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GX100とQ20Ⅱでスナップをする

普段モノクロフィルムで写真を撮っている僕、デジカメで撮った写真の行き場がないのでここで消化させてください。


RICOH GX100とLightPix Labs Q20Ⅱ

GX100というコンデジとQ20Ⅱという小型のストロボを買いました。
機材紹介やレビューは専門ではないので詳細は割愛しますが、GX100はRICOHの2008年製のコンデジで、Q20ⅡはLightPix Labsの2020年に発売されたストロボです。




普段はモノクロフィルムでの写真をメインとしているわけですが、フィルムで写真を撮るというのはなかなか神経を使うと言いますか、多くの写真趣味の人よりうんとフィルムで撮る機会が多いとはいえやはりデジタル程気軽にとはいかないわけです。

外部ストロボを光らせることができるホットシューがあってポケットにするりと収まるコンデジが欲しい。写りはぶっちゃけそんなに気にしない。そういえば10年前くらいに電気屋で触ったGX100の操作性良かったなぁ。
などと思っていたら程度のいいものをたまたま見つけてしまい、購入に至りました。




ストロボは何でもよかったのですが、フィルム時代の小型のストロボ(GN20くらいまでの外光オート/フル発光マニュアルのみのやつ)は電圧が高すぎてデジタルカメラに使うと痛める、いずれ壊すと聞きます。
少し値が張っても今時のものを買うべきかと、ヨドバシカメラに行くと丁度いいサイズのストロボがあったので購入したのがQ20Ⅱでした。




別売りコマンダーを介さなくてもオフストロボができて調光機能もついていて手のひらサイズのQ20Ⅱは、オートやTTL機能こそないものの、自動化ばかりに注力し大型化し続ける昨今の代わり映えのないストロボ界に一石を投じるクリエイティブ精神を持ったストロボだと、購入当時は思ったものです。




夜の都会の中をストロボを光らせて撮り歩くのは若干不審者じみた行為で、しかも撮るのが標識や看板や車輪止めなわけですから、もしかするとこのひとは”そういう”ものが好きなマニアの方なのかしらと思われているかもしれません。




暗闇の中に潜む看板や標識、建物の影の中にストロボを当てて写し取る行為は、探検や宝探しのような未知へのワクワク感があります。
闇に埋もれているものに光を当てることで、肉眼で見る景色とは違うものがカメラに写し取られる。
カメラを介すことではじめて肉眼では見られない景色が写真に現れるという点においては、モノクロフィルムで写真を撮るのとなんだかそう遠くないような感覚があります。



紅葉の時期ですが、今年はわざわざ紅葉目当てで出掛ける機会がなく、近場を散策するにとどめました。
本腰入れて撮るという気にもならず、とりあえずコートのポケットにGX100とQ20Ⅱを入れてぶらぶら。



紅葉の写真は桜の写真と並んでとても難しいものだと思います。
枝葉や木ばかり撮っていても、それはただ単なる綺麗に色づいた木々の写真でしかなくて、それを撮るためならばわざわざ遠方に行く必要はない訳です。そこらへんの公園や植木で手頃なものを探せばいいわけですから。
赤や黄に鮮やか染まった樹木を含めた風景の写真にすることではじめて、『その場所の紅葉の写真』である意味が生まれると思います。




どこで撮った紅葉か、に拘らなければ、秋めいた色味の写真を撮る方がうんとお手軽です。




あえてGX100でなければならなかったわけではないのですが、マニュアル露出の操作がしやすい2ダイヤルと、ストロボを取り付けるためのホットシュー、ポケットサイズなら尚良しで、僕にとってデジタルカメラはお金をかけて注力するものではないので安ければ安いほどいい、という具合で中古屋で見つけたのが当機だったわけです。
現行品のカメラでも同様の要件を満たした製品は売られているのだと思いますが、機能がシンプルであればあるほど普段のフィルム写真に近い感覚で撮れるので、あえて機能が充実していない2000年代後半くらいのデジタルカメラは、そういう意味では丁度いいです。
RAWは記録時間が長すぎてスナップには向かないのでjpeg撮影、撮影後の加工は一切無し。撮ったそのままのものをお出ししています。




マクロ機能はレンズも相まって非常に優秀でしっかり使っていきたい反面、光線状態によっては発色がくすんでイマイチになることも多々あり、ストロボを使えるなら思いっきり光らせてコントラストをつけた方がかっこいい画になるなという印象です。やわらか優しい表現は、僕の腕では難しかった。


ストロボをクリップオン状態で夜間に直射で撮るのも楽しいし、オフストロボでライティングを変えて試行錯誤するのも楽しい。
手のひらサイズポケットサイズで、気軽さとクリエイティビティが両立するカメラはそう多くないと思うので、GX100とQ20Ⅱの組み合わせはとても気に入っています。

GX100の消化記事は今後も継続できればとおもっています。
またお付き合いをお願いいたします。

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