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十戒の石板の価値

(1100字)
2025年最初の記事として、十戒を選んだ。
歴史に綴られてきた文明は様々だ。石に刻む文明、粘土版に刻む文明、木に刻む文明、水に記憶を移す文明。
乾いた砂漠には木も生えず水も流れないので、思いを記録するためには山から切り出した石を彫らないといけない。

石板を投げるモーゼ様と仔牛の周りで踊る人々

モーゼ様が2回目に彫った石板が本物かどうか分からない。しかし、落札者はそれを購入し、イスラエルの博物館に寄付をする。
世の中に一つしか無いのならば安易に価値は付けられない。いや、価値は無限大だ。高いかどうかは購入者の基準がどこにあるか(自分の財布?)分からないからなんとも言えない。中身は聖書に書いてあることだし、情報の価値としては、新しい教えでも発見されない限り、既に新奇性は失われている。その原本(第二版)としての504万米ドルの価値を作り出すのは、購入をしたいと思って入札に参加した人々の念いだろう。払ったお金に価値を認め、そのものが本物かどうかは、どうでもいいことだろうと、つい思ってしまう。なぜか。

本当にモーゼ様が同胞に伝えたかった大切なことは、これらの神の教えを愚直に5000年間守ることだったのだろう。しかし、今や
❶金融と医療と武器で金儲けすることを神とし、
❷金の延べ棒(仔牛像)を崇め、
❸男も女もお金をGodと言い続け、
❹世界中でマーケットが開いている限りいつでもトレードをし、
❺父母の土地(父祖の土地)を捨てて都会(アメリカ等)に出て働き、
❻異教徒(ゴイム)だからと言って大勢を亡き者とし、
❼LGBTQでよく分からない男女世界を作り出しw、
❽異教徒と言って同じアブラハムの兄弟の土地や財産を奪い、
❾隣国が核爆弾(原子力発電所)を作っているからと嘘ついて先制攻撃をし、
➓国連で定められた境界を越えて隣国の土地を奪い、
といった状況が見える。

自分なら、1回目に彫った石板を投げた破片のほうが、初版としての価値があると思う。もしかしたら"十二戒"だったかもしれない。
あとの二戒は、11隣人との共存共栄を図ること、12神に選ばれたことを誇りとし(キッパ=ヤムルカを頭にかぶる意義)謙虚に生きること。なんだか、八紘一宇の世界を思い出す。(了)

(参考)プロテスタント版 十戒
1主が唯一の神であること
2偶像を作ってはならないこと(偶像崇拝の禁止)
3神の名をみだりに唱えてはならないこと
4安息日を守ること
5父母を敬うこと
6殺人をしてはいけないこと(汝、殺す勿れ)
7姦淫をしてはいけないこと
8盗んではいけないこと(汝、盗む勿れ)
9隣人について偽証してはいけないこと
10隣人の家や財産をむさぼってはいけないこと

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