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風の歌を聴け(徳島宿プロジェクト)

ぼちぼちと進めていた徳島市内から、鳴門(宿予定地)への引越し。そんな中、間の悪い事に飼い猫が脱走し行方不明に。目撃情報依頼のビラをポスティングしたり、毎夜あたりを捜索したり、後ろ髪を引かれながらも退出期限となり、妻を川西の家に残し一人徳島へ。何とかすべての荷物を搬出しホッとしていると、猫が無事帰ってきたと報告があり、カチッと音を立てて運気が切り替わったような、前向きな気分にようやくなれました。

前回のnoteでは、気持ちが上がらないと嘆いておりましたが、ここに来てようやく心も落ち着いて、日常を取り戻しつつあります。思いがけず沢山の励ましの言葉をいただき身に染みました、ありがとうございます。

まだ何もない倉庫のままですが、家具を入れるとそれらしく見えるもんですね。
ワイルドだけど日常生活に支障はなさそう、ほんと引越しを決めて良かったです。

倉庫2Fのロフトに置いたベッドに潜り込んだ鳴門初夜、まるで台風がやってきたような強風と横殴りの雨。ガルバリュームの外壁が揺れ、風が大声で唸る。家の中で寝ているんだけど、まるで騒音の激しい道路に布団をひいて寝ているような気分。落ち着かないやら、恐ろしいやら、強風で壁が剥がれないか心配で、疲れているはずなのになかなか寝付けない。

日頃いかに自然を遠ざけて、危機感も無く暮らしているのかに気付かされました。

海に囲まれた暮らしと言えば聞こえはいいけれど、こうした荒々しい自然とも共存していくということ。「風が気持ちよく歌ってるな・・・」ぐらいのタフな心持ちを手に入れないとダメですね。すっかり鈍ってしまった自然への畏敬を取り戻すいいチャンスなのかも、還暦おやじにはいい刺激となりそうです。

海を見ながら飲むモーニングコーヒーや夕暮れの海を見ながら飲む缶ビールは最高!

けれど、朝起きて目の前に海が広がっているだけでハッピーに。
明らかに普段の朝の心持ちとはモードが違っていることに気づく。
このモードこそ、ずっと求めていたもの。
ここでの暮らしに相応しく心穏やかに、心豊かに、インドやネパールを放浪していた若かりし頃のように、何にも囚われない奔放な自分に戻っていきたいと思います

ガスもまだ開通していないけど、何とか片付いてきたのでカセットコンロと電子レンジを使って、ぼちぼち自炊も再開させたい。
無料の渡船で小鳴門海峡を渡り、自転車で5分ほど走ると鳴門の卸売市場がある。
午前中はほぼ毎日朝市をやっているようで、まだ尾が動いているような新鮮な魚や野菜を手に入れることができる。魚は1匹売りなので、一人では少し持て余すけど、捌いてもらえるので刺身だけでなく、半分は切り身にしてもらえば、煮たり、焼いたりもできるかもな・・・。

渡船上から見た、我が倉庫(宿予定地)

昨日は昼から晴れてきて、波もそこそこあったので、久しぶりにサーフィンを満喫。GWということもあり小松海岸には大勢のサーファーが集まってました。帰りには混雑必至の日帰り温泉を避け、鳴門のローカル銭湯へ。

水風呂の中の滑り台

サウナ付きで400円と破格、ただ広めの水風呂に小さな滑り台があり、子供たちが次々と降ってきて、水飛沫が絶えないのは参ったけど、少し鳴門市民になれたような気がした。

ネットがまだ無いので、音楽聴いたり、ギターを弾いたり、ご近所さんと世間話をしたり、ノラ猫と遊んだり、とても時間がゆっくりと流れています。何だか活字が恋しくなって、新聞を読むために純喫茶へ出掛けて行ったりもしています。(ここにいるとあまりにも世間のことに疎くなりそうで・・・)

蝶ネクタイ姿の老紳士が営むこじんまりとした店、雰囲気から見て昭和の時代から続いてそう。

マンデリンやブルーマウンテンなど豆も選べる本格派で、ふわふわトーストに立派なサラダ、茹で卵、イチゴやバナナが入ったヨーグルトが付いて450円。しかもタバコが吸えるなんて、今どきなんてありがたい場所・・・ここにもゆっくりとした時間が流れています。

今朝はこのnoteをアップするために、WI-FI求めてガストでモーニング。分かっていたこととはいえ、コーヒーもトーストもがっかりのクオリティ。清潔で、広くてドリンクバーやWIーFIなど、いろいろ便利で助かるんだけど、思わず老紳士の店が恋しくなってしまいました。

グローバル思考とは真逆のローカル思考へまっしぐら、私にはこちらの方が人間臭くて性に合っているような気がします。猫も無事帰ってきたことだし、GW中はこちらで宿改装に向けて、のんびり暮らしながら、改装や宿サービスのヒントを見つけていきたいと思います。

皆さん、素晴らしいGWをお過ごし下さい!

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