InDesignの相互参照についてのメモ
書籍の制作では「●ページを参照」という表現を頻繁に使います。参照先のページを調べて記入しているとページの増減で狂ってしまいます。
そこで、相互参照(cross reference)機能を用いますが、参照先には次の2種類があります。
段落(スタイル)
テキストアンカー
適切に相互参照を設定することでインタラクティブPDF(リンクを保持したPDF)として書き出す場合、リンクとして有効になります。
「相互参照」というと難しいイメージですが、要はドキュメント内のリンクです。
1 | 段落
段落スタイルが適用されている段落を指定し、その段落のページ数を参照します。
段落スタイルの並び順が意味不明です。ソート方法の変更ができません。
参照先の段落スタイルに自動番号が適用されている場合、番号付きで参照されます。
検索窓がありますが、〝正確に〟先頭からしか検索できません。番号リストの場合、番号リストも検索対象になります。
問題は山積みですが、番号リストがあるだけマシ。参照したい段落テキストが無秩序に並んでいる場合には発狂します… 事前に文字列をコピーしておいて検索窓にペーストするのがベストプラクティスでしょう。
正規表現の対応
相互参照で生成したテキストやページ番号には、正規表現が使えません。
正規表現での検索
正規表現スタイルの適用
その代わり、[相互参照形式]にて、<cs name="文字スタイル" ><pageNum /></cs>のように文字スタイルを適用できます。
Chapter <paraNum />「<paraText />」^y<cs name="事例へのリンク" ><pageNum /></cs>
2 | テキストアンカー
「段落」と異なり、ドキュメント内の任意の箇所へのリンクを設定します。
そのため、「段落」に比べると、ひと手間余分にかかります。
[相互参照]パネルメニューから[新規ハイパーリンク先…]をクリックします。
[新規ハイパーリンク先]ダイアログボックスが開きます。
選択したテキストが[名前]フィールドに入りますが、変更可能です。
この[名前]が相互参照を設定するときの「テキストアンカー」になります。
相互参照のリンク切れをチェック
参照がきちんと行われているとき、🟢が表示されます。
ハイパーリンクも同様。
エラーがあると、PDF変換のときにアラートが出ます。
注意点
相互参照と索引は、InDesignを重くします。マシンスペックも上がり、状況は変化しつつありますが…
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