「スマル」に関するエトセトラ
とある書籍の入稿直前で仕上げ処理をしていたなかで出てきた「スマル」問題についてまとめてみます。
「スマル」って何? そして、その解決方法
組版を行うとき、1文字と「。」のみの行が生じてしまうことがあります。
「す。」で終わることが多いため、これをスマルと呼びます。
スマルが生じないように組版を仕上げるのが美学。
解決方針は2つあります。
追い込み:前の行を調整して「す。」が生じないように調整します。
追い出し:「す。」の行に、前の行から文字を送ります。
解決方法
組版処理:追い込み、追い出しを組版で頑張ります。
リライト:著者または編集者によって文章を書き換えます。特に「追い出し」処理で2文字になったとしても、美しいとは言えませんので、理想はリライトです。
「スマル」が生じないようにInDesignの正規表現で調整する
[分割禁止]を設定した文字スタイルを作成
正規表現スタイルで次の条件に①の文字スタイルを指定
ロジック
次のように正規表現を記述することで「2文字+。」に分割禁止を適用することで泣き別れないようにします。
..[。」』?!…]?$
copy
..
→ 任意の2文字[。」』?!…]?
→ 。」』?!…のいずれか(またはなし)
こちらは(現在、見えなくなってしまっている)市川せうぞーさんの名もないテクノ手にて紹介されていたテクニックです。
とりあえず、スマルは避けられるものの、次の理由から望ましいとは言えません。
前の行がスカスカしてしまうことがある
「1文字+。」も「2文字+。」も、それほど違いがない
「スマル」を探そう!
「どうするかはスマルを探しながら考える」ことができたら…と探していたら、InDesignScriptForWindowsWeblogさんにて自作のスクリプトが紹介されていました。
すごい!これだ!!! と思ったのですが、なぜか自分の環境では動きません…
ツイートしたところ、お~まちさんからアドバイスいただきました(感謝)。
ツイートを見かけた方から動作確認のツイートをいただきました(感謝)。
mars_teruさんから、ここ変えてみて!と、さらにアドバイスを頂戴しました!
しかし、動かず…
気を取り直して別の環境で検証したところ、なんなく動きました。
スクリプトの実行に成功すると、次のようなメッセージが出てきます!
[スクリプト]パネルに入れず、Keyboard Maestroでマクロを設定しても動きます。
結局、理由はわからずじまいなのですが、状況をまとめてみました。
ご協力くださった方々にお礼を申し上げます!!!
解決
mars_teruさんが改変くださいまして、自分の困っていた環境でもバッチリ動くようになりました。
オリジナルの @ryusei3000 さんにも改めてお礼を申し上げます!
+活用いたします!!
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