[ポアロBBS][しょぺしんぼ]第20話

「しょぺしんぼ」
第20話「故郷の味」
 

経済界の重鎮、かつ煮HOT!グループの会長、アイシンク・ソー・オモウベナがオトトパヤプ総合病院での二か月にわたる入院から退院した。
 
オモウベナは入院中、病院食に飽き飽きし、早くから、退院した際には、好物であるメリアン♪メリアン♪メリアンウォチュセフォミー♪が食べたいと広言していた。
 
そして退院した今日、快気祝いとして様々な人々が訪れる中、二人の人物がメリアン♪メリアン♪メリアンウォチュセフォミー♪を持ってきたのである。
ネントロンチャ新聞文化部のポポ岡ヌーペチ郎と美チャボ倶楽部主催者ショショ原ボッチョモだった。
 
ショショ原ボッチョモがヌーペチ郎に言った。
「ふん、まさか貴様と手土産がかぶるとはな…
 まあ、いい。まずは貴様がどんなメリアン♪メリアン♪メリアンウォチュセフォミー♪を持ってきたのか、見せてもらうとしよう」
「なにを偉そうに…。さあ、これが俺の用意した最高のメリアン♪メリアン♪メリアンウォチュセフォミー♪だ!!」
 
ポポ岡のメリアン♪メリアン♪メリアンウォチュセフォミー♪がオモウベナと訪問客の前に出された。
人々が感嘆の声をあげる。
「おお、これは見事な」
「こんなメリアン♪メリアン♪メリアンウォチュセフォミー♪見たことがないぞ」
ポポ岡が得意げに言う。
「最高の食材を最高の腕で調理した逸品です。
 どうぞ、食べてみてください」
 
アイシンク・ソー・オモウベナが一口食べて驚きの声をあげた。
「おお、なんちゅうメリアン♪メリアン♪メリアンウォチュセフォミー♪や!
 桜井・坂崎・高見沢が混然一体となって見事なハーモニーをかなでとるわ!!」
オモウベナは魅入られたように、次々とメリアン♪メリアン♪メリアンウォチュセフォミー♪こと、アルフィーを口に運ぶ。
 
しかし、この完璧とも思われるアルフィーを前にしてもショショ原ボッチョモの自信は揺らがない。
「ふん、それなりのものを用意したようだな。それでは私のアルフィーを食べていただくとしよう」
 
オモウベナが
「いくらショショ原はんでも、ヌーペチ郎君のアルフィーを超えるもん作るんは、無理やと思うけど、まあとにかく、いただこか」
と言いながら一口食べた、その途端…
ビクン!と痙攣した後、ガクガクと震えだした。
そして
「なんちゅうモンを食わしてくれるんや…」と涙を流し、その場に倒れ、口からブクブクと泡を吐きはじめた。

 
ポポ岡がオモウベナに駆け寄る。
「オモウベナさん!オモウベナさん!!
 ボッチョモのヤツ、こんなリアクションをとるぐらいうまいものを持ってきたというのか!?」
ショショ原ボッチョモは落ち着き払って言った。
「ふふふ、勘違いするな、ヌーペチ郎」
そして、驚くべきことを告白する。
「毒が入っていたんだよ」
「はぁぁぁッ!!??」
「なに、死にはしない。再入院は避けられないがな」
「なんのために、そんなことを!?」
「わからんのか?復帰を待ち望まれていた経営者、アイシンク・ソー・オモウベナの再入院。
 ワンマン経営のかつ煮HOT!グループをはじめ、関連各社の株は暴落を免れないだろう。
 このタイミングで空売りを仕掛け、ワシは巨万の富を得る!!」
「貴様は何を言ってるんだ!?
 これは俺と貴様の料理対決だろ!?」
「料理?貴様こそ何を言っているんだ?
 ……料 理 よ り も 金 だ ろ !!!!
 多少美味いもん食わせて喜ばれるよりも、がっつり株でもうけたほうがいいじゃん!!
 じゃあ、用も済んだから帰るわ!バイバーイ!!」
帰っていった。
 
「えー…」
呆然とするポポ岡。
「ブクブクブクブク…」
泡ふきっぱのアイシンク・ソー・オモウベナ。
「ポポ岡さん…」
とりあえず名を呼んでみるバボちゃん・プープープー・ソレ!・プープープー。
 
ショショ原ボッチョモがまともに対決をしてくれないことが判明し、フォッチコ☆フォー!!とモべチマスろう?の料理対決ははたして、どうなってしまうのか?
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