凱旋門賞注目馬について
こんにちは。
今週末は、フランス🇫🇷パリ、ロンシャン競馬場を舞台に凱旋門賞が行われます。日本からもクロノジェネシス、ディープボンドの2頭が出走予定、また武豊騎手はブルームで凱旋門賞に参戦、ディープインパクト産駒のスノーフォールも凱旋門賞での有力馬の1頭に挙げられており。非常に注目の1戦となっています。
この記事では、その凱旋門賞を出走予定している馬で特に注目したい馬4頭をピックアップしたいと思います。
1、スノーフォール
まず注目したいのはディープインパクト産駒のスノーフォール。
スノーフォールの名を一気に世界に知らしめたのは英オークス。それまでの実績は特にこれといった強調したものはありませんでしたが、英オークスでは、道中は中団待機、最後の直線では大外に持ち出して2着以降の馬をぐんぐん突き放して、最終的には2着に16馬身をつける圧勝でした。ディープインパクト産駒ということで日本でも大きなニュースになりました。
このメンバーのレベルはどうなんだ?と疑問符を感じた人もいると思いますが、この時の1番人気のサンタバーバラは、前走の英1000ギニーを4着の実績があります。また、この英オークスの次走ベルモントSを馬場中団から差し切り勝利しているだけに決してメンバーレベルは低くないと思います。
この馬相手に16馬身突き放したスノーフォールは相当の地力があることは間違い無いです。
次走の愛オークスは、単勝1.3倍の圧倒的1番人気に支持されました。レースは、中団のイン追走から最後の直線で早くも先頭に立つとあとは後続の馬を突き放し、最終的には2着馬に8 1/2馬身差をつけた大楽勝劇でした。これで、凱旋門賞でのブックメーカー各社のオッズは1番人気に押されました。
その後、ヨークシャーオークスに出走しました。メンバー的に相手になりそうなのは、2歳時に英チャンピオンズフィリーズ&メアリーSを勝利しているワンダフルトゥナイトでした。しかし、レースは、後方2番手追走から馬場の真ん中から一気に抜け出したスノーフォールがこれまた突き抜けて快勝。2着につけた着差は4馬身とこれまでの3戦は本当に父ディープインパクトを思い起こさせるような圧勝でした。
ヨークシャーオークスから凱旋門賞に直行することを予定していましたが、間にヴェルメイユ賞を挟むことになりました。おそらく凱旋門賞の前に一度ロンシャン競馬場を経験させたいという思いもあったと思います。メンバー的にもそれほど強敵になるであろうという馬は見当たらず、ここでも単勝1.3倍の圧倒的な支持を得ていました。
しかし、競馬は本当に何があるかわからない、そう思ったレースでした。スノーフォールはいつも通り中団後方に待機し、レースを進めましたが、フォルスストレートを過ぎ、最後の直線に入ってもまだ後方3番手、これまでのスノーフォールなら直線で早めに先頭に立ち突き放す競馬だったのが、あれこれ届くのか!?と思いましたが、案の定、好位から抜け出したティオーナを交わすことができず2着に上がるまでがやっとでした。まるで父ディープインパクトの3歳時の有馬記念を見ているようでした。
この2着で凱旋門賞は1番人気から陥落しました。ただ、初のロンシャン競馬場でしたし、右回りもGⅠでは初だったのでその点を経験できたことは非常に大きいと思います。
凱旋門賞を勝てる力は十分にありますし、むしろこの敗戦で人気が落ちるようだとおいしいと考えても良さそうです。3歳牝馬は斤量面でも非常に有利ですし、現時点ではスノーフォール勝利に期待したいですね。
これまでの早めに先頭に立ち押し切るような競馬を本番ではして欲しいですね。
以上、スノーフォールについてでした。
2、タルナワ
続いては、現時点で英ブックメーカーで1番人気に支持されているタルナワについてです。
去年はヴェルメイユ賞、オペラ賞、ブリーダーズCターフと3連勝。その3連勝の内容についてです。
去年のヴェルメイユ賞は、中団後方追走から外に出し、先頭を捉えると2着に1番人気ラービアーに3馬身差をつけて快勝しました。ロンシャン競馬場の舞台で斤量59.5kgで結果を残している点でポイントが非常に高いですね。
続く、ロンシャン競馬場で行われたオペラ賞でも1000M通過1分11秒という超スローペースを後方から追走し、最後の直線では鋭い末脚を繰り出して、最後は1番人気アルバインスターとの競り合いを制してクビ差勝利しました。着差こそクビ差ですが、通ったコースやペースを考えると首差以上に強い内容の勝利だと思います。2着馬アルバインスターは、この年のこのネーションカップを4 1/4馬身差をつけて圧勝し、その後の仏オークス、ジャックルマロワ賞でも2着に好走している実力馬でした。この馬に勝利した内容は非常に強く、さらにロンシャン競馬場で立て続けに好走している点も現時点で凱旋門賞で1番人気に支持されている要因だと思います。
続いては、アメリカに遠征しブリーダーズカップターフに出走しました。アメリカを代表する芝レースだけに出走メンバーもマジカル(ヨーロッパを代表する実績馬)、ロードノース(今年のドバイターフ勝ち馬)、モーグルなど強力な馬たちが相手でした。その強力な馬たちを相手に大外から強烈な末脚を繰り出して、2着マジカルに1馬身差をつけて勝利しました。
この3連勝の内容は戦って馬たちのレベルを考えると非常にレベルが高く、凱旋門賞ではスノーフォールや日本馬2頭にとって強烈なライバルになることは間違いないでしょう。
