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【ギバーとテイカー】時代とともに変化する情報発信の構造

ブログ時代の「ギバー発信者」とSNS時代の「テイカー発信者」

かつて、ブログが主流だった時代、発信者はギバー(与える側) であり、読者(受信者)は テイカー(受け取る側) でした。
情報を発信すること自体が価値を生み、読者はその価値を享受する形で成立していました。

しかし、SNSの普及によって状況は一変します。発信者は インプレッションやエンゲージメント を求めるようになり、特にX(旧Twitter)では 収益化 が実装され、発信者が テイカー化 する現象が起こりました。

一方で、受信者は 自らの「時間」や「反応(いいね・リツイート)」を提供することで、ギバーの役割を担う ようになったのです。

つまり、かつての 「発信者=ギバー」「受信者=テイカー」 という構造が、SNS時代に入り 「発信者=テイカー」「受信者=ギバー」 へと逆転したのです。


発信のジレンマ:ギバーでないと見られず、テイカーになるほど影響力が増す

発信が見られないのは「ギブ」できていないから

「発信しても誰にも見てもらえない」と感じるのは、単に 十分な「ギブ」ができていない からかもしれません。
情報発信には、以下のような ギブの要素 が求められます。

  • 価値ある情報を提供すること(受信者が学べる・楽しめる・共感できる内容か?)

  • エンゲージメントを誘発すること(受信者が「シェアしたい」と思うか?)

  • 受信者の時間を奪うだけでなく、時間を投資したいと思わせること

影響力を持つほど「ギブする必要がなくなり」、テイカー化していく

一方で、影響力を持つほど 「ギブしなくても見られる存在」 になり、結果として テイカー化 していく現象が生じます。

これは SNSのアルゴリズムと密接に関係 しており、フォロワーが増えるほど

  • 「ただ投稿するだけで多くの人に見られる」

  • 「内容の価値よりも、発信者のネームバリューが影響を持つ」

という状況になり、ギバーからテイカーへのシフトが進む のです。


「ギブ・テイク逆転現象」と「インプレッションエコノミーの転倒」

このような発信者と受信者の関係の変化を、私は 「ギブ・テイク逆転現象」 または 「インプレッションエコノミーの転倒」 と呼びたいと思います。

これは単なる個々の発信者の問題ではなく、SNSという プラットフォームの設計 によって生まれた構造的な現象です。

しかし、この流れの中で 持続的に影響力を持つ発信者は「ギバーの精神」を忘れていない こともまた事実です。

これからの時代、発信者が考えるべきこと

  • 「どうしたら価値を提供できるか?」を常に意識する

  • フォロワーを「数」ではなく「関係性」として大切にする

  • インプレッションやエンゲージメントを目的化しない

  • 「影響力があるほどギバーでいること」を意識する

あなたは、この変化をどう感じますか?
発信を続けるなら 「ギブする発信者」であり続けること を意識してみてください。

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