ヒューマンエラーについて
こんにちは。
今日は、ヒューマンエラーについて取り上げたいと思います。
先日のMリーグ🀄️の試合(3/29 第2試合)の南3局の大事な勝負所で点棒の授受のミスがあり大きな問題になっているのでこの記事で取り上げたいと思います。
1、点棒ミスの経緯
問題となったのは、Mリーグセミファイナル3/29第二試合の南3局でした。
南3局での持ち点は以上となっています。
南3局1本場供託立直棒1本
西:岡田紗佳(KADOKAWAサクラナイツ) 29,100
北:石橋伸洋 (U-NEXT Pirates) 18,100
東:伊達朱里紗(KONAMI麻雀格闘倶楽部) 23,200
南:勝又健志(EX風林火山) 28,600
ここで、石橋プロの平和ドラ1立直に親でど高い聴牌を入れていた伊達朱里紗プロが一発(立直発声後1巡目以内)で放銃、裏裏(裏ドラが2枚)で跳満12,000点の放銃となりました。
通常であれば、点棒授受後は以下のような点数になっているはずです。
南:岡田紗佳(KADOKAWAサクラナイツ) 29,100
西:石橋伸洋 (U-NEXT Pirates) 31,400
北:伊達朱里紗(KONAMI麻雀格闘倶楽部) 10,900
東:勝又健志(EX風林火山) 28,600
※供託1本は300点の計算で立直棒は1本1,000点
しかし、実際に卓についている選手にはこのような点数になっていました。
南:岡田紗佳(KADOKAWAサクラナイツ) 29,100
西:石橋伸洋 (U-NEXT Pirates) 30,400
北:伊達朱里紗(KONAMI麻雀格闘倶楽部) 11,900
東:勝又健志(EX風林火山) 28,600
そして、オーラスの緊迫した場面で伊達選手が手を挙げて「すいません音声聞こえています。」と言いました。この時私は、生放送ではなく見逃し配信を見ていたので「え!?」となりました。実況解説の音声聞こえているの!?と思いましたが、実際には審判室でのやり取りが選手の耳に入っていたようです。
では、審判室で何をやっていたのか。それは、南3局での点棒のやり取りでミスがあったようで石橋選手に入ってるはずの立直棒が伊達選手に入っており、ここで問題が表面化しました。
この時の状況かなり緊迫した時点(トップから3着までが3,000点差以内という僅差の接戦)でしかもトップ争いをしていた岡田プロが早い順目で1,000点の鳴き仕掛けをした後という最悪な状況でした。
岡田選手からは石橋選手まで1,300点に見えていたので、おそらくツモで同点トップ、直撃で逆転という構想で仕掛けたのだと思いますが、実際の点差は2,300点差あったので、ツモっても直撃でもトップは変わらない状況でした。※Mリーグのルールは順位点が非常に大きくトップ+50pt,2位+10pt(1,000点1pt)なので2位確定の仕掛けをオーラスの早い段階で仕掛けるのは考えづらい状況でした。
麻雀が知らない人もいると思うので、野球で例えるなら9回裏2点差を追いかける中で先頭バッターが塁に出た後に送りバントをするようなイメージです。2点差あるので、1点取るために1アウト献上してどうするの?というような状況とイメージすればいいと思います。
この後、審判の判定は点棒を伊達選手から石橋選手に1,000点渡して、現状の状態で試合を再開してくださいという判定でした。この時解説で来ていた瀬戸熊プロも幾多の対局を選手や解説で経験しているので、点棒の授受は卓に座っている4選手の責任で点棒の授受を訂正して現状の状態からプレイ再開が妥当だと思いますと冷静に解説していたのが印象的でした。
この局の結果は岡田プロが勝又プロから1,000点を和了して順位変わらずのまま対局終了となりました。
おそらく、点棒ミスがなく、正式な点棒表記であればこの局の進行も変わっていた可能性もあることから後味の悪い結果となってしまいました。
3、その後の経過について
その後のインタビューで石橋選手から謝罪の発言がありましたが、伊達選手からは謝罪の発言はなく、コメント欄が大荒れとなっていました。Abemaのコメントはヤフコメと同じようなものだと思っているので大して気にしていませんが、かなりの荒れ方でした。
試合後のTwitterでは各選手が謝罪したようです。
実際二階堂姉妹のYouTube生放送のアーカイブを見ましたが、かなりTwitterで伊達選手が叩かれたようでした。
4、ヒューマンエラーについて
私は伊達選手が叩かれる状況については少し疑問を抱くことです。
Abemaの本放送ではわかりませんでしたが、和了した石橋選手に行くはずの立直棒が伊達選手に入ったことで点棒表記がおかしくなったようです。
であれば、解説の瀬戸熊選手の言うように点棒授受のやりとりについては卓上にいる4人の選手の責任になりますし、そもそも伊達選手が声をあげるまで何も発信しなかった審判の責任にもなるでしょう。
なので、誰々が悪いと言うのはナンセンスだと思います。
そもそも実際に点棒受領のミスは過去にもMリーグで何回も起きており、そこで対策をしていなかったのが問題になったと思います(その時の点棒のやり取りのミス自体は対局に大きく影響するものではなかった)。
ハインリッヒの法則というのがありますが、今回の件はその例だと思います。
あと、この問題はMリーグだけの問題かといえばそんなことはないです。仕事をしている中でもいつ同じようなヒューマンエラーが起きてもおかしくないです。
メールの受信先(To)を間違えたり。Bccに入れる宛先を間違えてccに入れてしまうなど典型的なヒューマンエラーの例ですね。(メールの送信ミスはメールアドレスという重要な個人情報を漏洩してしまうため重大な問題となります)他のヒューマンエラーの例を取り上げたらキリがありません。
なので、この問題は他人事ではありません。
いつ自分に起きてもおかしくないと考えるのが妥当です。
なので、大事なことはヒヤリハットがあったら、重大なミスにならなくて良かったで済ませるのではなく、即座に対策を打つことです。
そうしないとまた同じミスを繰り返して、今回の点棒授受問題のようには大きな問題となってしまいます。
5、今後のMリーグについて
今回のミスについて起きてしまったことはもう仕方がないことで、今後同じようなミスなことが起きないように対策することが大切だと思います。
とはいえ、点棒の授受に関しての対策はなかなか難しいところです。1局1局点棒を確認しながら対局を進めたら時間がかかってしまいますし、、とはいえ、問題が表面化してしまった以上何もしないわけにはいかないですし、非常難しいところです。
これまでの麻雀の慣習に沿って点棒のやり取りは卓に座っている4人の責任にするということになってしまうのか、何かしらの対策があるのか注目したいですね。
麻雀のギャンブル要素をなくして1つの競技として確立しつつあるMリーグの功績は非常に大きいですし、今回問題化したこともMリーグをより良くするための1つの課題として考えて欲しいです。
Mリーグのセミファイナルも折り返しとなりましたから、今後も目が離せない日が続きますね。
記事は以上になります。最後まで読んでいただき本当にありがとうございます。