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サブスク時代の音楽探求の楽しみ方
すっかり、音楽の聴き方がサブスクリプションサービス中心になりました。
サブスクとズブズブになって、
音楽探求の楽しみ方も変わってきました。
今回は、私なりの「サブスク時代の音楽探求の楽しみ方」をご紹介していきたいと思います。
まずは、サブスクの長所・短所を理解したうえで、
探求のための必須ツールのご紹介、
そして最後に音楽探求実践編、という順番です。
※サブスクリプションサービスは、Spotifyを前提としてお話していきます。
1. サブスクの長所
挙げたらキリがないので、さらりと3つを。
あとは、ご自身が使っていて、良いなーと思う所、それが長所です。
聴き放題であること
有料版であれば、制限なく聴き放題、これが一番の魅力です。
気になったらとりあえず聴いてみる、気に入ったらストックする、
イマイチだったらもう聴かない、みたいな聴き方。
これは革命だと思っています。
品揃えが多いこと
どんどん増えていってるので一概には言えないですが、どのサービスも数千万曲はあると思われます。
Spotifyに関しては、サービス開始当初は洋楽中心でしたが、最近は国内アーティストも充実していると言われています。
コストパフォーマンスが良いこと
どのサービスも月額1,000円くらい(有料版の場合)。
年間で、12,000円。
CDだと5~6枚の値段で聴き放題というのは、やっぱり安く感じます。
音楽を聴くのが趣味な人にとっては、圧倒的にオトクなサービスです。
2. サブスクの短所
便利で手軽なサブスクリプションサービス。良い所ばかり目が行きがちですが、立派な短所もあります。この辺りをしっかり理解したうえで、音楽探求を楽しみましょう。
無いものは無い
取り扱っていないアーティスト、アルバムももちろんあります。
まさかこんなマイナーなアーティストなんか無いよね、と検索してみると「あるのかー!」となったり、コレクター市場で超高値のアルバムが普通にあって「いいの?」となったり、品揃えは年々凄くなっていきます。
ただ、無いものは無い、です。
(ん?ちょっと逆の意味にも捉えられますね。
If it is not found, it does not exist.です。)
無いものはCDやLPを購入することで対応するしかないです。
あとは動画サイトで、ある程度見つけられますので、自己責任で楽しむことは出来ます。
予告なく曲が消える
この前まで普通に聴けていたのに、突然曲が無くなることがあります。
![](https://assets.st-note.com/img/1647339842256-LDbWopPpCW.png?width=1200)
権利関係やオ・ト・ナの事情で、アーティストの作品全体が意図的に消えることもあるでしょう。
でも、曲単位でグレイアウトしてしまうのは、理由が解らないので、ちょっと嫌ですね。
対応策としては、どうしても手放したくないアルバムや曲は、CD等で購入しておくこと。
うーん、でもキリがないですよね。
なので、消えちゃいそうだなと思うものだけに絞るとか、でしょうか。
なかなか難しい問題ですね。
あと、未検証ですが、端末にダウンロードした曲は、ダウンロード後にSpotify側で削除されても、引き続き聴けるかもしれません。
なお、消えた曲がしばらく後に復活している、という事もよくあります。
新しくリマスターされたバージョンで復活することも。
曲の入れ替えのため、一時的に消えているのかもしれません。
いずれにしても、この「突然曲が聴けなくなる問題」は、サブスクリプションサービスの最大の短所です。
サービスが終了する可能性がある
Spotifyを利用する前、Sony Music Unlimited を使っていました。
2,500万曲以上のラインナップで、かなり本格的なサブスクリプションサービスでした。
ただ、サービス開始から約2年で、突然サービス終了。
せっかく集めたアルバムリストなどが全てパーとなったのです。
Spotify や Apple Music が突然サービス停止になることは考えづらいです。
ただ、可能性はゼロではないという事ですね。
サービスが終われば、アルバムリストやプレイリストはすべて消えます。
CDやレコードのように「モノ」が残ることはありません。
3. 必須ツール
サブスク時代の音楽探求をするうえで必須となるツールが、Discogs というサイト。
ディスコグラフィーや、曲目、メンバー構成などのデータベースサイトです。
いいなと思ったアーティストを、より深掘りしていくことが出来るツールが、Discogsです。
みなさんは使われていますか?
