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邦楽アルバムオールタイムベスト100in2024、参加してみた!
とっくに発表も終わりましたが、XでJMXさんという方が「邦楽アルバムオールタイムベスト100in2024」という企画をやってたんですね。
下に主催のJMXさんが載せた結果のURL載せています。
https://x.com/jmxmbp/status/1868287488743375307?s=46&t=XCErApCFRWMwwvepVCqt6Q
ルールは好きな邦楽のアルバムを1位から30位まで選んで投票する、というもの。こちらに参加しましたので、筆者がどのアルバムを選んだか簡単なコメントを添えて発表します。ちなみに上から1位、2位、3位という感じです。
…誰に需要があるんだ?
ヘッド博士の世界塔/Flipper’s Guitar
総合順位は5位。フリッパーズから音楽を聴き始めたので思い入れ込みの順位。初めて聞いた時の「全く意味は分からないけど俺は今とんでもなく凄いものを聞いてるのだけは分かる…。もっとこのアルバムを知りたい…。」という気持ちは今でも忘れない。
LIFE/小沢健二
総合順位は1位。色々と言われているけど、小沢健二の最大の魅力は「自分が今やりたいと思ってる事しかやらない」点にあると思う。「大好きな仔猫ちゃんにこの気持ちを捧げたい!」という真っ直ぐな狂気に裏打ちされたポップネスの塊。
Point/Cornelius
総合順位は45位。ブライアンウィルソンを現代に蘇らせたポップな前作から一転、音を削ぎ落としたクールな作品に。そこに見え隠れするメタルミュージックの香り。この男にしか作れないアルバム。
つまんね/神聖かまってちゃん
総合順位は105位。惜しくもトップ100を逃したが、前回のランキング(2020年もこの企画は行われている)では291位だったので大幅ジャンプアップ。どれだけ苦しもうとも朝が来てしまう絶望を、噴き出す血のように鮮やかに歌い上げる名盤。
三日月ロック/スピッツ
総合順位は62位。このアルバムで一旦スピッツは完成した、と言って良い。タイトル通り夜を舞台にした曲が多いが、「旅の途中」で薄らと朝を迎え、「けもの道」で東京の日の出を美しさを歌う。曲の流れ、クオリティ、演奏、どこをとっても隙がない。
EXIT/トクマルシューゴ
総合順位は不明。今やちいかわの人となったトクマルシューゴだが、このアルバムでは音を一気にポップにしてリスナーに届けた。おもちゃの音など様々なサウンドを取り入れる姿は音の魔術師。代表曲Parachuteは軽やかなサウンドに不穏な歌詞が良いアクセントに。唯一無二のトクマルシューゴワールドがギュッと詰まったアルバム。
山のアッちゃん/少年ナイフ
総合順位不明。演奏も歌も世辞にも上手くない。けどついついまた聞いてしまう不思議な魅力を持ったバンド。パンクにはやっぱり可愛らしさがないと聞いていらないという本質を誰よりも的確に言い当てている。
東京/サニーデイ・サービス
総合順位64位。このアルバムに出てくる東京は、誰もが思い浮かべる事が出来るが、どこにも存在していない。春の日差しの中でうたた寝をするような気持ちよさに浸かれるアルバム。
金字塔/中村一義
総合順位6位。このアルバムタイトルをつけて、それに恥じない完成度にするなんて。「ああすべてが人並みに上手く行きますように」なんて言われたら泣いてしまうに決まってる。このアルバムも、どこか孤独でどこか優しい。
Little Busters/the Pillows
総合順位不明。ハイブリットレインボウとONE LIFEが入ってるだけで最高。そこにLittle Bustersというアンセムも入ってる。個人的にはオアシスみたいだけどパトリシアも可愛くて好き。永遠に伝説になれない伝説のロックバンドの決裁。
ハネダ!ハネダ!ハネダ!/Sunny Car Wash
総合順位不明。アダムを近くで見た事がある。本当に髪がサラサラだったのが印象的だった。髪の毛も本人もまっすぐなのが痛いほど伝わってくるアルバム。キルミーはずっと受け継がれる名曲。
SAWAYAKA PUNK/pampasgumi
総合順位不明。ぐっちゃぐちゃ。完成度も全然低い。けどなんか好き。永遠の夏休みって、かったるくてだるいんだなあ、と。あこちすさんはもうバンドやってないらしいけど、帰ってきてくれたら嬉しいです。海、大好きな曲です。
When the World is wide/Ykiki Beat
総合順位不明。Ykiki Beatを知った時、日本にこんなかっこいいバンドがいたんだ、と目から鱗だった。唯一行ったライブでForever聞けなかったの、未だに恨んでるから早く再結成してくれ〜。
THE BAY/Suchmos
