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文庫ページメーカーとOtteeで折本作ってみた
ので覚書。
※今回は縦書きで作成したため縦書きの設定のみであるが、双方に横書き向きの設定が存在するため、横書きも可能であると思われる。
※当方は印刷機器が家にない環境となっているため、印刷方法はコンビニプリントで行っている。
※当記事内に、ぼかしてあるがBL要素が含まれる文章が含まれる。そのため、苦手な方は「8.コンビニプリントについて(おすすめのコンビニなど)」の閲覧注意。
(2021/1/14 数値に問題があったため少し修正)
本題の前に、8P折り本ツールとの違い
SS名刺メーカーさんには"8P折り本ツール"というものが存在する。
文章を折本にしたいだけであれば、こちらで事足りる。表紙・裏表紙の設定、奥付テキストも設定可能。画質も申し分ない。
8P折り本ツールの場合、奥付の文字の大きさを変更することが不可能。もし奥付を工夫して配置したい場合には他ツールを使うほかない。
ここでツイッターでのフォロワーさんに教わったのが、文庫ページメーカーとアプリケーション「Ottee」を使用する方法である。
なお、奥付不要または奥付を細かく設定する必要がない場合は、8P折り本ツールで事足りる。
1.Otteeダウンロード
こちらからダウンロード。windows, mac対応なのが嬉しいところ。
2.Otteeの初期設定変更
Otteeを起動後、タブの右側の歯車マークを選択。
設定ウィンドウが表示されるため、以下の設定に変更(仕上がりをA6サイズとしたい場合の設定)
折り線出力は好みで良さそう。方眼表示は設定したことはないが、配置時に便利そう。
スリム型・本折/右開き以外の開き方は今後試行してみたいところ。
3.文庫メーカーで画像作成
本文部分の作成。背景・色は画像サイズが重くなる・可読性の低下につながるため不要なので必ず"文庫ページメーカー"で作成すること。
本文は裏表紙を奥付にする場合は6ページ、裏表紙は画像を設定して裏表紙の前のページを奥付にする場合は5ページで納めること(重要)
今回は1段で作成したため文庫ページメーカーと書いているが、2段にしたい場合は新書ページメーカーで作成すればよい。ただし新書メーカーでは試していないので自己責任で。
以下必須設定
・オプション項目「印刷用(高解像度)」を選択(この都合により、回線が良い場所・時間帯で作成することを推奨)
・紙色:白
・文字色:黒
・出力形式はサイズを気にしない・画質優先の場合はpng形式を推奨
余談:そのまま画像を出力して作成しても勿論構わないが、通常の本のように上下左右に余白を取りたい場合は、以下のような設定にすると良い。
左右余白を22mm、上下余白を17mmに設定。文字サイズはお好みで。行間は私の場合頻繁に1行空ける関係で150%(最低値)にしているが、そうでない場合は167%で良いかと。
4.表紙の作成
適当に作るだけなので、詳細は割愛。詳しくは同人 小説 表紙とかで調べていただきたく。著作権・製作者のルールに違反しないように注意しよう。
ちなみに私はcanvaというサイトで、テンプレートの本の表紙を編集することが多い。画像は著作権フリーのunsplashで拾ったりとか。
5.Otteeで全ての画像を配置
いよいよ折本データの作成。
前提として、本が右開きになるので左が表紙(奇数ページ)、右が裏表紙(偶数ページ)となる。
5-1.「1-8」のタブに表紙と裏表紙を配置する。
まずは表紙と裏表紙がある場合
やり方は
5-1-1.新規オブジェクト作成をクリック
5-1-2.オブジェクト作成後に位置とサイズを上記の通り設定
※上記のように画像をページいっぱいに納めたい場合、y=0だと折本作成時に別ページにもはみ出てしまうため、y=3としている。
一応画像の数値が見れない方向けに記しておくと
・位置 x: 1、y: 4
・サイズ 幅: 796、高さ: 540
次に表紙のみで、裏表紙は奥付にする場合
(裏表紙の配置は参考程度に)
基本的には表紙と裏表紙がセットの設定と同じ。異なるのはサイズの幅が「394」になる点。裏表紙の奥付は参考程度に。
(※上記と高さが異なるが、540でないと画像が全て表示されない)
5-2.「3-2」「5-4」「7-6」のタブにそれぞれのページの画像を配置
偶数ページは以下の通りに設定。
奇数ページは以下の通りに設定。
こちらも一応画像の数値が見れない方向けに記しておくと
・位置 x: 0(奇数ページの場合) or 396辺り(偶数ページの場合)
・位置 y: 0
・サイズ 幅: 395、高さ: 544辺り
6.xml及びpdfファイルの保存
下記赤丸にてxmlファイルとpdfファイルを作成する。フロッピーアイコンがxmlファイルの保存、紙にPDFと書いてあるアイコンがpdfファイルの保存となっている。
※xmlファイルはOtteeで再度開く際に必要となる。
※pdfファイルは印刷時に必要となる。
ちなみに私は印刷機器がないためこの方法を取っているが、印刷機器がある場合、上記2つの間に挟まれている印刷機のアイコンで事なきを得られるかもしれない。そうであってもxmlファイルは保存推奨だと私は思う。
pdfファイルでは以下のウィンドウが表示される。
確認の必要がなければ、最も上の「印刷用PDF(単一ページ)」で出力すれば良い。
7.印刷&本を折る
ネットプリントにpdfファイルを登録していざ印刷。
折本の折り方は検索すれば出てくるが、個人的にはこちらのサイトの最下部の絵が分かりやすいかと。ハサミかカッターが必要な点に注意。
あと外で印刷する際は、折り曲がらないようにA4ファイルを持参すると良い。出力はA3サイズだが、半分に折ればA4になる。(その上そのまま切込みを入れれば良いので楽)
8.コンビニプリントについて(おすすめのコンビニなど)
少し本題から逸れるが、プリントする際のおすすめのコンビニについて。
印刷機の会社が異なる都合上、読みやすさ・質感がかなり異なる。一部実際に印刷したものがあるので参考までに。参考画像はスマホでの直撮りで、一部文章の非表示と、明るさと明瞭度以外は変更していない。
個人的見解も含まれるが、
・ミニストップが最も綺麗。紙の質は硬め。店舗が少ないのが難点。
・次点ではセブンイレブン。店舗にもよるようだが、近辺のコピー機では綺麗に文字が印字されている。紙の質は普通。
・ファミマとローソンは機械が同じ。文庫ページメーカー経由(元が文章そのままではなく画像を貼る)で作る場合は文字が滲むため少し見づらいか。紙の質は普通。
ローソン・ファミマの画像はだいぶ文字がぼやけているが、実物もこれくらいぼやけている。なお、上記の方法で折本を作る場合に限った話であるため、文書などの印刷はここまで差異はない。