合わせで、大手企業が実現するDXを中小・中堅企業でも実現出来るようになっています。

安易にDXを実施しても、効果は限定的
安易に売上を上げたりコストを下げたりするDXは比較的簡単に出来ますが、効果もさほど大きくありません。むしろ、多くある業務のうち、一部にシステムを入れ、他のシステムとの連携が手動になるなど、悪影響もあります。

システム導入を検討する前に、DXを通して何を実現したいかを明らかにする
まずは100人以上の経営者と会話し、様々なDXを支援してきましたが、本当に大切なのは企業をどうしたいか、つまりビジョンや全体構想を明確にすることです。いきなりシステム導入を検討してうまくいくことはあまりありません。

全体構想を整理するには、適切なコンサルタントが必要
オーナーや社長、及び従業員の思いを形にするビジョン策定には、優秀なコンサルタントが必要です。意見をヒアリングし、その結果をキレイなロジックで整理して、誰にでも理解できる全体構想を策定出来る力を持っているコンサルタントを探してみて下さい。多少金額も張りますが、ビジョンや全体構想を先に決めておかないと、部分最適なDXに留まってしまいます


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