年の瀬行く年私のお話#15今まで、わたくし、何をして――
ばんは。透々透です。みゆきですわ。
わたくし、今まで「年の瀬行く年私のお話」というタイトルでお散歩日記を書いておりましたわ。来年になってもしれっと同じタイトルで結局続けてやりますわよ、と虎視眈々と計画していたんですけれども、今日祖母に会いましたの。その時、言っていたんですわ。
「年の瀬は12月30日の事じゃないのかい?」
はて、と思いましたわ。
こう見えてわたくし、説明書を読まないタイプですの。なのでなんとなく「まあ年末末のことだろうなぁ」と思っていたんですけれども、あるいは「年の瀬」が「12月30日」の事だったとしたら――。
わたくしの今までのタイトルって、なんだったんですの?
ま、まあこの日の為に準備したタイトルと考えればいいかもしれませんわ。ですけれど、わたくししんしんと、来年も続けようと思っていましたから、ちょっと恥ずかしさもありますの。と思ったのですけれど、来年も続けるなら「年の瀬」が何を意味するかなんて些事なんじゃありませんか?
ということはこの問いそのものが意味をなさないというオチかもしれませんわね……。
ところで今日のお散歩のお時間ですが、わたくし今日はお洋服を新調したことにぶいぶい言わせた勢いで、自転車で小一時間走ったところにあるお洋服屋さんまで行ってきましたわ。なぜ、というのはお洋服を新調したことでわたくし、こう思ってしまったんですの。
もっと可愛い感じの服を着てみたい……!
と。以前、意気揚々とお店に訪れた時には惜しくも敗れ去ってしまったわけなのですが、今回のわたくしは一味違いますわ!ここで何も出来なければ意味がない!と、そう意気込んでわたくし、お散歩がてら進んでいきましたの。
用水路をまたぐように作られたトンネルをくぐり、ちょっと広めの畑をまたいだあぜ道のような細い道を行きます。春先にはぼうふらの群が砂嵐のように道に渦巻く場所を、踏切まで進むと用水路を挟んで二手に道が分かれています。残念ながら工事中でいつもの道が使えなかったため、民家が立ち並ぶ方の道を選んだわたくしは、慣れない道をふらふらしながらいつもの交差点まで来たところで、冬の空の帳が落ちてくるのを感じました。
そうこうしているうちにお店についたわたくしは、「よし、〇着買おう」と思ってお店に入ったのですが――誤算でした。お洋服屋さん、しかもド年末ときたら、そりゃお客さんでごった返しているだろうに、それをわたくしは計算に入れていなかったのです……!
で、でも一目があっても大丈夫ですわ!だってわたくしは――。
そう思っていたわたくしが、馬鹿でした。新調できたのは通販、実店舗で買えたのは狭い店舗でお客さんが少ないお店。けれど今度は広いお店でお客さんが多い。
一目がある中、堂々と「レディース」の看板が下がったエリアを練り歩くのは――少々、いえ、かなり難易度が高かったです。以前ならば横目に眺めながら店内を一周して終わりだったでしょうが、しかし今回は、進歩がありました。そう、「ちょっとだけ物色できた」のです。サイズを見て、デザインを見て。
ただ、まるで忍びのように人目を忍んでニンニンと歩んでいたのですけれども。そんなわけで、わたくしは「見る」だけで、「買う」までは出来なかったのです……。
もう、わたくし「ある事」を始めてやろうかと思っております。もしそれが始められたら、その暁にはこの日記は「お散歩日記feat.ある事」になる事でしょう。
そうなれるように願って、わたくし、自分の性表現についてもう少し頑張ってみようと思います。ということで、ここまでがお散歩の過程と成果でした。
では、今年も残すところあと一日になってしまいましたが、相変わらずここではまとめの一句をばをばおーば。
白霧凪ぐ
手探り音頭の
てにをはよ
透々透