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キッチハイクのCXOになりました
こんにちは。梅本です。
2019年11月1日からキッチハイクのCXOになりました。
今日はキッチハイクがどんなサービスなのか?
CXOを引き受けるまでの経緯、そして引き受けてから約2週間一緒に仕事をした感想を書きます。
※ちなみに ajike は今までどおり経営します。
キッチハイクとは
キッチハイクは「行きたいお店に行きたい人で集まってごはんをおいしく食べられるサービス」 です。
はじめてキッチハイクを知る人にとっては少しわかりづらいかもしれませんので、もう少し書きます。
キッチハイクは共同代表の山本さんと藤崎さんの食に対する原体験からつくられたサービスです。
その原体験がどんなサービス構想になったか?
端的に書けば、「おいしいものを食べる」ではなく「おいしく食べる」仕組みを提供することです。
キッチハイクとの出会い
共同代表のひとり山本さんとは、彼が前職のときに仕事を通じて出会いました。
当時は広告代理店に勤められており、お客さんと丁寧でありつつも大胆な企画を通す仕事ぶりでした。
何度かお仕事をご一緒しつつ、あるタイミングで退職をして起業をする連絡をいただきました。
私がいうのもなんですが、はじめてキッチハイクのサービス構想を伺ったときになんだかすごいサービスだ…さすがだな。
(= 自分は絶対思いつかない)と思いました。
いまでこそキッチハイクは誰かとご飯を食べたい人同士が集まるサービスとして、ご利用いただいているユーザーも多くいらっしゃいます。
当時はもっと尖ったサービスでした。
世界中のユーザーが対象で、世界を旅行する人がその旅行先にある家庭の料理を食べられるようにマッチングするものでした。
リリース当時のサービス紹介記事がこちら。
↑衝撃ですよね。
しばらくして、実際に起業され、創業パートナーの藤崎さんを紹介されました。
山本さんから「しょうけん」と呼ばれていたので、萩原健一さんにちなんだニックネームかな?と思ったら本名でした。
ご実家がお寺なので祥見(仏教には"正見"という言葉があります)さんかと納得した矢先、「出家と家出をしてる」と伺い、これまたパンチのある人だなと思ったのを覚えています。
その後、山本さんは世界一周に行き!?ますます不思議な人たちだと思っていたのですが、キッチハイクを自身で体験して広めるための行動なんだと理解しました。
とはいえ、起業後に世界一周まわるなんて、これもまた自分では絶対にできないことです。
ただ、そういう熱量がある人を見るのは部外者の私にとってワクワクするものがありました。
その後、1年ちょっと経ったあたりでとある PJ を手伝ってほしいというご連絡をいただきました。
私にとっては対価をいただいて仕事をする、いわゆるいつもの仕事的な感覚(失礼)だったのですが、当時のお二人はそれを完遂させるのに少し困っていました。
お二人の協力もあって、一緒にそのPJを完遂できました。
そのことに対して数年経ったいまでもお礼を言ってくれる感覚は、仕事のパートナーとして見てくれていたんだとありがたくなるものです。
あまり言えませんが、受託仕事をするときに理不尽な行為をされる方もたまにいらっしゃるので…
そんなこんなで、キッチハイクとは創業前後からのお付き合いになるのですが、たまに仕事をサポートをさせていただく。そんな関係が続いておりました。
しょうけんさんからCXOを打診いただく
2019年9月にしょうけんさんから連絡をいただきました。
「近々ご相談があるので食事に行きませんか?」
とのことで、「もちろん」と返信しました。
すると、相談内容はCXOを検討いただけないか?と言われました。
まったく予期していない内容で、当時(いまもw)時間的な余裕があまりなく、ajike社内の課題もまだまだあるのでお受けするにはためらいがありました。
役に立つサービスと意味のあるサービス
ちょっと横道にそれます。
夏休みに積ん読を消化してました。
その中に、山口周さんの「ニュータイプの時代」がありました。
エッセンスを書くと
・価値は希少なものにつく。
・いまはモノが溢れているので価値がなくなっていく。
・逆にモノがないほうが価値が高くなる。モノをなくす、整理する。
・モノがない時代はソリューション力が求められる。
・モノが溢れている時代は問題を見つける力が求められる。
・役に立つもの = 正解はソリューションでできる。でも意味があるものはソリューションでは生まれない。
・意味があるものを生み出すには自分の中にある直感が重要になる
的な感じかと思います。
