正常性バイアスについて
こんにちは。
今、私の住んでいる東北に台風が接近しています。現時点では、勢力的にはそこまで強くないですが、台風はあまりなれていないので警戒はしておきます。
さて、今回は有事の時に起こりがちな正常性バイアスについて書きたいと思います。
命を落としかねない本当に危険なバイアスの一つなので知っておくことは非常に大事だと思います。
1、正常性バイアスとは
正常性バイアスとは、過去に似たような出来事があって大丈夫だったから今回も大丈夫だろうと意味もなく思い込んでしまうバイアスです。
なぜ、これが危険なバイアスかというと、天変地異の時に命を落としかねないからです。
今の日本は、気候が非常に変わっており、台風は勢力を増していますし、大雨の災害も尋常じゃないです。地震も頻繁に起きています。
そんな中で、根拠もなく大丈夫だろうと勝手に思い込んでいては本当に命も落としてしまいます。
実際、東日本大震災で津波で亡くなった人のほとんどは逃げ遅れによるものです。あの時は、テレビもまともにつかなくて情報源が本当になかったので、私も沿岸部に住んでいたら津波に飲み込まれていたとは思いますが。
地震以外でも、大雨や台風も本当に危なくなっています。毎年のように大雨の被害は出ていますし、今年だと熱海で大規模な土砂災害が起こりましたね。
あの映像を見ると自然災害の恐ろしさを思い知らされます。
私の住む東北で大きな台風被害といえば、2019年10月に起きた台風19号でしょうか。あの時は、仙台郊外の工場に勤務していましたが、その時の工場長からの一言は「あの台風は関東中心に被害が出るだろうから大丈夫だと思うよ」と朝礼で言ったのを覚えています。私は、そんな危機感のなさで大丈夫かと思っていました。結果は、台風19号は宮城県でも南部を中心に大きな被害を出し、船岡、丸森、大河原近辺から出社していた人は翌日ほとんどの人が出社できませんでした。
幸いあの時、工場から死者は出ませんでしたが、帰宅時は、雨でフロントガラスがまともに見えないくらい酷い状況で本当に危ない台風でした。
このように、災害時に正常性バイアスが働くと本当に命を落としかねませんから非常に危ないバイアスと言えるでしょう。
地震、台風、大雨など自然災害が多い日本ではなおさらでしょう。
では、そんな正常性バイアスへの対応策を考えたいと思います。
2、正常性バイアスへの対応策
①これまでが大丈夫だとしても今度の災害も大丈夫だろうと思い込まない。
1番の対応策はこれでしょう。
災害が多い日本中では、地震、台風、大雨の災害に見舞われたことのない人はいないでしょう。だからこそ、慣れというものがあり、これが非常に危ないですね。
気候も変動しており、大雨災害の規模も大きくなっています。そんな中で、大雨はこれまでの常識というものが通じなくなってきているでしょう。
やはり、災害時に重要なのは情報です。正しい情報を手にいれ、それに即して行動することも大事でしょう。自然災害は、本当に大変な目に遭いますから。
②慌てない
自然災害時こそ、慌てず、焦らず、落ち着いて行動することは本当に大事です。
避難訓練で毎回言われているような言葉ですが、これが基本だから毎回訓練のたびに言われるのです。
地震の時は、緊急地震速報がなったら身の安全を確保することが大切ですし、大雨や台風はある程度事前に予測できるので、事前に情報をできうる限り確認し、当日慌てないように対策して行くことがとても大切です。
③災害時以外でも正常性バイアスの罠に取り憑かれないように
正常性バイアスが危ないのは、何も災害時に限ったことではありません。
日常生活や仕事でも、これまでも大丈夫だから今回も大丈夫だろうと思わないことが大事です。
工場で仕事をしていると、これまでも大丈夫だから今度も大丈夫だろうと思って出荷したら、取引先からクレームが入って全回収。深夜までクレームの対応ということはありました。クレームの原因は、細かい確認のミスが重なったとです。細かいことの積み重ねがのちに大きな欠陥となるものです。
このことには留意して、日々の仕事や勉強には取り組むのがいいと思います。
とはいえ、仕事中ずっと息を抜かずに全集中の呼吸というのは無理があるでしょう。なので、気をつけるところは気をつけてそうでないところは、あまり入れ込みすぎないようにすることがとても大事だと思います。
例えば、物事に取り掛かるときの最初はととても大事ですし、工場では品質に大きな影響を与えるCCP(Critical Control Point)工程は非常に大事ですが、それ以外の工程では無理に力を入れすぎないことが大事だと思います。ONとOFFの切り替えは本当に大事ですから。
プログラミングを学習していると考え方が2進数(0と1の論理和、論理積など)になってしまいますが、割とこういうふうに考えることは大事だと思います。複雑に考えすぎると物事を考えることすら嫌になってしまいますから。
以上、手を入れるところとそうでないところを見極める力はとても大切ですよということを書きました。
3、まとめ
以上、正常性バイアスについて記事にしました。
正常性バイアスの危ないところは、災害時に命を危険を及ぼすことがあることです。
私は、東日本大震災も経験しましたし、2年前の台風19号も経験しましした。1995年の阪神淡路大震災を見た時には、あの時は小学生でまさか自分の住んでいる場所であれに並ぶくらいの大震災が起こるとは思っていませんでした。
ただ、あの3月11日を境に考えは大きく変わりました。災害はどこで起こっても不思議ではないですし、そのためにも備えは必要だということです。
備えというのは、水などの備蓄ではありません。非常食や水があっても。東日本大震災クラスの大地震があったら、備蓄した物を持って避難する余裕なんてないと思います。地震はいつ起きるかわからないので、地震が起きた時に家にいるとは限らないですから。
なので、持っておきたいのは大きな地震や大雨、台風などが襲ってきた時に落ち着いて行動する心の余裕です。地震が起きたら、まず自分の安全を確保し、津波などの情報を得て、判断し落ち着いて行動する力です。
前も大丈夫だから大丈夫だろうと考えて行動するのは本当に危険です。日本という災害が多い国に住んでいる限りでは、災害になれてしまって、大雨といっても別に大丈夫だろうと思い込んでいては、2年前の台風19号のようなことになってしまいます(あの時は、史上最強勢力で接近とかメディアもかなり伝えていたと思いますが)。
記事は以上になります。災害についてあまり神経質になりすぎるのもよくないですが、だからと言って根拠もなく楽観視するのもよくないです。
大切なことは、有事の際やトラブル時でも慌てずに冷静に対処することです。そうしないと余計物事がややこしくなりますから。
以上、正常性バイアスについて記事にしました。人間の脳のバイアスには他にも様々なバイアスがありますが、直接命に関わるのは正常性バイアスだと思うので今回取り上げました。
この記事が参考になれば幸いです。記事は以上になります。最後まで読んでいただき本当にありがとうございます。