総合順位94位。Suchmosがスターになっていく姿を見るのは本当に楽しくて。だからあの終わり方は本当に辛くて。帰ってきてくれたのは嬉しくて。キラキラとした野心に満ち溢れた若さの特権みたいなアルバムだと思ってます。
Say Goodbye to memory den/DYGL
総合順位不明。日本の音楽オタクのDYGL徹底無視の姿勢には本当に抗議したい。なぜこのバンドを無視できるのか?ストロークスのメンバーをプロデューサーに迎え、本物のガレージロックを追求した名盤。秋山がやりたかったのはこれだったんだ。
SATORI/Flower Travelin’ Band
総合順位不明。これがトップ100逃すかあ…。日本のロックンロールってこうやるのが正解でしょ?とひとつの到達点をこの時代にやってのけた凄さ。どの曲も今聴いてもかっこいいです。東洋の神秘を、ぜひロックンロールで体感してください。
CALL/スカート
10年代の東京インディー三銃士の中で、最も早くメジャーに行ったスカート。インディー最後のアルバムは丁寧に磨かれたポップソング集。そらこんだけ出来良かったらメジャーから声もかかるわな。回想のグルーヴィな感じがとても好きです。
スキマの国のポルタ オリジナル・サウンドトラック盤/片岡知子
総合順位不明。NHKのアニメのサントラ。子供向けアニメながら不思議な世界観とポップなメロディが頭を離れない。特にデリバリーテーマは耳からこびりついて離れない名曲。
Banana Games/藤井洋平
総合順位不明。日本にまだこんな変態いたんだ。赤裸々にセックスを歌い上げて恥ずかしくないのは才能だと思う。なんだかんだ、このアルバムはずっとシリアスでずっと楽しいんだですよ。
4巻.zip/ひがしやしき
総合順位不明。捻くれたヲタクの叫びを聞け。フィクションの世界に行けないなら自分をフィクションにしてしまえ。怠惰と情熱、ヲタクの葛藤がここに。
かせきさいだぁ≡/かせきさいだぁ
総合順位不明。このアルバム、なんで今人気出ないんですかね?夏の暑さとノスタルジー、捻くれた文学センス、とにかく今っぽいアルバムだなと。熱烈な再評価希望です。
かなしい/ゆ〜すほすてる
総合順位不明。僕の青春。とにかく暗い歌詞がポップなメロディに溶けていく。けど、後々言葉が毒のように心に沁みてくる。どんな時でも悲しい気持ちになれるアルバム。
Chronicle/フジファブリック
総合順位不明。志村正彦はこのアルバムでようやく素をだせた。弱さを見せた。それは大人になるプロセスだったと思う。徹底して自分と向き合い、苦しみながら吐き出したアルバム。
川本真琴/川本真琴
総合順位不明。絶対に男には書けない詩と絶対に誰にも書けないメロディ。アルバムジャケットのような少し憂鬱な眼差しがアルバム全体を突き刺している。
風街ろまん/はっぴいえんど
総合順位17位。今でも聞けるな、と思うのは皆がはっぴいえんどを聞いて音楽を作ったから。風街というコンセプトで一本線が引かれ、まとまりがある点も聞きやすい理由かもしれない。これもサニーデイの東京と同じ、存在しない街だ。(コンセプトまで似通ってるとは、曽我部さんは徹底してはっぴいえんどにするぞ!と思い東京を作ったに違いない)
Solid State Surviver/YMO
総合順位41位。前作よりもだいぶ聴きやすいので、YMOはここから聴くべし。なんやかんやこのアルバムが一番影響を与え、構成の素晴らしい音楽家たちを導いた。そして僕はやっぱりAbsolute ego danceが好きだ。
META/METAFIVE
総合順位不明。高橋幸宏は後輩の音楽家を連れてYMOを超えようとした。Don’t Moveは小山田の切れ味鋭いギターとLEO今井の迫力ある歌声が最高。いくつになってもカッコいいアルバムは作れるのだ。
ファンファーレ/Advantage Lucy
総合順位不明。ネオ渋谷系の名盤。質の高いポップソングをひたすらに浴びせられるアルバム。ストップって言わないいくら丼の店のようにすごい勢いでポップがてんこ盛りになる。アイコさんの少し儚げな歌声も聴いていて心地よい。
てーきゅうBEST/V.A.
総合順位不明。天才アニメソングライターであるやしきん氏の独壇場のようなアルバム。耳にこびりつくメロディは韻を踏みまくる歌詞のリズムと相まって中毒になる事必須。
ルパン三世 カリオストロの城 オリジナル・サウンドトラック BGM集/ユー&ザ・エクスプロージョン・バンド
総合順位不明。ルパン三世から犬神家まで、大野雄二の音楽を知らない人は日本にはいない。大野雄二の最高傑作はなんだかんだこれだと思う。サンバ・テンペラードはもはやクラシック。天才音楽家の最も脂が乗った時期を是非堪能してほしい。
いかがでしたでしょうか?よければ皆さんのベストアルバムも聞かせてください。それではまた。