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日本に帰ることへの不安。~交換留学日記#62~

本日の午前に約半年間慣れ親しんだフローニンゲンを離れました。今晩は、空港があるアムステルダムに前泊し、明日のフライトに備えています。大家さんと2匹の猫、駅まで見送りに来てくれたチームJapanの仲間との別れがありました。

これで最後って感覚が正直なくて、すぐに戻ってくるそんな気がしました。明後日には日本について、日本語社会に戻るなんて本当に考えられない。8月末に言いたいことがうまく表現できない、日本の常識はこっちの非常識なことに苦しめられたことが昨日のようで本当に人生の最大瞬間風速でした。

正直なこと言うと日本に帰ることへの不安が沢山あります。まずは人間関係。確実に価値観はズレが生じていること。正直寂しさとかはあるのですが、何かを得るためには何かを失う必要がある。もしかしたら、これまでの価値感だったのかもしれません。

以前、海外旅行をするべく何度かチャットで話をしたことがありました。
その際に第一関門であるパスポート取得についての話が違和感を覚えるきっかけとなりました。

「作成するために10000円以上払いたくない」

この一言に疑念を抱いたのが正直な感想です。
心の中で「何を言ってるんだ?」「そこでお金ケチる必要ある?」
って思ったのが本音です。

また、別のグループの人は
「海外怖い」

なんて言われたことも。

前者に関しては日本人である最大の特権である世界最強のパスポートをたった11,000円(5年)で取得できるのに理解できないと思った僕がいました。
また、後者に関しては失望を通り越して、正直哀れだなとも思いました。

趣味である読書本によると、どの本も口を揃えて「他人は変えられない」なんてことが書いてある。ってことはもしかしたら、潮時なのかな?なんて思っちゃったりもする。卒業旅行を全て断った一番の理由はその距離感を肌で感じるのが怖くて仕方ないからである。

正直なことを言うと、同じ環境で過ごしたこともあって、海外の友達の方が話ししてて楽しい。特に文化や国際問題、戦争や政治教育などワールドカップ以降から急に楽しくなった。恐らく、日本が世界中に愛されていることを身をもって知れたことが大きな要因だと思う。

オランダ人は日本が勝ったことより、隣国かつライバルであるドイツが負けたことが嬉しそうだったけど。笑

それに伴い僕が読む本も少しずつ変わりつつある。これはまた別の機会で話そうかな?

そして、2つ目が日本の常識がすべて正しいとは思えない気がすること。

例えば信号について。ヨーロッパの歩行者は車やバイク、自転車が来てない限り信号無視なんか当たり前。要は自分で確認して、安全だと思ったら赤ですら移動する。日本だとこれは非常識だった気がする。だけど、僕はヨーロッパ式を支持したいと思う。

理由は信号や交通ルールの目的は「事故に遭わないこと」だと思うから。
勿論、赤で渡って事故に遭うのは一番やってはいけないし、何より運転手の方がかわいそうだと思う。だけど、どう見ても車がこないときって必ずある。

もし、「交通ルールを守ること」が目的なら青になるまで車がこなくても渡らない日本の常識は肯定できる。だけど、交通ルールはあくまで安全のための手段にしか過ぎないのだから、過剰に守って誰もが死に向かっているこの時間を無駄にしていいのか?なんて思う。特にその数秒で予定に遅れて信頼を失う(余裕を持った行動をすればいいだけだけど)なんて起きたら取り返しのつかない事態だ。多分、これは僕の意見を肯定してくれる人はいないから、この辺で留めておきます。笑

そしてマスク。3月13日以降、国民の自由と発表があったが、恐らく多くの企業や地方公共団体はマスク着用を推奨や義務付け続けると思う。これも交通ルールと一緒で、「コロナで体調を崩さない、命を守ることが目的である」、生きるも死ぬのも自分の責任で選ぶなんて時期が来てもいい頃な気もしている。

そう考えたときに僕は未だにマスクをしなきゃいけないかがわからない。だってこの半年一度も感染しなかったし、生きてるし。しかも、手洗いうがい文化がない欧州での話である。(僕は絶対する)悪い意味でアバウトタイムの押し入れに閉じこもってタイムトラベルをするような気分である。

一度外を経験した者ではないと、常識を疑うことはできないと思う。ワールドカップに行った多くの著名人がマスクをしてないことをつぶやいていたらしいが、今さら?なんて思った自分は確かにいた。

その常識の範疇にいる限り、人はそれが当たり前だと思い、それを変えようとする人を排他的にするか異端児と見なすことしかできない。だから、世の中を変えるのは「馬鹿者かよそ者」と言うんだろう。

僕自身も日本語を勉強しているスイスの友達に「は」と「わ」の説明に苦労した。僕は22年日本語を使ってきたから、「なんで?」という感情はわかず、それが当然だから使い分けている。結局、何とか回答できたが、小学生の時に先生から理屈等に関しての説明がなかったからそれが当然だとしか思えないのだ。

逆に自転車社会に沢山の疑問と期待を持ってきた僕はオランダの人からすれば逆の立場だったのかもしれない。笑

正直、もう1セメスターいたかった。理由は授業になれた状態で最初から学びたかったからだ。当初は1年間滞在予定だったことを考えると悔しくて仕方がない。だから、もう半年過ごす日本人の友達(勝手にチームJapanと命名していた笑)には1年入れることは当たり前じゃないことを手紙で伝えた。

正直なこと言うと、帰りたいのか帰りたくないのかわからない。だけど、とうとう口座に€1.64とクレジットカードしかなくなったので、限界だ。最後の数ユーロは以前から何度も連絡をくださった日本人の方とお酒代、駅まで見送りに来てくれた友達と最後の最後までいてくれる友達にコーヒーをほんの気持ちだけど御馳走した。元来、お金は自他を喜ばせる手段だと思っている自分がいる。だから、絶対にギャンブルや喫煙、無駄な呑み会には絶対にお金は使わない。何より、もうお金がない。笑

色々考え事してたら、1時を回りました。あと11時間後に出国します。
もう1話書きたいな。

Have a nice day!!

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