Illustratorで禁則処理をONにするアクションとKeyboard Maestroマクロ

DTP Transit 別館

2024年5月3日 16:58

いわゆる「箱組み」を行うとき、忘れてはならないのが禁則処理です。

ざっくりいうと、Illustratorで〈エリア内文字〉を使って自動折り返しする文章のことです。

そもそも「禁則」とは？

日本語では次のようなルールがあります。

句読点や閉じ括弧は、行頭におかない
起こしの括弧は行末におかない
その他（音引きや中黒など）

「禁止事項の規則」と考えるとよいでしょう。

IllustratorやInDesignでは？

［段落］パネルの［禁則処理］のポップアップメニューから指定します。

なし
弱い禁則
強い禁則

「弱い禁則」「強い禁則」は日本語向け。
InDesignでは多言語用の禁則セットが用意されています。

［禁則設定…］を開くと、次のようなダイアログボックスが開き、現場のルールによって調整できます。

もちろん案件によりますが、「弱い禁則」を元に音引き、拗音・促音などを必要に応じて付け加えていきます。

参考になる記事

Illustratorのアクションで解決する

Illustratorでは「強い禁則」がデフォルトで指定されているため、そうそう外れてしまうことはなさそうですが、よく外れます。

段落スタイルに含めて適用していくのが王道ですが、Illustratorの段落スタイル／文字スタイルには何かと問題が多く、避けている方も多いでしょう。

かといって、［段落］パネルで設定するのは面倒い。そこで、アクションを検討してみます。

しかし［禁則処理］を設定しただけのつもりでも、アクションを登録すると、［段落］パネルのすべての設定が登録されてしまいます。

アクションを保存し、テキストエディタで（強引に）開きます。

/version 3
/name [ 12
	e69687e5ad97e7b584e381bf
]
/isOpen 1
/actionCount 1
/action-1 {
	/name [ 15
		e7a681e58987efbc9ae5bcb1e38184
	]
	/keyIndex 0
	/colorIndex 0
	/isOpen 1
	/eventCount 1
	/event-1 {
		/useRulersIn1stQuadrant 0
		/internalName (adobe_SLOParagraphPalette)
		/localizedName [ 6
			e6aeb5e890bd
		]
		/isOpen 1
		/isOn 1
		/hasDialog 0
		/parameterCount 18
		/parameter-1 {
			/key 1634494830
			/showInPalette 4294967295
			/type (enumerated)
			/name [ 9
				e5b7a6e68f83e38188
			]
			/value 0
		}

以降、省略

ここから禁則部分だけを残したのが次のコード。どこがどれか正直わからないので〝頑張って〟消していきます。

/version 3
/name [ 12
	e69687e5ad97e7b584e381bf
]
/isOpen 1
/actionCount 1
/action-1 {
	/name [ 15
		e7a681e58987efbc9ae5bcb1e38184
	]
	/keyIndex 0
	/colorIndex 0
	/isOpen 1
	/eventCount 1
	/event-1 {
		/useRulersIn1stQuadrant 0
		/internalName (adobe_SLOParagraphPalette)
		/localizedName [ 6
			e6aeb5e890bd
		]
		/isOpen 1
		/isOn 1
		/hasDialog 0
		/parameterCount 1
		/parameter-1 {
			/key 1802726261
			/showInPalette 4294967295
			/type (ustring)
			/value [ 5
				536f667400
			]
		}
	}
}