街が死んでいる ~衰退していく街と発展していく街~
集配業務に携わってから10年ぶりに、ある街の集配に訪れた。
当時の物量は、商業貨物が常に4トン車がいっぱいになるほどの物量で、しかも長物や重量物、組み立て家具や家電製品といった、ありとあらゆるものを積んで配達をしていた。
簡単に言うと新人にとっては毎日が殺人的な物量だったのだ
ところが、近年は商業貨物の物量が減って、宅配貨物が増えている
細かく言うと、ピークはコロナ禍で、ここ最近は定期便と個人消費する荷物くらいになってきている。
「物流は経済の血液だ!」と言われるが、その血液が全く流れていない。
10年ぶりに訪れた街では、活気がなく交通量だけがやたらと多いと感じた。
そう感じたのは道が狭いからかもしれないが、それにしても企業や店舗の元気がない。
現代っ子は「終わってる」と簡単に言うが、それを通り越して「死んでいる」と言ったほうが早いくらいだ。
それだけ街全体が衰退しているのである。
実際、荷受けの人と雑談をすると、極端に物量が減っているとの事。
スーパーや家電量販店、商業施設を回ったけど、資金力の強い店舗しかなく、その他は空き店舗になってしまっている。
これじゃ、テナント料が入ってこないから、商業施設もいずれは潰れていくだろうなと言う感じを受けた。
その他の店舗でも「店じまい」の看板をいくつも見て、想像以上の経済衰退現場を体感した。
店じまいをすると言うことは、売り上げが立っていないと言うことだ。
と言うことは、お客様が来ないと言うことだろう。
確かに人は少なかった。
なのにやたらと交通量が多いのが不思議だ。
その場所にずっといて、生活をしている人にはあまり変化を感じないだろうが、一度離れて振り返ってみると、過去と現在の違いがよくわかる。
ところが、近隣の街は衰退をあまり感じない。
もっと言うと、開発がかかって商業施設ができたり、物流倉庫ができたり、戸建て住宅がバンバン建っているくらいだ。
衰退していく街と発展していく街。
この差はいったいなんなのか?
そう考えると、ひとえに魅力がない街としか言いようがない
人を呼べるだけの力がないのだ。
いや、いや、大きく見ても確実に経済は衰退している
日経平均は上がっているが、実体経済は衰退している。
開発しているところも、どうにかして人を呼び込もうと必死で開発しているに違いない。
そんな中、次に待ち受けているのは「インボイス制度」と「物流2024年問題」だ。
このような課題を前に、現在の経済状況を考えると、廃業を選ぶ人が多くなることは間違いない。
そうなると、ますます街が死んでいき、廃墟の街とかするのには時間の問題だと思う。
この現象は日本全国で起こってくるだろう。
進むも地獄、停滞は衰退。
コロナ前とコロナ後の営業や経営戦略が変わっているが、一般庶民の生活も変わっている
この先、どのように収入を得ていけば良いのか悩ましいところだ。
庶民が衰退すれば国の税収も減収となる
魅力のない国となると、他国が抑えにかかるだろう
いっそうのこと全てを白紙に戻して国作りとして一から作り直した方がいいかもしれない
パソコンのクリーンインストールのように