プリキュアオールスターズFが良かった
プリキュア20周年を記念する映画、登場キャラクターが多すぎて大丈夫だろうか。
【結論】大丈夫だ。安心して映画を観た方がいい。
以下ネタバレ有り
プリキュアとはなんだろう、劇中でもそのような問答がある。
今や「女の子は誰でもプリキュアになれる」ということさえ過去で、妖精や敵幹部、異星人、男の子、成人、赤ちゃんまで多種多様なプリキュアたちが誕生してきた。
そんなプリキュアの強さの理由が気になってしまったキュアシュプリーム(CV坂本真綾)とその妖精プーカ(CV種崎敦美)が映画のゲストキャラクターである。
オタクはみんな、坂本真綾が好き。(オタク特有のクソデカ主語)
女の子のようにも男の子のようにも聞こえる中性的な坂本真綾氏の声の高さ。感情を乗せない声、なんてことない言葉が鋭い。
そしてオタクはみんな種崎敦美が好き。
プリキュアは妖精と出会ってプリキュアになる。妖精がいないと変身できなかったり、妖精を助けるためにプリキュアになったり、そんな妖精もプリキュアになったり。
妖精は、基本的には弱くいたいけな、愛らしい存在である。妖精が強かったらプリキュアがいなくても敵と戦えてしまうので。
プリキュアの側には妖精がいたな、と自分の妖精・プーカを作ってみたキュアシュプリーム。でもなんか弱いのでいらないやとなった。だってシュプリームが知りたいのは強さの理由だから。
気がついたら離れ離れになったプリキュアたちは、旅の途中で合流しながらお城を目指すことに。
虹ヶ丘ましろは、ラビリンという妖精を探している花寺のどかと出会う。
のどかのピンチにラビリンが現れ、2人は再会を喜ぶ。
妖精はいたいけで、弱い存在だけれど、決して無力ではない。プリキュアの理解者で、一番側で励ましてくれる存在だったりする。時には恋だってする。
ラビリンと虹ヶ丘ましろを演じているのは加隈亜衣氏。妖精がプリキュアに変身することはあったけれど、作品を超えて同じ声優が妖精からプリキュアになったことは加隈亜衣氏が初めてである(多分)。
そのため、虹ヶ丘ましろの言葉が妖精の言葉、鳴き声しか話せないプーカの代弁に聞こえる。(加隈亜衣氏は落ち着いた声の演技と高めの可愛らしい声の演技をよく見かけるが、ラビリンも虹ヶ丘ましろの演技も高めの可愛らしい声である)
自分を作った存在であるが、シュプリームに拒絶されて怖いプーカ。人数が多いから強いんだろ、と分かった気でいるシュプリーム。
そうじゃないんだよ、とプリキュアたちは愛で、理解で、許容で、しぶとさで教えてくれる。
ここらへんで流れる音楽がアツすぎて笑けてきた。
ふたりはプリキュアから始まって、20周年を記念したこの映画は、"ふたりでプリキュア"をする2人で結末を迎える。
性格も見た目も趣味も違う なぎさ と ほのか がミップルとメップルと出会ってぶつかりながらプリキュアになっていったように、シュプリームとプーカも自分たちなりのプリキュアになっていくのだろう。
Friendsで、ForeverでFairy
そんなプリキュアオールスターズF、いい映画であった。
余談
プリキュア15周年のとき、オールスターズメモリーズという作品が上映された。
この作品も名作で、観ていないなら是非見てもらいたいのだが、唯一の心残りが妖精がほぼ登場しなかったところだ。
15周年だったので、プリキュアコスチュームクロニクルというプリキュアの衣装に焦点を当てた関連書籍も出版された。
だが、やはりこちらにもプリキュアキャスト陣のコメントなどがあり情報も多かったのだが、妖精についてはほぼノータッチであった。
プリキュアの妖精に思い入れのある私は少し悲しくなった。
でも、プリキュアオールスターズFを観て、プリキュアオールスターズメモリーズがあったから、今回はこの話に取り組めたのかもしれないと思えた。
時間はかかっても、取りこぼさないプリキュア、愛と優しさと強さをもった作品である。
プリキュアたちが復活していくシーン、キュアハートとキュアブロッサムがペアでめちゃくちゃ良かった。この2人の共通点は愛で敵を救おうとするところ。
相田マナという名前からも分かるように愛で溢れたキャラクターであるキュアハートはともかく、キュアブロッサムはどうして?と思われる方もいるかもしれない。
キュアブロッサムらが最終話で変身する無限シルエットは、「くらえ、……この愛!」というセリフとともに活躍した。父親を失ったとしても憎しみではなく、愛で戦うことを選んだハートキャッチプリキュア達は、愛がテーマのプリキュアなのだ。(オタク特有の早口)
3人組の時の色のバランスが良すぎる
あと、しばらくプリキュアオールスターズ映画がなかったため、どのプリキュアとどのプリキュアが面識あるんだ???となった。
(キュアミルキーとキュアマカロンは過去に共演している)(なら仲良くしろ)