代表取締役の住所非表示措置における登記添付書面について（代表取締役の住所変更Ver.）

備忘録。私の失敗談としてお読みいただければ幸いです。

①経緯

クライアント（非上場会社）の代表者がちょうどお引越しをしたとのことで、本件ご案内したところやると即答。現在指摘されている問題点については、特に懸念事項はないと判断、受託に至る。

②必要書類について（私が初回提出したもの）

・本店所在場所における実在性を証する書面

本社には何度もお伺いしているので代理人として実在性を現認で証明することもできたが、少々遠方ということもあり、ご捺印書類（委任状）を配達証明で送り、ハガキと送付時のレシートを証明書に添付して提出することにした。

・代表取締役等の住所等を証する書面

運転免許証のコピーに原本と相違ない旨記載し提出。

・株式会社の実質的支配者の本人特定事項を証する書面

実質的支配者情報一覧、株主名簿、免許証のコピーを合綴して提出。
※提出当時は司法書士が犯収法に基づき確認を行った本人特定事項証明書、という理解のもと、職印を押し私の名前で作成をしている。

③補正事項

まず、株式会社の実質的支配者の本人特定事項を証する書面については、いわゆるBOリストを申告してもらう必要がある。よって、BOリストを発行する必要がある関係上、委任状にBOリスト発行と通数を記載した委任事項が必要となる。
委任状の追記とBOリストの申出書を提出すること。

【FAQ】委任状に住所非表示に関する一切の件と記載はしたのですが、その委任事項に包括されないのでしょうか？⇒されません。法定相続情報と同じ取り扱いと考えていただいてよいです。

【FAQ】BOリスト、不要なのですが０通じゃだめなのでしょうか⇒ダメ。１通以上は発行せざるをえない。

【ちなみに】設立と同時に申出をしている先生は公証人の証明書をご提出なさってる方が多いので、ご検討なさってみては（無理無理）
〜～追記、其の壱～〜
実質的支配者関係の添付書面については（省略可のケースは除外）
１．資格者代理人が犯収法に基づき確認を行った実質的支配者の本人特定事項の証明書
２．公証人の申告受理及び認証証明書
３．公証人の宣誓供述書
のいずれかということですが、１がBOリストの作成に限られるのかどうかは疑義があるようで。私はそう指摘をされましたが、司法書士の証明書で足りたという方はご一報いただければ幸いです。

書類の不備→実質的支配者情報一覧には印鑑押さないでいいです。（すみません、、）
あと、免許証のコピーじゃなくて免許証写しと書いてください（すみません、、、）
あ、それと株主名簿に会社名の記載が抜けてます（ほんとうにすみません、、、）

④登記完了

　実はまだ終わっておらず、終わったら追記します。
〜～追記、其の弐～〜
　補正を経て、３週間ほどで登記完了。補正の後ちょっとした確認のお電話をいただいた際の司法書士あるある（？）会話
「いつごろ終わりそうです？」
「１週間以内にはあがるかな。といってもすぐ謄本は取れないですからね（⑤参照）」
「それは理解していますがとにかく完了メールが欲しいっス！心配で眠れません！」
「あ、そこは大丈夫。…多分ね」
「多分！泣」→２日後完了メール到着。某法務局は優しさでできています。

⑤補足

代表取締役の住所非表示の申出の具体的な手続きは、登記が完了してから２～３日別の手続きを経て行われる。よって、登記完了後すぐには謄本は取得ができず、完了メールがいって数日経ってから請求して確認をしてほしい。
⇒１日程度で終わる手続きではないので、登記完了後すぐというのは基本無理
※もちろん、新住所が掲載された謄本が取れるわけではなく、ロックかかったままという点では安心してほしいとのこと

実在性を証する書面のハガキとレシートは、原本還付処理の上返却可能。原本をご提示いただく必要はある。