で、このあたりが今回の判断に大きく影響されてます。
自分が担当してきたサービスのほとんどが誰かの役に立つサービスを目指してきました。
いま自分がなにか新しいことをやろうとしても、おそらくこの類のサービスになると感じてます。
だけど、キッチハイクはユーザーのペインじゃなくて、誰かとおいしく食事ができる世界がないよりあったほうがいいサービスだと彼らは信じているのです。
まさに役に立つサービスじゃなくて意味のあるサービスを目指しているんだなと。
これは私の解釈なので、キッチハイクの人たちに言わせれば違うかもしれません。
ただ、そんな創業メンバーたちの思い込みからはじまり、こんな変わったサービスを信頼しているチームがそこにある。
このチームで体験デザインを手伝える機会はそんなにないだろうと思い参加することにしました。
CXOに期待しないことが明記されていた
CXOのミッションはしょうけんさんからしっかり書かれていました。
いくつかあるのですが、一番はじめに書かれていたミッションは「デザイン戦略の策定」です。
戦略とは戦いを略す、戦わずに勝つこと考えることです。
極論をいえば誰も競合がいないポジションをとることともいえますし、やらないことを決めるとも言われます。
期待しないことの例
そして、CXOに期待しないことがしっかり明記されてありました。
・経営へのコミット
・定期的なレポート、業務報告
・UIデザインの修正
・etc
ここが書かれているのは、仕事をするうえでとても信頼ができる記述です。
限られたリソースの中で全部やるのは不可能なので、何をやって何をやらないか、目標が明示されながら仕事をするのは大変ありがたいです。
ただし、稼働時間ではなくミッションベースで成果を出せとも書かれてあったのでドキドキしてます笑
2週間はたらいてみておどろいたことを2つ挙げます
1. 各々の業務(プロセス)が毎日、社内 Wiki に言語化されてあがっている!!
2. キッチハイクというサービスを信じている
まず驚いたのが社内の言語化能力の高さです。
スタッフひとりひとりが考えたことのメモやアイデアを社内 Wiki にどんどんあがり、その頻度の高さに驚きました。
slackか ?くらいあがってきます。
それは途中版の資料でもあるのですが、まずは文書化して、共有する文化が浸透している証左です。
なぜ文書化が浸透しているか?
それはキッチハイク社内の Culture が色濃く反映されているからでしょう。
BE LAZY
チーム全体の労力を減らすために、手間を惜しまずに自動化・文書化を推奨。長時間労働ではなく、最小の工数で最大のインパクトを出すことを目指します。
強いアイデアが生まれる文化になっている。
強いアイデアは既存のアイデアの掛け合わせから生まれます。
そして、そのアイデアの距離が遠い、つまりまったく関連しなささそうなものでもそれがかけ合わさった時にすごいアイデアになる。
つまりイノベーションの源泉になります。
ここで誤解されがちなのが、"みんなで考えれば良いアイデアになる"考え方です。
ひとりが塾考する。それを誰かと話し合う。そして、またひとりで塾考する。
私はこのステップがアイデアを強くするものだと信じています。
キッチハイクは各々が課題にたいして自分で考えアウトプットを出す習慣があります。そのアイデアに誰かがコメントしたり雑談をしたりして、また自分のアイデアに反映させていく。
BE LAZY を読むと、やらなくてよい努力はしなくてよい。つまり効率的に仕事をしようとも読めますが、社内に根付いた業務フローをみると最大のインパクト(アイデア)を出すことに寄与していることに驚きました。
サービスを信じているチームメンバー
スタッフの方全員と話したわけではないのですが、みんなでおいしく食べることは未来に必要な文化と信じているようにお見受けしてます。
私も先日、福利厚生のひとつ「まかないランチ」に参加しました。
まかないランチ(スタッフ全員、ひとつのテーブルでランチを食べる)の雰囲気はまさにキッチハイクの文化をあらわしており、ご飯がいつもより美味しかったです。
彼らがなぜこの体験を世の中に広めたいのか理解できました。
そんな体験をしたからこそ、私もキッチハイクがないよりあったほうがいい世界を目指したいと思います。
キッチハイクを利用してくれる人の体験がすばらしいものになるようにチームと尽力します。
そんなこんなでまだ始まったばかりですが、これからよろしくお願いいたします。
ちなみにCMOも募集しております。ご一緒しましょう。
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