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虫よけスプレーのはなし

こんにちは、ケイタです。さっそくですが、問題!


問)虫よけスプレーに使われている「ディート」の働きはどれでしょう?


①バシルーラ(ふっとばす)
②メダパニ(こんらん)
③メガンテ(じばく)
④パルプンテ(とてつもなくおそろしいものをよびだす)



答えは解説しながら。


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虫よけスプレーって結局なんだ?



虫よけスプレーの成分は大きく分けて3つ。



・ハーブ系
・ディート系
・イカリジン系




この中で最も使われている成分が




ディート。



今日はディートについてです。

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※なお、ディートは各国で対応が違っています。
ディートに批判的なHPもありますが、今回は日本の法律の解釈に基づいて説明します。

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皆さんも使った事があるはず。


医薬品だったり

医薬品でなかったり。




これらに入っているのがディート。



パッケージ裏面にディート成分について書いてあります。







このディート、元々は兵士がマラリアにならないように…と開発された成分なんです。



なのでかなり、歴史があります。



ディートを敬遠する人もいますが、日本では大きな副作用が報告されていない成分でもあります。




さて、ここで冒頭の問題の答え合わせ。




正解は!




②メダパニ(こんらん)です!



パルプンテ期待の方はゴメンナサイw




こんらん???って声が聞こえてきそうですが、このディートを塗布した部分に止まった蚊は



触覚にメダパニがかけられ(混乱し)方向が分からなくなって刺せなくなる

と、考えられています。



ここ、重要。



なので「虫よけ」というよりは「虫こんらん」ですねw



なので、使うときは注意点があります。




ぬりムラがあると、刺されます!



虫よけスプレー使ったのに刺されたー




ってのは、これが原因。




スプレーを使ったらそのまま放置ではなく



必ず手で全体的に塗り広げてください!



テキトーにスプレーすると、まず間違いなくぬりムラが発生します。



ディートが塗られていない箇所に蚊がとまったら



普通に刺されます。



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虫よけの形状について


店頭には多くの形状があります


・シートタイプ
・エアゾールスプレータイプ
・ノンガススプレータイプ



他にもリングタイプやシールタイプがありますが、それらはディート商材として発売されていないので今回は除外します。

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シートタイプ


シートタイプのメリットは、ムラが起こりにくいのがメリット。


デメリットは

コスパ悪い
成分が薄い


この2つですね。


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エアゾールスプレータイプ



ガスが入っていてボタンを押している間、出続けるタイプですね。振って使います。


メリットは


大量噴射できる
医薬品タイプもある


デメリットは


吸い込む可能性がある
手で塗り広げる人が少ない


ですね。


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ノンガススプレータイプ



押した時だけプシュッと出るタイプですね。振らずに使えます。


メリットは


医薬品タイプもある
手に取りやすい
最もコスパが良い


デメリットは

少量噴射なので手間

くらいでしょうか。


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虫よけ剤のポイントはとにかく『ムラをなくすこと』。



オススメは

ノンガススプレータイプを使い、手で塗り広げる


です。


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濃度の違いは?


まず、日本におけるディートの最大濃度は30%です。


そして10%以下は医薬品から外れます。


なので製品としては

・30%の医薬品
・12%の医薬品
・10%以下の医薬部外品


に分かれています。



濃度の違いですが、これは



虫よけの力ではなく、持続時間です。



5%でも30%でも、塗布直後の効果は変わりません。



そりゃそうだ、相手は小さい虫です。




人間が生み出した物質の威力を思い知れ!!!!



おっと、失礼。



その持続時間ですが


30%…約6時間
12%…約4時間
5%…約2時間


くらいです。


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ディートとイカリジンの違いって?

日本では数年前に認可されたイカリジンという成分も最近では商品として発売されています。

このシリーズがいちばん店頭にあると思います。



ディートとイカリジン、何が違うのかと言うと


まずは

「子どもへの危険性」

です。


ディートは吸い込むと危険…と言われています。

ただ、日本では大きな副作用例は報告されていません。

ここらへんは保護者の判断で良いでしょう。


次に

「適用害虫」です。

個人的にはこちらの方が重要かと思います。


ディートの適用害虫は

蚊、ブユ、ノミ、イエダニ、アブ、マダニ、トコジラミ、医薬品のみツツガムシです。



イカリジンの適用害虫は
蚊、ブユ、ノミ、マダニです。


ディートの方が適用害虫が多いんですね。




個人的には肌が極端に弱かったり、ディート剤で過去に体調が悪くなったりした人以外はディート剤を優先した方が良いと考えます。



薬剤を変えて害虫被害に遭うとか、本末転倒ですからね。


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結論とおすすめ商品


・ディートの濃度は持続時間
・形態はノンガスタイプが最善
・ムラがないようにスプレー後に塗り広げる
・成分は優しさならイカリジン、適用害虫の多さならディート


上の条件+入手しやすさで考えると、おすすめ商品は


ムヒのムシペールα。


普通に生活するならこれでOKです。


使用感が悪いならイカリジンに変更するといいでしょう。


30%のものを使えば持続時間は伸びますが、汗をかいたりすると塗り直しの必要があるので、12%をこまめに塗った方が効果が良いでしょう。



店頭で迷ったら、自分の生活リズムや使用用途を薬剤師や登録販売者に伝えてアドバイスを受けてくださいね!



ではまた。

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