今年に入ってから、初戦となるGⅢバリーローンステークスを勝利し、続く愛チャンピオンSでは、仏2000ギニー、仏ダービーを含め4連勝中の連勝中のセントマークスパシリカとの一騎打ちになりました。最後は直線で若干の振りを受けてセントマークスパシリカの2着に敗れましたが、それでも非常に強い内容でした。
残念ながらセントマークスパシリカが中々調整がうまくいかないようで凱旋門賞出走は厳しそうなので、そうなるとタルナワはやはり凱旋門賞での最有力候補の1頭でしょう。ロンシャンでの実績もありますが、日本のオッズでどこまで人気するかは未知数です。海外競馬の馬券が発売開始されてから海外競馬への視線も熱くなっていますし、おそらく2~3番人気に支持されるとは思います。あまり人気しないようであれば単勝で狙っても面白い馬だと思います。
それくらいヨーロッパでも上位の力のある馬です。安定感であれば前述のスノーフォールより上だと思います。
凱旋門賞でのスノーフォールとの直接対決が今からでも待ちきれないですね。
以上、タルナワについてでした。
3、アダイヤー
続いて、ブックメーカーオッズで3番人気に支持されているアダイヤーについてです。
アダイヤーは今年の英ダービーを勝利し、次走のキングジョージ6世&クイーンエリザベスSも勝利し連勝で凱旋門賞に挑戦になります。
その2レースについて見ていきたいと思います。
英ダービーは、好位のイン追走から直線で早め先頭、後述するハリケーンレーンや1番人気のボリショイバレーを突き放し、4 1/2馬身差をつけて圧勝しました。この時点では目立った成績はなく人気はあまりありませんでしたが、この勝利で一気に注目されるようになりましたね。
続く、キングジョージ6世&クイーンエリザベスS。このレースでは、前走プリンスオブウェールズSを勝利し、この時点では凱旋門賞有力候補の1頭ラブでした。単勝でもラブが2.6倍の1番人気、アダイヤーは3.3倍の2番人気でした。ドバイシーマクラシックでクロノジェネシス、ラヴズオンリーユー相手に勝利したミショリフが3番人気で三つ巴の様相でした。
レースは道中2番手追走のアダイヤーが直線で先頭に立つと、外からミシュリフ、内からラブが追走する展開に。ラブの脚色が鈍ると外からのミシュリフトの差も縮めることがないまま先頭でゴールを駆け抜けました。6頭立てで比較的楽にレースを運べたとはいえ、ミシュリフ(次走英インターナショナルSを6馬身差の圧勝)相手に最後まで差を縮められることなくゴールまで押し切った内容は非常に強いの一言です。
本番凱旋門賞では頭数も多くなり、強力な差し馬から目標にされる立場になりますが、この2レースの勝ち方を見る限り有力馬の1頭でしょう。ロンシャンでは、フォルスストレートを含め直線が長く、先行し押し切ることは容易ではないですが、展開的に前有利の流れになれば、タルナワやスノーフォールといった強力な差し追い込み馬相手にも押し切るだけの力がある馬だと思います。
以上、アダイヤーについてでした。
4、ハリケーンレーン
続いて、前哨戦のセントレジャーSを圧勝して現在凱旋門賞4番人気に支持されているハリケーンレーンについてです。現時点で出走するかどうかは未確定ですが、出走してくれば、間違いなく有力馬の1頭になるでしょう。
英ダービーこそ前述のアダイヤーの3着に敗れましたが、その後は、愛ダービー、パリ大賞、セントレジャーSと3連勝し凱旋門賞有力馬に名乗りを上げました。
それぞれレースを振り返りたいと思います。
まず、愛ダービーです。道中は先行集団の後方に位置し、最後のコーナーは外外を回る決して楽ではない展開でした。直線では、先に抜け出したデットーリ騎手騎乗のローンイーグルが楽勝かと思われたところをゴール前一気に差を詰めて、最後はクビ差かわして先頭でゴールしました。3着に7馬身差をつけているだけに1,2着馬の強さが目立ったレースでした。
続く、パリ大賞。道中は2番手追走の好位置で追走し、最後の直線で先頭に立つと、あとは後続の馬を突き放して最後は2着馬に6馬身差をつける快勝でした。
そして、セントレジャーS。道中は中団の外を追走し、最後の直線も外を回って追い出しました。追い出すと逃げるモジョスターを一気に交わし、最後は後続に2 3/4馬身差をつけて圧勝しました。
重馬場で行われたセントレジャーS、稍重馬場で行われたパリ大賞で高いパフォーマンスを発揮しておりスタミナ面では凱旋門賞の出走予定メンバーの中でも1,2位を争うくらいの高いレベルにあると思います。
ロンシャン競馬場で行われたパリ大賞を6馬身差で圧勝している点もポイントが非常に高いです。
あとは、一流どころの馬と走っているわけではないので、相手関係が一気に強化されるところがこの馬の懸念点です。
ただ、この3連勝の内容は非常に良いですし、凱旋門賞有力馬であることは間違いないです。馬場が渋ればさらに優勝候補になると思います。
日本での馬券発売ではあまり人気しないでしょうから、出走してくればやはり馬券には加えたい1頭ですね。
以上ハリケーンレーンについてでした。
この記事では、スノーフォール、タルナワ、アダイヤー、ハリケーンレーンの4頭を取り上げました。
後日、別記事でも有力馬について取り上げたいと思います。
今回の記事は以上になります。凱旋門賞の参考になれば、幸いです。
最後まで読んでいただき本当にありがとうございます。