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ライブは LIVE、今を生きるということ
30年以上に渡って、商業的な映像制作を仕事として続けてきた。それは宿を始めた今も変わっていない。
映像を作るというのは、まずプランを立て、構成を作り、撮影、編集、音入れといった作業を重ねて、構想を形にしていく作業、実は意外と地味なものである。
構成を作るのも、編集をするのも、何度も推敲を繰り返し、徐々に形を作っていく。一気に進むこともあれば、道を逸れて立て直したり、修正を申し付けられ何度も直したり。そうした作業を繰り返す中で、最初に感じていたキラメキが、いつの間にか色褪せてしまうという思いも感じてきた。
この仕事は、自分に向いていたと言えるのだろうか?
宿を始めて分かったことがある。
それは宿という仕事は毎日がライブだということ。出会う人はみな一期一会、熟考を重ねるようなものではないし、その瞬間瞬間を紡いでいくもの。そのライブ感が刺激的で楽しいし、お客様が去った後の寂しさもまた愛おしい。
宿主こそが、私の天職だったのだろうか?
このNOMAyadoは、「大人の一人旅を満たす」というのがコンセプト。大人というのは何も年齢のことではない。自分の価値観をちゃんと持っている人という意味で、観光というより、むしろ何もない(ノイズがない)海を望むローカルな場所での時間を心の栄養として感じていただける方に訪ねていただきたいと思っている。
だから予約方法も、ホームページからのアクセスのみ、2部屋しか無いのにある意味隠れている(笑)。SNSやグーグルマップを見ながら、そうした大人たちに、いいところ見つけた〜と喜んで欲しい、そういうややこしい宿主なのだ。
予約サイトに頼らない代わりに、宿の空気感や愉しみを伝えるコラムとラジオを週に一度、どちらも欠かさずアップしている。
コラムは、映像制作にも似て、何を書くか日々思いついたヒントを溜めておき、推敲を重ねながら、練り上げていく作業。一方ラジオは、打ち合わせもなくお客さまとの会話に身を任せ、旅の楽しさを一緒に紡いでいく作業。
どちらも私にとっては日々の愉しみなのだが、ラジオはお客さまとその場の空気で話すので、どこに向かうか予想できないライブのノリが刺激的でワクワクする。熟考した上で出てくる言葉ではなく、その時のフィーリングでしか湧いてこない言葉というのがあって、それがコラムには無いリアリティを感じさせたりもする。
ライブはLIVE、今を生きているということ。
何の仕事が向いているとか、向いていないなんて本当はどうでもよくて、「今を楽しむ」それこそが一番大切なことだと感じられるようになりました。
フラワーアーティストのpètaleさんと造形作家で画家のLand Watanabeさんの
展覧会をNOMAyadoで開催します。
NOMAyado special exhibition 海を蒔く
2024.9.14 sat ~ 10.14 mon open 10:00~15:00(不定休)
(オープン日時はNOMAyadoインスタグラムでご確認の上、ご来場ください)
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