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必要なのは、価値を信じる力

徳島で商売をするのは難しいという話をよく聞く。

どんな地方でも見かけるイオンやサイゼリアといった店舗が徳島にできたのはつい最近のこと。これは、大手チェーンのマーケティングにおいても、同様の傾向があるということなのだろうか?

一方で、徳島市内には、PATEK PHILIPPEの時計店やCOMME des GARÇONSの直営店があったり、また鳴門のような小さい町にも何十年も続く高級ステーキハウスや寿司屋があり、ちゃんと賑わっている。

単純に徳島人がケチということではなさそうだ。

街を見渡しても、ハウスメーカーの家というより、設計事務所が建てた凝った作りの家をよく目にする。ようするに財布の紐は硬いが、価値があると思うことには、支出を惜しまないと言うべきか・・・。

NOMAyadoのある大毛島遠景

私も徳島の地で宿を始めて1年半、徳島で商売をしている者の一人である。ただ、少し違うのは、その対象がほとんど県外の旅行客であるということ。

一方、展覧会やワークショップなどに来ていただけるのは、地元徳島のお客様。
SNSなどを通して認知はされているようだが、実際に来ていただけるお客様はまだまだ少なく、なかなか浸透していかない難しさも感じている。

地元でお店をされている方に聞くと、なかなか一見で来る方は少なく、知人の紹介だったりという繋がりや関係性ができないと来てもらいにくいとのこと。そういう意味では保守的というか、奥ゆかしい県民性と言えるのかもしれない。

夕暮れのNOMAyado

しかし実際に来ていただけると、この場をとても楽しんでいただけるし、機会があるごとにリピートしてくださるようにもなる。県内の方にもかかわらず、気に入って何回も泊まっていただいているお客様もいらっしゃるくらいだ。

ただ、そうした関係性をたくさん築くには、どうしたらいいのか?
これって、なかなかに悩ましく難しい問題。時間はかかるが、出会う方一人一人との縁を大切にして、地道にファンを増やしていくということに尽きるようだ。

徳島の中でも鳴門というローカルな場所で、しかも地元の方々もあまり立ち入らないという海峡の端っこにあるNOMAyado、だからこその魅力もたくさんある。それはお客様と接していて、いつも肌で感じること。

焦れずにその価値を信じ続ける力こそ、今もっとも必要なんだろうな。

詳しくはコチラから

泊まるだけじゃないNOMAyado、展覧会「海を蒔く」
残すところあと1週間となりました。Petaleさんとワタナベランドさん、お二人の素敵な作品と共に、この機会にぜひNOMAyadoの魅力を体感していただけると幸いです。

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