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推奨品販売とどう向き合うべきか【登録販売者向け】①
こんにちは、推奨品は『数うちゃ当たる』理論提唱者のケイタです。
前回まで推奨品のメリットデメリットについて書きましたが、今回は「では僕らはどうしたら良いのか」について考えましょう。
僕なりの3ヶ条を先に書くと
①お客様の信頼を得る
②接客機会を増やす
③?????
となります。
では一緒に考えてみましょう。
考え方の『始点』と『終点』
考え方のスタートとゴールを考えていますか?
推奨品販売では会社や上司から「とにかく売れ」と圧力をかけられ、日々『売る方法』と『話術』を模索する日々…なんて方も多いのでは?
多くの方にとって推奨品販売の始点と終点は
「始点=推奨品の提案」
「終点=推奨品の販売」
となっているはずです。
これはこれで間違ってはいないはずです。
僕らは「会社員」なので指示に対して結果を残すのですから。
しかしこの考え方だと
「1人に10個」も「10人に1個」も同意です。
極論、今月の目標売上を条例の田中さん(仮名)ひとりで達成する事も可能。
よく見かける『○○を2個お買上げで△△、3個お買上げで□□をプレゼント!』的なまとめ買いを促す手法ですね。
これで実績を上げる人は『サラリーマン』として優秀で、会社からも重宝されるでしょう。
「また○○店でキャンペーンをやるからその時に…」とリピーターも作れます。
ただ、この「目標金額(個数)達成のためには手段を選ばず」という結果が残すもの、その先は店舗にとって良いものではありません。
当然そのお客様の購入頻度は下がり、購入者が増えた訳ではないので売上の波が激しくなるだけです。
ドラッグストアの意義と会社員の使命
ドラッグストアの存在する意義は「地域のQOL(生活の質)向上のため」に他なりません。
1人に大量購入してもらい目標を達成するのは全くもってナンセンスなこと。
それが認められるのなら、顧客視点では外国人のオムツ買い占めも認めないと辻褄が合いません。
医薬品や健康食品の大量販売は厳に慎むべきです。
また、それと相反するように「会社員」としての使命もあります。それは正社員もパートもバイトも同じこと。
会社員としての使命は当然「会社の利益を最大化させること」。
つまり登録販売者としての使命は「地域住民のQOLを向上させつつ会社の利益を最大化させること」となります。
具体的な方法論
先に3ヶ条を書きましたね。
①お客様の信頼を得る
②接客機会を増やす
③?????
順に考えていきましょう。
①お客様の信頼を得る
お客様はほぼ何かの目的を持って来店されます。
その目的を達成させやすくするのが従業員の仕事であり、その中でもお客様の生活に踏み込んで提案を行えるのが登録販売者です。
推奨販売だけのプロではないのです。
それだと推奨販売実績が伸びるだけで真のリピーターを作り出せません。
推奨品販売だけに必死になっていませんか?
推奨品辺りて迷っている方「だけ」に接客していませんか?
介護オムツ定番前で悩んでいるおばあさん
男性カミソリ定番前で悩んでいるおじいさん
ベビー定番で悩んでいる若い男性
こんな方を無視していませんか?
僕が最も推奨品販売の弊害だと感じるのはここです。
本当に悩んでいる方を蔑ろにして、「良い商品を提案すればお客様の利益にもなるしリピーター創造に繋がる」という大義名分を盾にして会社の利益と評価だけを見ていませんか?
確かに推奨品を販売できれば利益は取れますしリピーターも作れるでしょう。
しかし全ての売上のうち推奨品の構成比はどれだけあるでしょう。
企業により大きく違うと思いますが、PB品という括りで見ても比率は2割程度です。
他の8割の売上を作ってくれるお客様は悩みは無いのか?という事を僕らや会社はそろそろ考えないといけない時期に来ていると思います。
②接客機会を増やす
そのためには推奨品以外の接客を増やす他ありません。
毎日の作業で目一杯だと思いますが、この先を作るにはコレしかない。
会社も店長も、従業員の接客時間を確保すべきです。
店舗から声を上層部に上げなければいけないと強く感じます。
僕らは従業員ですが会社とは「労働契約をした関係」だけです。従事してはしますが支配されている訳ではないので声を上げる部署に言い続ける事が重要です。
とは言っても今日明日には改善する事は不可能。
次回で3つめを考えて行きます。