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クリエイターズ・ファイル expoを観劇した

 2022年8月。お盆に祖母に会い、次の日に祖母のコロナ陽性が発覚、迅速に1週間の自宅待機になり、これを機にNetflixに入ろう!と自宅待機を健康的で有意義な日々にした。
 Netflixで友人から見ろと言われていたタイバニ2期を見るため、10年前に見てそれっきりだった1期を見直すところから始めた。タイバニ以外にも見たかったのが「クリエイターズ・ファイル Gold」だった。なんせ、オダギリジョーが出てる。
 オダギリジョーの出演する石丸ツワノの回は、日本人なら誰もが知る童謡や詩を残した大正時代の童謡詩人・石丸ツワノを描いた映画化にあたり、ツワノの夫役をオダギリジョーが演じるため、『石丸ツワノの世界展』をオダギリジョーが閲覧、そして石丸ツワノを最新AI技術で再現し、オダギリジョーと対話を試みる、というものだった。すごくよかった。
 また、エンドロールのクレジットに、オダギリジョー担当のスタイリストとヘアメイクの方の名前が載っていたため、すぐInstagramをフォローした。バチイケのオダギリジョーが見れて幸せになれた。ありがとうクリエイターズ・ファイル。

 そんな中で、クリエイターズ・ファイルの公演が地元であるから行かないかと友人に誘われ、あまりのタイミングの良さにすぐ参加を決めた。

 来たる2022年10月10日。盛岡市の公会堂で行うと聞いた時から意外だったけれど、ロバート秋山自身も上杉みち君として公会堂の異様さを指摘していた。やたら古くて風情や趣きはあるけど、お笑いライブを行うのは異色に思われる会場のように思える。(以前同じ公会堂の大ホールに入ったのは、元総理大臣の話を何かのイベントで聞いた以来、そんな固めな印象の会場)

 冒頭の映像も良かった、私の好きな石丸ツワノの紹介も出た。
 劇団えんきんほう所属の天才子役・上杉みちくんが三輪車で登場、鏡開きをして、出演映画の紹介をしてくれた。どのSNSにも載せない上映前の(ない)映画の「大ヒット公開中」の記念写真を撮影するくだりが良かった。映画の登場キャラクター・ダーニーもダンボール製のチープな作りが良かった。
 劇団「新葡萄」主催の津山紀文が劇団員達を引き連れ登場、幻となった演出を披露してくれた。
 トータル・ファッション・アドバイザー兼デザイナー兼日本服飾協会理事長・YOKO FUCHIGAMIは、自身の姉でそれぞれがデザイナーだというフチガミ9姉妹の8人の姉を紹介してくれた。ドアノブカバーや、自転車のハンドルカバーのデザイナーをしているリアリティがあって個性豊かな姉達。また、姉との実体験から生まれたセカンドブランド『MENKAI FUCHIGAMI』はファッションウィークを見ているかのような時代を先ゆく個性を強く感じられた。特別ゲストでパリコレNo. 1モデルのアルセーヌ・ダルタニアンが登場し、衝撃のボディを披露。
 シンガーソングライター・国松ちえりの楽曲制作へ挑む映像が流れ、ハイスピードエレクトリカルクリエイターズパレードが始まる。
 ピカピカと華やかさにいささか欠けながら光る台車に乗って登場したのはFPO法人「ガーベラ」代表の清瀬まさ子。親しみ溢れる笑顔で会場の家出少女たちに寄り添う。「みんな病んでる、病んでる、病んでる、病みおわった、病んでる」と一人一人を見て語り、心にスッと入り込む言葉をくれた。「あなた達は一輪のガーベラ、一番にならなくてもいい、あなた達は特別な一番」。
 その他に、ファッションモデルのリシエル、清純派女優藤原采、タートル航空代表取締役社長橋的勝二、パーソナルヒップトレーナーMICO、カリスマ双子インフルエンサーカマタマちゃん、アジアの巨像・遠近教の総本尊極東大満天、世界一クリエイティブな大型犬ロルフくん、ナイトプレイス「ドイド」ママ矢崎すず子、昭和の名力士彩千丹、史上もっとも肥えたミイラロイペル12世、みやこダンスクラブ代表杉尾モナハ美也子、鳥取市立桜ヶ丘中学校応援部部長ぼっちん君、ロイペル12世の甥ブタ551などが登場。中でもトータル・脳ガズム・トレーナー、パール川辺が嫌だった。
 会場を大いに湧かせた6000年に1人のアジア・スター、ペリー・キーは歌声も披露。曲の方が先に終わり、歌唱への名残惜しさを見せるペリー・キーに、アジア・スターでありながらも私たちも同じ気持ちだと恐れ多くも親近感を感じた。

 国松ちえりが手がけた、今までにない地球を歌う壮大な曲は、レコーディングの様子から賑やかで、歌詞も集中して聴ける状態ではなかったが、ちょくちょくあるクリエイターあるあるが愉快で、最終的に会場一体になって手を振っていた。幸せだなぁ、と君といつまでものフレーズを用いる、若大将リスペクトが憎らしい。

 終わりかと思われたが、岡添金太郎がどうしても登場出来なかったクリエイター達を見事な手腕で登場させた。


 昭和の娯楽のようだ、と称された会場でぎゅうぎゅうになりながら笑った2時間45分、もう他のお笑いライブで満足出来なくなるのではと少し心配になるが、実に充実した時間を過ごせた。

物販で購入したナイトプレイス「ドイド」のライターと石丸ツワノの世界展のステッカー

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