劇場版名探偵コナン 純黒の悪夢(2016)

私的星5つ★★★★★
悪夢とかいてナイトメア。
私にとって初めて劇場でみた作品。
今回は黒づくめの組織とのかけひきや攻防をメインにしている作品で、ゲスト声優の天海祐希演じるオッドアイの女性、コードネーム、キュラソーが鍵となる人物。
組織のNo.2であるラムの腹心で、警察庁に潜入し、スパイである人物がのったデータ”ノックリスト”を記憶するところからはじまる。そこからのカーチェイスは圧巻。みたことはないけど、ワイルドスピードシリーズってこんなことやってるのかと思った。身体能力もさることながら、車の運転技術もすごい。なんでもすごい。
激しいカーチェイスは巻き込まれた車が落下し爆発し、幕を閉じる。この爆発により、キュラソーは記憶を失うことになる。
爆発の次の日、コナンたち少年探偵団はリニューアルオープンした水族館に遊びにいく。その途中で様子のおかしい傷だらけの女性をみつけ話を聞くことに。最近彼女を見かけたか尋ねる。異常なダーツのうまさや、元太をたすけた身体能力から組織のNo.2なのではないかと疑う灰原。コナンに話している隙に、隠れて彼女と一緒に観覧車に乗りに行く元太、光彦、歩美たち。その時の、元太たちがいない!!何やってんだ博士は!!→鳩と遊んでいる、が一番面白かった。博士かわいい。観覧車の中で彼女が頭を抱え苦しむので、コナンに助けをもとめ、彼女は昨夜の爆発事件と関係もあるのではと伝えていたため警察病院に搬送されることになった。
一方、すぐキュラソーをみつけたが、様子がおかしくどうやら記憶喪失になったとわかったベルモット、キュラソーからラムへと送ったメールで世界各国にいたスパイを暗殺する黒づくめの組織たち。メールにはバーボンとキースの名もあり、捕らえられ命の危機に陥る安室と水無玲奈。ギリギリのところで赤井とコナンが送ったメールで助かった二人。
そしてキュラソーの記憶をとく鍵は観覧車にあると踏んだ公安、それを先読みした黒づくめの組織。
警察庁へ潜入した際に見ていた色と、観覧車がライトアップされる色が同じことからキュラソーは観覧車で記憶を取り戻し、そして観覧車のゴンドラごと組織は奪うつもりだった。観覧車のうえで繰り広げられる赤井と安室の肉弾戦も圧巻。コナンが爆弾があると訴えて休戦。爆弾処理の際に、悪意の中の行進(アニメ題、悪意と聖者の行進)の松田刑事の名がでてくるのが感慨深かった。
観覧車には爆弾が仕掛けられ、停電し、視界が奪われ黒づくめの組織ののったヘリもよく見えない状態になる。キュラソーは黒づくめの組織から逃げる中、灰原を助け、今の方がずっと清々しいと心境をかたり逃げようとするが、自らが囮になり重症を負う。安室が投げた爆弾と、コナンが蹴ったサッカーボール型の花火で狙撃のチャンスを得た赤井は黒づくめの組織がのったヘリを損傷させることに成功したが、ジンは攻撃することを辞めず、観覧車のホイールが外れて転がり、一般人をも巻き込む事故になる。なんとか一般人を守ろうとサスペンダーでひっぱるコナン、コナンを手助けする赤井と安室(アツイ)。重症を負ったキュラソーだったがゴンドラに閉じ込められた元太たちを救うため、クレーン車を運転しホイールに潰される。しかし、水族館の客に被害が出るギリギリのところでホイールを止めた。

純黒とタイトルについていて、色がテーマになった今作。今までの映画の要素を含めながらもそれを越える見事な作品。
キュラソーと呼ばれた彼女は、透明の片目をもち、黒に染まるが、自分はキュラソーのように何色にでもなれると気づき、黒づくめの組織から逃げ、子どもたちを守るために死んでいった。ポジション的に死んでしまうんだろうなとわかっていても、 今作かぎりで出演するにはもったいない人物だった。

天海祐希の演技もゲスト声優に感じがちな違和感がまったくなく、叫びの演技などはすごさを実感できた。EDのアニメーションもセリフはないものの、しっかり描かれていて満足。登場人物がことごとくスマホを使っていて時代の流れを感じた。

使ったアイテム
ターボエンジン付きスケートボード、キック力増強シューズ、サッカーボール、サスペンダー、犯人追跡メガネ、蝶ネクタイ型変声期

壊れたもの
警察庁の窓、高速道路、車、観覧車、水族館、黒づくめの組織のヘリ

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