個人的には欠かせないツールです。
簡単に言うと、ディスコグラフィのデータベースです。
曲目とか、コンポーザー、メンバー構成などのデータも見ることができます。
Wikipediaのリンクや、動画サイトのリンクも便利ですね。
![](https://assets.st-note.com/img/1647139653137-3DAUn1sQKz.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1647139726441-E9fraOfGkl.png?width=1200)
ディスコグラフィー
![](https://assets.st-note.com/img/1647139836691-vTyczMaLBh.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1647139943619-I0r5aIWZRV.png?width=1200)
サブスクリプションの場合、CDやレコードを購入した場合と違って、紙での情報がないですよね。曲のクレジットやメンバー構成などの。
なので、このDiscogsの情報は必須になってきます。
ちなみに、青い文字の箇所はクリックしていくと、どんどんドリルダウンしていく事ができます。
詳しくは次章で。
4. 楽しみ方実践編
楽しみ方として3つの方法を挙げてみます。
「自分の知識」「ウェブサイト」「書籍・雑誌」です。
いずれも、方法としてはサブスク時代以前からと同じじゃないの?と思われるかもしれません。
でも、サブスクを利用すると、深掘り方・広がり方が無限なのです。
自分の知識を頼りに探求する
ある程度たくさん音楽を聴いてきた人は、それなりの知識のストックがあると思います。
その知識から深掘りしていく方法。
「あのアーティスト、名前は知ってるけど今まで全然聴いてこなかったな」
「有名だしファンも多いらしいけど、CDを買うまでもないな」
それ、Spotify や Apple Music で聴いちゃいましょう。
意外と気に入っちゃうかもしれません。
自分の場合、Frank Zappa がそれでした。
結構好きになっちゃいました。
でもって今度は、Spotify の Frank Zappa のページに「Fan also like」という「関連アーティスト」が表示されますので、さらにそこを辿っていったりするのです。
![](https://assets.st-note.com/img/1647441263732-Yr6tQUeKiy.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1647441316778-aBzRnmRQ07.png?width=1200)
ふーん、Mahavishnu Orchestra か。おもしろそうだな。とか。
Gentle Giant って全部聴いたことないな、聴いてみるか、とか。
で、Gentle Giant のページから、また他のアーティストを探っていったり。
無限に辿っていけます。無限もやしです。
マイナーだけど超お宝級のアルバムに行き着くことも。
自分の場合、表示されるアーティスト画像が良い感じにサイケデリアだったりすると、無名でも思わず辿っていってしまいます。
そしてお気に入りアーティストが発掘できたら、Discogsでディスコグラフィを調べたりして、さらに深掘っていきましょう。
というように、サブスクリプションサービスを使う事で、自分の知識だけでも結構探求できますね。
ウェブサイトを利用して探求する
インターネットは情報が多すぎて、自分好みの音楽サイトを探し当てるには、少し根気が必要かもしれません。
なので、3つほど手掛かりをご紹介します。
・個人のブログ
気になるアルバムを検索していくと、個人のブログに行き着くことがあります。
自分好みのアルバムをレビューしているブログだったりすればラッキーです。
レビューを参考に、片っ端からサブスクリプションで聴きまくりましょう。
そうそう、このnoteにも、沢山アルバムレビューがありますね。
・オンラインショップのサイト
CDやレコードのオンラインショップも良いです。
たとえばディスクユニオンのサイトは、ジャンル分けも細かいし、かなりマニアックなものも紹介されていて、楽しい。
気になるものがあれば、サブスクリプションで検索して聴きまくりましょう。
・Discogs
先ほどご紹介したDiscogs自体を使って、深掘りしていく事ができます。
たとえば、いつかご紹介した Edwards Hand というアーティストのページ。
![](https://assets.st-note.com/img/1647347998685-G05c22ceaQ.png?width=1200)
ん?メンバーのところに、John Wetton の文字が。
(取り消し線が引いてあるのは、過去に在籍していた、という意味合いみたいです)
そうそう、Edawards Hand の2ndには John Wetton がベースとして参加しているんです。さすが仕事人ですね。
じゃ、John Wetton をもっと深掘りしてみましょう。
名前のところをクリックしていきます。
![](https://assets.st-note.com/img/1647348030031-3x6GnoR7WE.png?width=1200)
「グループで」というところは、今まで参加したバンドが並んでいます。
すごい数ですね。人望が厚いのか、頼まれたら断れない優しい性格なのか。
ふむふむ。King Crimson や Asia は有名だけど、Uriah Heep にも参加してるのね。なぬ?Atoll ってフランスのバンドでしょ?Wishbone Ash にも居たのは知らなかった。。。
Wishbone Ash を辿っていくと、1981年のNumber The Braveというアルバムに参加していることが分かりました。
Spotifyで探してみると、、おーあるある。
![](https://assets.st-note.com/img/1647493801385-jZDtPMtr1B.png?width=1200)
無事聴くことができました。
![](https://assets.st-note.com/img/1647348368592-bNgn395g5U.png)
次は、「1969年」という所を押してみましょう。
そうすると、1969年にリリースされたアルバム・シングル等が表示されます。
もう少し条件を絞ってみます。
「1969+UK+アルバム」などとしてみました。
![](https://assets.st-note.com/img/1647348588150-OfkVSoFNu4.png?width=1200)
ほうほう。
スクロールしていくと、まだまだ知らないアルバムがあるなーという感じ。
楽しいですね。
魅力的なジャケットがあれば、Spotifyで探して聴いてみても良いかもしれません。
あとは、バンドのメンバーの中に、いつも良い曲を書く人がいたら、その人の職務経歴を辿っていってみたりとか。
楽しみ方が色々できます。
雑誌・書籍を利用して探求する
レガシーな方法ですが、まだまだあなどれません。
雑誌って、結構ディスコグラフィがしっかり掲載されていますよね。
バックナンバーを調べて、自分の好きなジャンルが特集されているものを買ってみるとかどうでしょう。
Amazonだと、バックナンバーを手軽に買うことができます。あとはBOOKOFF。
ふるーいバックナンバーは、意外と図書館にあったりしますよ。
私は、レコードコレクターズのバックナンバーを買ったり借りたりしています。
書籍も、色々検索すると読みたいものが結構見つかります。
超個人的趣向ですが、たとえばこんな本たち。
↑ これ、図書館で探したらあったので、読みました。
古いですが、古くていいんです。ディスコグラフィが載っていれば。
雑誌も書籍も、ディスコグラフィが詳しく載っているものがオススメです。
そして、Spotifyで検索&Discogsで深掘り、というルーティンへ。
長い記事を最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
昔から常日ごろ思っていたのは、売れているアーティスト、有名なアーティストばかり聴いているのはもったいないなー、ということ。
知らないアルバム、聴いてみたいアルバムは山ほどあって、もっともっと聴きたい聴きたい、といつも思っていました。
サブスク時代になって、それが実現できるようになったのです。
使わない手はないですよね。
さぁ、サブスクリプションという最強のアイテムを持って、音楽探求の旅に出ませんか?
知らない世界が無限に広がっていますよ。