2024年9月29日(日)

当然のこととして、午前中は動けやしない。が、頑張って起き上がって顔を洗ったのが昼過ぎ。

映画でも観ようかと思ったがそんな体力はすでになく(「起床」に全体力を使い果たしてしまった)、だが何かに金を使いたいと思ったため丸善へ行く。

新潮文庫のサリンジャーとヴァージニア・ウルフを買おうと思ったが、店を出たときには楠本まき『KISS××××』や千葉雅也と蓮實重彦のそれぞれの小説を持っていた。

体力を失ったので早々に帰宅。しばらく横になっていたら、頭痛がしてきた。気づけば8時前。銭湯へ行くことにする。昨日も行ったのだが、今日は銭湯にマッサージ師が来る日だったので。それと10月から値上がりするらしく、その前に駆け込みで、というのもある。

マッサージって初めてだった。初めは凝ってなさそうだけど…と怪訝な顔をされ、腰を触られても別段気持ち良くも痛くもなかったが、肩を触った瞬間に結構ガチガチですねと言われた。そうでしょう?と自慢げな顔をしたくもなったが、ほんとですか…などと控えめに答えておいた。首もかなり凝っているらしい。まあ、自覚はある。それもあっての頭痛だろう。ツボっぽいところを押されて痛気持ち良い。

それなりに気持ちよかったがスッキリとはいかず、おまけに腹筋を鍛えたほうが良いなどと言われた。ちょっくらやってみっか。

昼にケンタッキーを食べたきり、何も食べていない。食欲がないのだ。しかし何も食べないわけにもいかないのでカップのスープパスタを買う。ダイエット中みたい。ほんとはもっと太らなきゃいけないのだけど。

自転車を押して自宅マンションのエントランスに入ろうとして、鍵がないことに気づく。銭湯に落としてきただろうか。すぐ後ろから別の住人が来ていたので、その人に開けてもらう。とりあえず自転車を止めたら、彼は私の隣に止めた。彼は「隣かーい」と言った。私はただ笑って返した。今の隣人に会ったのは初めてだった。前は、といっても3年前だが、そのときは禿げた頭を剃ったサラリーマンが住んでいた。今遭遇した彼は日に焼けた若者で、私と同じ大学のマークが入ったパーカーを着ていた。たぶん、後輩? スポーツ系のサークルか何かに入っているんだろう。私は幼く見えがちなので年下と思われたのだろう。それで、タメ口。

鍵を探す私を置いて彼はエレベーターに乗り、私が住むのと同じ階に登ったのだろう。しばらくして私は鍵を探し当て、無事帰宅。隣からは物音が聞こえてきた。もうちょっとお話ししたかったわね。この壁の向こうに彼がいると思うと変な感じがする。彼と会うまで人が住んでいるかどうかすら曖昧だった。たまにする物音も別の部屋から聞こえてきている可能性があった。しかしさっきの大きなくしゃみは彼だろうし、ピッという電子音は目覚ましをセットした音かもしれない。自分の生活環境に突然他人が入り込んできたようで緊張する。嫌ではない。彼は私とそう変わらない部屋をどんなふうにレイアウトしているだろうか。他人の生活がいきなり身近になってしまった。


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