まだまだ拳で戦ってます
キョウが娘に面白いことを話してくれたことがある。
「小中学校の算数や数学の勉強は、数学の問題を解くための武器を取得するようなもの」
なるほど。
確かに数学が面白くなるのは、問題に対して取得した武器を「この問題はどれを使おうかな。あれを使おう。いや、ダメだ。やはりこちらか」と考えるところにあるのかもしれない。
難解な問題には様々な武器を試したり、組み合わせたりする必要がある。
ふふふ。お母さんは、まだまだ拳で戦ってるけどなっ!
先日、娘が「ちょっと教えてほしい」と数学の問題をみせてきた。
y=a/x (a>0)y=−7/4xのグラフ上でx座標が2である点をそれぞれA、Bとする。AB=13となるときのaの値を求めなさい。
簡単じゃないか。鉛筆も紙もいらないよ。お母さんなら暗算で解けるわ。−7/4×2で−3.5、13−3.5で9.5,9.5×2で19。ほ〜らね。
ところが、それを見ていた夫。紙と鉛筆を使って、しっかりと文字式をたてて解いたのだ。
私と夫で解き方が違う。
二人の間で火花が散った。
「わざわざそんなことしなくても、もっとシンプルに簡単に解いたらいいじゃないの」
「りんこさんの考え方は、数字が簡単だから暗算で解けただけだ。数字が変わるとかえって面倒になる可能性も大きい」
娘が問題集の答えをみる。
「答えはパパの解答になってる」
がーーーーん
ショックを受ける私に「じゃあ、キョウ君にきいてみたら?」と夫。
さっそく、キョウに問題を送ってみた。
夫と私で解法が違うの。キョウならどう解く?
キョウからさっそく返信がくる。
y=a/2を経由するか、13からBのy座標値の絶対値を引いてAの座標を特定するかってこと? 僕なら暗算ですすめられそうだからそれがしやすい後者かな。
前者は夫、後者は私の考え方だ。キョウはやっぱり私の味方ね(違います)さすが私のソウルメイト。大好きよ。嬉しさいっぱいで返信する。
私と同じ考え方だよ。嬉しい。
ところが。
でも前者の解答のほうが教育的というか応用が利きやすい気もするけどね。僕はあくまで暗算の認知負荷が低いほうをとっただけ。
紙と鉛筆が使える状況なら文字式に預けたほうが楽だし。
がーーーーん
もしかして、キョウは私と同じ解法なのが嫌なのか? キョウはやっぱり夫がいいの?(違います)
まぁ、確かに応用が利きやすいって夫も言ってたな。
夫にキョウからのラインを見せた。
「キョウ君は賢いな」
「どうして?」
「キョウ君は僕たちの解法を教えていないのに、僕らがどういう解き方をしたのかすぐに理解している」
あら、本当。何も話してないのに、ちゃんと私と夫の二通りの解法を示してきた。
さすが、私の自慢の大親友です。
それにしても。
私が数学でつまづいた理由がわかりました。私の数学の取り組み方っていずれ早いうちに行き止まっちゃうんですよね。拳で戦えるのは最初だけ。
反省。娘と一緒に勉強し直します。せめて剣で戦えるぐらいにしたいです。