[名探偵ポヨンチョポンポンの事件簿]第30話

第30話「タヌキの絵」

F1レーサーのチャッパンピッピ・チャンピッピが他殺体で見つかった。
ポケットから走り書きされたメモ用紙が一枚。ダイイングメッセージである。
「ダイイングメッセージは暗号と相場が決まっている。
 得意分野だよ。まかせたまえ」
自信満々のポヨンチョ。
さっそくダイイングメッセージの「た」の文字を鼻歌まじりに消していく。「よーし、できたぞ!なになに・・・・・・
 『さいごに ×つ×あげを×べ×かっ× ×いつをはい×まま ころされ×よ
  あ×まを××かれ× い×かっ× やっ×のは ち×ん×こ・×ち×んぽ』
 ・・・うーむ、わからん!!」

あっさり行き詰まり、憔悴しきったポヨンチョの前にあの男が現れた!
「無様だなぁ!ポヨンチョ!!」
「貴様はサロンゾバイバイ!?」
「まだ気づかないのか!愚か者め!
 その紙には、別にタヌキの絵は描いてないぞ!」
「うわっホントだー!!
 サブタイトルに『タヌキの絵』って書いてあるのに!」
(サロンゾ)
「ひっかかったな。それがいわゆる叙述トリックだ。
 ほら、貸してみろ。いいか、これはな、「せ」と「ん」を抜くんだ」
(ポヨンチョ)
「そうなのか?なるほど~」
(ガルンチョ)
「なるほどじゃねーよ!
 栓抜きの絵も別に描いてねーよ!
 栓抜きはサブタイトルにすら含まれてねーよ!」
(ポヨンチョ)
「あ、これも叙述トリック?」
(ガルンチョ)
「ちげーよっ!叙述もしてない事にひっかかるな!!
 つーかタヌキの方だって、ちゃんとした叙述トリックかどうか怪しいわっ!
 もう、そのまんまダイイングメッセージ読めよ!
 おいっ!!なんでお前ら、じかにマジックで字ぃ塗りつぶしてんだよ!!
 元々なに書いてあったかわかんねえじゃねーかっ!!
 もっと言うとサロンゾ!お前はキャラづけがおかしくなってる!
 ポヨンチョにかまってないでとっとと悪いことをしろ!
 あと、今回の被害者!F1レーサーっていう設定、いらない!」


※2006年8月28日放送(198回)採用



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