劇場版 名探偵コナン 紺青の拳(2019)
私的星5つ★★★★★
拳とかいてフィスト。
殺害、爆破などの指示をしたのは、シンガポールの元犯罪心理学者、現実業家レオン・ロー。そのレオン・ローを殺害しようとしたのがレオンに犯罪心理学を教わった予備警察官のリシ・ラマナサン。
犯行理由は、レオンは自分が思い描いた、ジェンハン・チェン他シンガポールの有力者に認められなかったシンガポールの都市開発を実行させるため、ブルーサファイアで海賊を釣り、現状の都市を貨物線で破壊しようとした。その一環でブルーサファイア入手のためリシ・ラマナサンの父親を、他の犯人をしたて殺害、ブルーサファイアの情報をジェンハン・チェンにリークし、空手大会優勝でブルーサファイアをレオンに渡さないよう手配したシェリリン・タン、自分たちの犯行を毛利小五郎に自供しようとした自らの秘書のレイチェル・チェオングを殺害。その他爆破、京極真、鈴木園子への襲撃を指示。
リシ・ラマナサンの犯行理由は、事故に見せかけ殺された父親の復讐。その他、怪盗キッドに殺人の濡れ衣を着せようとした他、鈴木園子の誘拐も企てた。
過去作、水平線の陰謀やから紅の恋歌のような、犯人らしき人物を最初に印象付け、もう一人の犯人も用意している点が見応えがあった。
その他、事件を取り巻く恋愛模様にしても、劇場版初で描かれた京極真、鈴木園子カップルの様子が非常に良く、今までのカップルとは違う二人らしさのある恋人としてのやりとりであった。また、今回は怪盗キッドが工藤新一として、付き合い始めた毛利蘭と過ごすのだが、それを歯がゆく見ることになるコナンも、たじろぐキッド扮する工藤新一も、後に分かる最初から新一ではないと分かっていた毛利蘭の図も非常に良かった。今回コナンや新一としての交流は今まで最少であったコナンと蘭だったが、蘭の方は本物の新一を理解できている描写がありそこも良かった。
また、筆舌しておきたいのは数々のアクションシーンである。
京極真 対 怪盗キッドや、雇われた悪漢やレオンのボディーガード兼空手家でもあるヘッズリ・ジャマルッディンとの戦闘、そしてリゾートスタイルなワンピースでも強さを見せる毛利蘭、結果唯一の見せ場となってしまったが毛利小五郎といった面々のアクションシーンが他の作品よりも多く、アクションアニメ映画としても楽しめる。
推理の要素としても、リシを配置することで最後まで疑いを残しておくほか、レオンに雇われた海賊やヘッズリなどが鮮やかに裏切っていくので見ていて愉快である。
コナンがスーツケースに入れられて連れてこられたのをレオンの犯罪の手口としても使われたなど、小さな楽しめる要素が散りばめられていた。
使ったアイテム
キック力増強シューズ、腕時計型麻酔銃、犯人追跡メガネ、どこでもボール射出ベルト(推測)
壊れたもの
シェリリン・タンの車、マリーナベイサンズ、マリーナベイサンズ周辺
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