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ロングストラングルの権利行使価格に関する考察 ~その①~

オプショントレードにおいて、ポジティブガンマ戦略の代表的なスプレッドがロングストラングルです。所謂、ボラ買いと言われる戦略ですが、ロングづとラングルを実施する際に、どの権利行使価格を選択をすればよいのか?は結構重要です。今回は2例について検討を行いたいと思います。

今回記事を書くにあたって、最近、YoutTubeで面白い動画を拝見しました。こちらは「賢者のマーケットインサイト」に出演されていたオプショントレード普及協会の守屋史章さんの動画です。

守屋さんの動画はブログ等は、とても面白い考察をされていて、無料でオプションを色々と勉強をさせていただいております。上記動画の20分頃から再生してみてみてください。

動画で紹介しているのは、最小IVとなる権利行使価格を利用してロングストラングルを組むというものです。

ボラティリティスマイルカーブ

最小IV(インプライドボラティリティ)とは何かを説明する前に、ボラティリティスマイルカーブ(スマイルカーブ)のおさらいです。

スマイルカーブは、横軸に権利行使価格、縦軸をIVとして表示させたグラフ(下図)になります。グラフの形がスマイルしたときの口の形に似ていることからスマイルカーブと呼ばれております。

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特徴は下記となります。

①ATMより左側(プットサイド)は権利行使価格が低くなればIVは高くなり、その角度は右側(コールサイド)より大きい。
②最小IVとなる権利行使価格は、ATMより少し右側(コールサイド)となる。
③原資産(日経平均)が変動しても、概ね同様のカーブを描く。

こちらのスマイルカーブはOPTION戦略のアプリから転用させていただいております。こちらのアプリはオプショントレーダーには必須アプリですので、iPhoneを利用している方はぜひ!

オプションは、各権利行使価格でボラティリティを計算させておりますので、このグラフを確認することにより、一番最小IVの権利行使価格(グラフの一番底部分)を見つけることが可能です。

別にオプションの板見ても探せるのですが、グラフなら一目瞭然ですよね。また、OPTION戦略アプリでは、下の表に最小のIVとなる権利行使価格とその時IVを表示していただけます。

最小IVロングストラングル

動画でも解説されておりますが、この戦略はとても理にかなった方法です。ボラ買いというトレードは、プレミアムが下がっているときに買って、沸騰した際に利益を出す戦略です。プレミアムとIVは比例しますので、IVが低い時にトレードをすることが必須です。

ロングストラングルを組む際は、相場全体のボラが低下(日経VI等で確認)してトレードしますが、さらに、その中でも、一番IVの小さい権利行使価格を選択するととても有利にトレードできませんかね?

先ほどのスマイルカーブでは、最小IVが30500円となっておりますので、C30500を利用してロングストラングルを組んでみました。

最小IVですのでプレミアムも安くていいですね。今回は5枚買ってみました。デルタは先物Mでヘッジしてほぼニュートラルに。

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リスク指標を確認してみましょう。

デルタはヘッジしましたのでほぼゼロです。ガンマは+0.044と枚数を多く購入しましたので比較的大きな数値。当然、相対するセータも-20.429と大きな数値です。所謂、ポジティブガンマですので、相場が動かないとセータによりやられるので、さっさと撤退が必要です。

ベガも+42.429と大きな数値ですね。ですので、暴落にはかなりベガからの利益、また、相場も動いているでしょうから、デルタ、ガンマの利益も得られそうです。

反対に相場が上昇した際、一般的にはボラが下がる傾向ですが、ベガからは含み損となる可能性が高いのですが、急騰するような場面であれば、暴落同様にデルタ、ガンマからの利益が、ベガの含み損をカバーできそうですね。しかも、急騰の場合は、C30500の個別のIVはむしろ上昇しそうですので、大きな利益も得られそうです。

よって、ゆっくり上昇していく相場、まったく相場が動かない時は不利になりそうです。ただ、最小IVを選択しているので、その傷は浅いかも。

日経VIが下げている時に、個別の最小IVを選択しているので、これ以上のボラの低下する可能性が少ない!と考えれば、さらに枚数を増やして押し目買いする方法もあるかもしれませんね。※最初に5枚組むのではなく、2枚で組んで、押し目で3枚追加、それでもボラ下がるなら撤退!とかね。

損益カーブは下記のような感じです。

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赤色のカーブが建てた日の損益カーブです。

コールサイドのオプションを買っているので、上昇側のカーブの角度が高いのがわかりますね。よって、上昇には強い形ではありますね。

ただ、ゆっくり上昇するとこのカーブ自体が下に下がってくるので、ベガで損失になる可能性があるということです。

まとめ

実は、このトレードについてはすでに実践で挑戦してみました。結果は下記をご覧ください。

ロングストラングルは、勝率は低く、勝った時の利益は大きいといのが一般的ですが、そのリスクをできるだけ最小する今回のトレードは、とても理にかなっていると思いました。

これを無料の動画で公開するってほんとすごいなと思います。今後は、実践でも活用してトレード報告できればと思います。

本日も最後までお読みいただきましてありがとうございました!

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DVmark 🐾 Option Trader
ありがとうございました!