フィルムの管理の方法
カメラにフィルムを入れっぱなしにしていると
「これカラーだっけ、モノクロだったっけ?」
「ISO感度100だったっけ、400だった?」
とわからなくなってしまうことがありました。
カメラによってはフィルムの感度をメモするダイヤルや、フィルムのパッケージを切って挟んでメモできるホルダーがついた裏蓋などがありますが、全てのカメラがそのような機能を有しているわけではありません。
僕はモノクロでしか撮影しませんので、カラーかモノクロかでわからなくなることはないのですが、異なるISO感度や銘柄、増感処理や減感処理をふまえて撮影しているので、これらの情報がわからなくなると、現像するときに大変困ったことになります。
そこで、色々な方法を試した結果、僕が一番効率的で間違いがなく、手間が少ないフィルムの管理方法だと思ったやり方を紹介します。
すごくダサい見た目ですが、フィルムの銘柄、ISO感度、撮影感度(増感減感)といった情報をマスキングテープに書いて、カメラの裏蓋に張り付けておく。これが、一番効率的で間違いがなく、手間が少ない方法です。(この画像では、カメラの裏蓋が意図しないタイミングで誤って開かないようにする目的も兼ねて、あえてこの位置に貼っています)
ひとによっては、アプリなどでカメラにセットしたフィルムの銘柄やISO感度をメモする方もいるようですが…僕は湯水のようにフィルムを使うので、一々アプリで管理なんてやってられないのです。
フィルム1本を数分で使い切ることもしばしばなので、その度にスマートフォンを開いてなんていられません。
自分が理解できればいいだけなので、その場でマスキングテープに殴り書きして貼り付ける。これが一番確実な方法でした。
その日使い切ってしまうような場合だとわかっているときは、パトローネに張り付けて管理します。
たまにしか使わないコンパクトカメラなどには、裏蓋に貼るようにしています。そうすることで、カメラに入っているフィルムによって撮影する対象物やシチュエーションが変わってくるので(低感度だと手ブレに気を付けようとか)、必ず目に見えるところに貼るようにしています。
現像は自分でやっていますので、このマスキングテープのメモの内容に沿って現像液を選んで現像処理をします。
現像をする際に、フィルムの銘柄、撮影感度、現像液、濃度、処理時間、攪拌回数を示したメモを付箋に書いて、現像タンクに張り付けて処理。その後乾燥のために吊るしたフィルムに付箋を移して貼り付けておいて、最終的にスリーブに入れて一緒に保存します。
kenemere100とかUN54と書かれているのがフィルムの銘柄。
ISO400とかISO100と書かれているのが撮影感度(フィルム感度ではない)。
rodinal、silversalt、speedmajorといったこれらが現像液。
1+50とか1+24などというのが現像液の処理濃度。すべて20℃想定。
20m、11m、12m、15mというのが処理時間で、minute=分の略のm。
30/60/3とか30/60/1が攪拌回数。現像液注入直後から30秒連続攪拌、その後60秒ごとに3回攪拌、という内容を30/60/3と表記。
こういった形でフィルムと現像データを残しておくと、ネガを見た時に次回の撮影や現像の際の参考にできるので、なるべく残すようにしています。
所持しているカメラが多いと、そもそもどのカメラが撮影途中のものかがわからなくなるので、空だと思って裏蓋を開けたらフィルムが入ってて露光してしまった、などという事故もなくなります。
マスキングテープメモが貼ってあるカメラが使用中、貼ってないカメラは空、というルールにしておけば一目で判別できます。
スマートさも洒落っ気もありませんが、管理の煩雑さがカメラを使わなくなる要因にもなり得るので、なるべくこういった管理事は手間がかからず楽であるほうがよいと思います。
管理の仕方に迷っている方は、是非お試しください。