見出し画像

会津を旅して感じたホスピタリティ

こんにちは。
DSSで助手を務めている松山と申します。よろしくお願いいたします。

先日、会津に行ってまいりました。
会津地方は福島県の西南部にあり、山形県や新潟県など4県に接する日本海側内陸の地域です。会津と聞いて思い浮かぶのは、磐梯山、猪苗代湖、会津戦争、赤べこ、喜多方ラーメン等々…結構キーワードが出てきますね。東京からは高速道路を使って4時間程度、直通の高速バスや東北新幹線(郡山で磐越西線に乗り換え)でのアクセスも可能です。頑張れば日帰りでも観光できる距離かと思います。
私自身、会津に行くのは今回で2回目でした。前回は青春18きっぷで喜多方に行き、ラーメン屋さんをハシゴして日帰りする駆け足旅だったので、今回が初訪問と言ったほうが良いかもしれません。
 
3泊4日の短い滞在でしたが、レンタカーを利用したり在住の方に案内していただいたりして色々な場所を訪れたので、アクティブな会津巡りができたと思います。
2011年の豪雨で不通となり、昨年ようやく復旧したJR只見線を見にいったり、猪苗代湖を周遊したり、磐梯山の裏側にある景勝スポット(裏磐梯高原)を案内していただいたり、思い出たくさんの旅となりました。
個人的なハイライトは、もうすぐ収穫期を迎える満開のそば畑や稲穂が実る水田をじっくり見れたことです。会津地方は東北でも有数の穀倉地帯です。車を降りて目の前に広がるのは稲穂と山、空と雲。黄と緑、青と白だけの4色の世界です。とても美しい景色でした。

運よく稲穂が実る時期に訪問できました。収穫はもうすぐとのことです

もちろん美味しいものもいただきました。ご当地名物のソースカツ丼や会津ラーメン、福島桃や磐梯山で採れた山菜、どれも美味しかったです。米どころの会津ですから、とにかく白米と液体のコメ(日本酒)が捗ってしまいました。自宅に戻って体重計に乗るのが怖かったです。

会津ラーメンは、山塩を使った輪郭のくっきりしたスープと平打ち縮れ太麺、チャーシューが特徴です

色々な体験と感動をいただきましたが、一番印象に残ったのは会津の人のホスピタリティです。
昔、大手新聞の記事で「会津の三泣き」という造語が紹介されたそうです。会津に赴任した人は、まずは現地の人が心を開いてくれず泣くことになる。2回目は会津人の人情に触れて泣く、そして3回目に会津を去るときに離れることがつらくて泣くという言葉です。会津の人が持つシャイな性格と、一度仲良くなってしまえば離れがたくなるほどの深い人情を上手く表しているとのこと。
私が享受したのは旅行者向けのサービスですが、「丁寧で温かみのある接客」といったありきたりの表現では説明できない対応を何度も受けました。それが心に深く残っています。
 
・アイスクリーム屋さんでコーンかカップを選ぶ際、後者を選択したら店員さんに「コーンのほうがアイスたっぷり入るからそっちにしたら?」と言われた。
・ラーメン屋さんに開店時に並んで入店し、注文品を運んできたお姉さんに「前のお客さんと少し間があいてしまってすみません」と配膳の間隔があいたことをお詫びされた(10人ほど同時に入店して注文したが、配膳は同時に行われなかった)。
・レンタカーを借りた際、運転席周りの機能説明に加えて、使用する車の運転のコツまで丁寧に教えてくれた。
・和菓子屋さんでレジの方が会計時に、あと数百円で送料が無料になることを案内してくれ、一緒に商品を選びに回ってくれた(しかもなるべく条件の金額ぴったりになるように組み合わせを考えてくれた)等々…。
 
会津の方の気質なのでしょうか?
マニュアルやルールにはない相手の立場で考える機転の利いた対応、私に対する思いやりの心がプラスのサービスとなって表れたのだと思います。
この何気ない心遣いが、実は一番大きな感動となり、会津旅行を素晴らしい思い出にしてくれました。そしてまた会津に行きたいなと思うリピーターの誕生です。
 
日本のサービスレベルは高いと言われますし、私もそう思います。しかし、今以上のサービスをどう提供したら良いかと考えるとなかなか難しい。驚きと感動をどうやったら創出できるのか。仕事上、サービスについて頭をひねる機会はありますが、具体的な方策まで落とし込んで提案するのはいつも難題です。
今回、会津で受けた感動と満足は、サービスについてもう一度考えてみるきっかけになったように思います。既に会津に心を奪われた自分を鑑みると認めざるを得ません。
私なんかより会津で出会った方たちのほうが、サービスが何たるかをわかっていると思います。おもてなしの心を持って迎え入れているだけだと言われるかもしれませんが。
それが、なかなかできないことなんですけどね。
 
素晴らしい思い出をありがとうございました。

「日本の里100選」に選ばれた中川集落と只見線

いいなと思ったら応援しよう!