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【米国株OP】サクソバンク証券の現物決済方法について

サクソバンク証券で個別株オプショントレードをしていると避けられないのが現物決済です。サクソバンク証券では、「外国株式オプション取引ガイド」を発行して、現物決済方法について解説がありますが、よく理解できず、私も質問をいただくことが多いです。

実際、私もサクソバンク証券のCSに何度か問い合わせを実施したので、備忘録的に纏めておきたいと思います。

ただ、こちらはあくまでも私の(2022年7月17日現在の)理解であり、詳細はサクソバンク証券にお問い合わせをいただければと思います。今後、変更になる可能性もありますしね。

現物決済に関わる取引上のご注意

サクソバンク証券の「外国株式オプション取引ガイド」の11ページに下記のような表が記載されております。

出展:外国株式オプション取引ガイド(P11)

個別株オプションでは、現物決済方式の為、権利行使に備えて対象株式あるいは現金をオプション口座内に用意する必要があります。これが、指数系オプション(日経225オプション)との大きな違いです。

また、オプションは買い手が権利行使をした場合、売り手は必ずこれに応じる義務を負ってます。

それぞれのケースについて実際、どのような現物決済が行われるか例をもとに説明したいと思います。

コールの買建

ある株の100Cをロングしているとします。SQ終了時に株価が110ドルとなりITMとなりました。この場合、サクソバンクではSQ翌日に100ドルの株を100株自動的に持つことになります。

ちなみに、SQ前にDITMとなっており、配当等を考慮して、早期にCLOSEしたい場合は、下記の"e"というボタンを押せば権利行使が可能です。

Saxo TraderGOの建玉リスト。買建は右端に"e"というボタンがあります。

オプション買い手は、権利行使する義務を負っていない(権利行使をするか選択権がある)のですが、SQ時にITMになっていれば、自動的に100ドルの株を持つことになるようです。

よって、SQ前にこの株を持ってもよいと判断した場合は、何もする必要はありません。もし、手持ちの現金がない場合は、SQ前に反対決済をする必要があります。現金がないのに、ITMでSQを迎えてしまった場合は、同口座の建玉が強制決済され、資金調達などの必要経 費が課金される場合もあるようです。

コールの売建

ある株の100Cをショートしているとします。SQ終了時に株価が110ドルとなりITMとなりました。この場合、サクソバンクではSQ翌日に100ドルの株を-100株一時的に持つことになります。-100株ですので、株のショートポジションを持つことになります。そして、この-100株はよく営業日の寄りで成行で自動決済されてしまいます。

コール売りのITMでは、IB証券ではそのまま株のショートポジションを保有できるとの情報(※私はIB証券口座もってないので未確認)がありますが、サクソバンクでは、現状、株のショートポジションを持つことができませんので、このような仕様になっているようです。

これはちょっと注意が必要です。SQ日は金曜日に集中しており、このケースの場合では、土曜日に-100株のショートポジションを保有するわけです。そして、月曜日の寄り(22:30に成行)で決済されることになるので、週末に株価を押し上げるようなサプライズがあると、この100ドルのショートポジションは、損失を拡大してロスカットされることになります。

ブルコール等のスプレッドで建てている場合は、その損失は補填されるので問題ないのですが、裸でコールを売っている場合は注意が必要となります。

もちろん、現物株を100株保有している場合(カバードコール)は、上記のようにはならず、現物株を100ドルで売却して完了となります。

プットの買建

ある株の100Pをロングしているとします。SQ終了時に株価が90ドルとなりITMとなりました。こちらの場合もコール売りと同様に、100ドルの株を-100株もつことになります。その後の手続きもコール売りと同様になりますので、よく営業日で成行で自動決済となります。

もし、現物株を100株持っている場合は、その現物株を100ドルで自動的に売られて完了となります。

プットの売建

これは、もう説明は要らないと思いますが、所謂、ターゲットバイイング、キャッシュ・セキュアード・プット(現金確保プット売り)のトレードになります。

ある株の100Pをショートしているとします。SQ終了時に株価が90ドルとなりITMとなりました。この場合は自動的に、翌日に100ドルの株を100株所有することになります。

まとめ

サクソバンク証券では、株のショートポジションを持つことができないので、コール売り、プット買いの場合は、ちょっとわかりづらい取引になるので注意が必要です。

日経225オプションのような差金決済であれば、自動的に精算してくれて簡単なのですが、個別株オプションでは注意が必要になります。

私の場合は、コール売り、プット買いでSQ時にITMになりそうなら、事前に反対売買して決済するようにしております。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。もし、何か質問がございましたら、遠慮なくコメントどうぞ!(わかる範囲で回答します)

ありがとうございました!