劇場版 名探偵コナン ベイカー街の亡霊(2002)
私的星5つ★★★★★
ベイカー街とかいてベイカーストリート。
今回は殺人事件の犯人を突き止めるのではない、いままでと雰囲気の違ったお話。
子供の教育に柔軟じゃない現代日本や世襲制が根強く残る日本に異議をとなえる描写があり、どことなくとげとげしい。
また、10歳の少年を自殺に追いやられたり、その父親も罪なく殺害されたり、ノアズアークは子供たちを人質にとったり、最終的にノアズアークも自ら命を絶つなど、コナン映画の中でも一番大人っぽい内容。ゲームの中に閉じ込められてしまう展開は、今時のラノベやアニメではありがちだけれど、2002年のコナンで用いるのは時代を先取りしている気がする。
この映画では珍しく工藤親子にスポットがあたっていて、命の危機にさらされていても工藤優作は我が子を当たり前のように信じていたのが印象深い。
現実で起きた殺人事件を優作が、ゲームの中の事件をコナンが解き明かしていく演出も面白いものだったが、ゲームの描写に力を入れるために、現実での事件が簡単すぎたのが少し残念。ただ、現実の事件で使われた凶器が、ゲームの時代の中の人物が使ったものなのは今回ならでは。今回の犯人トマス・シンドラーは、切り裂きジャックの子孫ということだったが、前もラスプーチンの子孫が犯人だったので、こういう子孫が犯人なのはもう使えないきがする。便利だけれど使いすぎはよくない。
切り裂きジャックの女装姿がコナン映画に出てきた人物の中で一番綺麗な気がする。あと映画オリジナルの少年たちの声を折笠愛、緒方恵美、高乃麗、愛河里花子、斎賀みつきといった名だたる少年役女性声優が勤め上げているのもすごい。これに高山みなみと大谷育江が揃っているのだから、すごい。
変装した切り裂きジャック(cv.速水奨)
破壊力しかない。
使ったアイテム
ゲームの中にいたため未使用
壊れたもの
ノアズアーク
ゲームの中だと、橋、オペラ劇場、列車
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