ぶさいくの魔力

完成したときは大嫌いだった。
クラス1のへたくそ作品。
横に自分の名前をそえるのも嫌だった。

20年後____
幾度の大掃除と断捨離を乗り越えて。
あんなに恥ずかしくて存在をかき消してしまいたかったはずの君がまだそばにいる。

君の姿を見て何度笑っただろう。
何度救われただろう。

ぶさいくな君、これからもよろしく。

◼︎編集後記◼︎
大掃除のシーズンということで「ゴミだけど、捨てられないモノ」をテーマにしました。
「ゴミ」っていう冷たい言葉を使いながら、この作品、私にとってはけっこう思い出深い存在です。

この時作ったものは、文化祭で絶対全員出展しなくちゃいけなかったのですが、
もうね。。いかに人の目に触れないところに飾るかをひたすら悩んだ記憶。
これに限らず美術は苦手だったなぁ。

しかも文化祭3日前くらいになぜかいきなりカビが発生して、、、
周りの立派な作品たちにカビがパンデミックしてめっちゃ友達に怒られるっていう苦い思い出も笑。

なんだか色々な意味で「もってる奴」なんですよね、この子。

お塩「dt子、これは空想の生き物？dt子が考えたの？」

「！！お塩、これは『ヤギ』っていって実在する動物だよ^ ^？」

お塩「ヤギさんなら僕もテレビで観たことあるけど......ハッ(察し)......げ、げーじゅつはばくはつなんだね！」

完。