Gaming ゲーミング (2025年3歳牡馬)

Gaming ゲーミング (2025年1月2日更新)


【プロフィール】

Gaming  牡  4月3日生まれ
父 Game Winner
母 So Stylish
母父 ヨハネスブルグ
生産 Mt Brilliant Farm & Ranch, LLC
馬主 Pegram, Michael E., Watson, Karl and Weitman, Paul
厩舎 Bob Baffert

プロフィール(Equibase)


【主な成績とレース映像】

米GⅠデルマーフューチュリティ(2歳・ダート1400m) 1着


未勝利戦(ダート1300m) 1着


米GⅠBCジュヴェナイル(2歳・ダート1700m) 2着


【血統表と血統背景】

血統表(JBIS)

父のGame Winnerは2022年生まれの現3世代がファーストクロップの新種牡馬。当初は産駒が全く勝ち上がれず、このGamingだけが突出した活躍馬となっていたが、2歳戦終了までには勝ち上がり頭数が二桁に達し、じりじりと成績を上げている。
Game WinnerはCandy Rideの直仔で、現役時は2歳時にデビューから4連勝、GⅠ3勝目をBCジュヴェナイル勝利で飾り、エクリプス賞(全米最優秀)チャンピオン2歳牡馬に輝いた。3歳時は引退レースのGⅢを勝ったものの、サンタアニタダービーは2着、ケンタッキーダービーでは5着と敗れている。
母はクールモアの自家生産馬で、アイルランドのオブライエン厩舎からデビュー。芝1000mでデビュー勝ち。次走の愛LマーブルヒルS(2歳・芝1000m)で3着など、4戦1勝。
母と3/4の同血の半兄One Cool Catは、愛GⅠフィーニクスS(2歳・芝1200m)など2歳時にGⅠを2勝。3歳時には英GⅠナンソープS(芝1000m)で3着するなど、スプリント色の濃い馬だった。
母のいとこの仔には、GⅢ小倉2歳S2着のトリプルエースがいるなど、どちらかと言えば芝寄りの牝系となっている。

【これまでのレースの振り返り】

デビュー戦はデルマーの1300m。やや鈍い発馬で二の脚も今一つだったが、じわじわとスピードに乗るとハナへ。テンの2Fを21秒台と、このコースのこの距離らしいペースで走り、4角で追い出されると直線では後続を引き離し、抜け出してからはヘルナンデス騎手が後ろを振り返り差を確認したあと手綱を緩める完勝デビューだった。

2戦目はGⅠのデルマーフューチュリティへ。ここには次走からGⅠを連勝するCitizen Bull、後にGⅠ2着、BCジュヴェナイル4着のGetaway Carが出走するなど、BCジュヴェナイルのプレップレースとしてはかなりのメンバーが揃った一戦となった。レースでは初戦と同様に発馬が鈍く、スピードに乗るには時間がかかったものの、ぽっかりと開いたラチ沿いをスルスルと進出し3番手へ。直線では力強く抜け出し、デビューからの連勝でGⅠを勝利した。
しかし逃げた同厩のGetaway Carがある程度のペースを作ったことや、ラチ沿いにスペースがあったこと、1番人気だったCitizen Bullが控える競馬を試し外から進出するも結果としては戦術が合わなかったことなど、やや恵まれた部分があったことも確かだ。

プラ騎手「レース前は少しイレ込んでいたので落ち着かせようとしましたが、レースでの折り合いはつきました。バファート師からはじっくり乗ってくれと言われていたし、3角では良い位置を取れたと思いました。全体的にコントロールできた競馬内容でした」

3戦目はチャンピオン決定戦であるBCジュヴェナイルへ。Gamingはバファート厩舎勢の中では最上位人気も、GⅢ勝ち馬に人気(モーニングライン)で下回るなど、上位拮抗という前評判のレースとなった。
Gamingはこれまでの2戦になかったような好発を決めると、1角入口ではハナを奪うような勢い。しかし内から先手を主張したのが同厩のCitizen Bullで競りかけるような形にはならず、Citizen Bullが淡々と刻むペースを2番手という絶好のポジションに収まった。3角から促し始め、直線では逃げたCitizen Bullに並びかけそうになるものの、そこから逆に引き離され2着と初の敗北を喫した。結果的には”行った行った”のレースになり、勝ち馬にとって絶好のペースではあったが、直線で逆に差を広げられる形になったのは、今後へ向けてはやや不安を残す内容となった。

4戦目は年を跨がずにGⅡのロスアラミトスフューチュリティ(2歳・ダート1700m)へ。5頭立てのレースで、これまでの実績やプラ騎手に手が戻ったこともあり、ここは1番人気での出走となった。
レースでは最内からのスタートとなるも、発馬後になぜかコース内に残っていた係員に馬が驚いてジャンプするという波乱の幕開けとなったが、それほど大きなロスなく逃げ馬を見る形でバックストレッチへ。このレースらしく大きく内を空ける追走で、コーナーから徐々にプラ騎手の手が動き始めるものの、反応の鈍さが目についた。直線では伸びあぐね、勝ち馬から離された3着と敗れた。


【展望】

デルマーフューチュリティはCitizen Bullの自滅、BCジュヴェナイルでは逃げたCitizen Bullから直線で逆に差を離されたように、これまでの成績にはレースのアヤに恵まれた一面もあった。バファート厩舎勢でBCジュヴェナイルからロスアラミトスフューチュリティに向かうローテは、エース格の扱いとはやや異なるもので、「稼げる時に稼いでおきたい」という思いの現れなのかもしれない。
それには理由がある。Gamingが落札されたOBSマーチセールでは、後のGamingのプレビュー(試走)の時計は2F20秒2/5で、2位タイという好時計。しかし落札価格は25万ドルであった。2Fのトラックレコードの2F20秒1/5でトップの時計をマークした後のNooniは180万ドルで落札されているように、この時計で25万ドルという落札価格は、破格に安いもの。このようなケースでは、内臓面やメディカルを含む広義の「馬体」になんらかの瑕疵があることが考えられる。今後順調に使えるかどうかは注視すべきだろう。

また8.5Fのロスアラミトスフューリュリティでの3着やBCジュヴェナイルで僚馬に突き放されたことは、やや距離が長いのではとも思わせるもので、今後は7F路線へ距離を短縮する選択肢も視野に入るかもしれない。

【次走予定】

・未定
バファート師から次走に関するコメントは聞かれなかった。レースぶりを見た印象では、先述したように血統背景からも距離短縮も視野に入ってくるのではないだろうか。祖父がCandy Rideであることや自身の牝系を考えると、芝路線へ色気を見せる可能性もあるだろう。

【小ネタ】

父のGame Winnerもバファート師の管理馬。Game Winnerの祖母のFleet Indianはエクリプス賞古馬チャンピオン牝馬でGⅠを2勝。引退レースとなったBCディスタフは、本馬も含め人気の2頭が故障を発症。さらにそれとは関係がない降着もあるなど、BCディスタフ史上最も穏当ではない結末となってしまった。Fleet Indianは幸いにも一命を取り留め、無事に繁殖入り。それがなければ本馬は誕生していなかった。

【セール落札歴とブラックタイプ】

2023年 キーンランドセプテンバーイヤリングセール 67.5万ドル
落札者 Pick View
カタログ

2024年 OBSマーチセール 25万ドル
落札者 Three Amigos

プレビュー 2F20秒2/5
馬体写真
ウォーキング動画
カタログ

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