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これって何て読むの?その読み方、実はみんなも気になっていた!

こんにちは、カスタマーサクセスチームの塩澤です。

昨年末に2024年の様々なランキングが発表されていましたが、皆さんは何が気になりましたか?私は、明治安田生命が発表している「名前ランキング2024」が気になりました。
男の子は「陽翔(はると)、女の子は「紬(つむぎ)」がそれぞれ首位になっていましたが、「陽翔」には、「はると」の他に「ひなと」「はるか」など様々な読み方があるようです。
たまひよ(ベネッセコーポレーション)が発表している「名づけで重視したこと」によれば、最近は、「『読み・音の響き』を重視して名前をつける」が最も多い結果となっていました。
これまでにはなかった独特な読み方の名前が増え、思い返してみると、私自身も入社してきた後輩の名前の読み方を尋ねることが多くなったように思います。

ちなみに、皆さんは、読み方がわからない漢字や人名が出てきたとき、どのように調べていますか?インターネットで「〇〇 読み方」と検索される方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、「読み方」と一緒に検索されているキーワードから見える、世の中の動向や文化的なトレンドについて調べてみました。過去の検索データを振り返りながら、各年における象徴的な言葉やその背景にある社会的な変化を探ってみたいと思います。

■「読み方」を含む検索ボリュームTop10

            橙:芸能・スポーツ 青:ビジネス 緑:コロナ関連 色なし:その他

皆さんは、この表にあるすべての言葉をスラスラと読める自信がありますか?
今では当たり前に読める言葉でも、その言葉が流行り始めた頃は「これ、どう読むのだろう?」と戸惑った経験があるのではないでしょうか。
今回は、読み方がわからないキーワードに焦点を当てているため、「音符 読み方」のように、漢字などの文字の読み方を検索している意図とは取れないものは除外しています。

まず、各年共通して検索されている用語として「重複」「施行」「早急」などがあります。これらの言葉はビジネスや公式な場で頻繁に登場し、例えば「重複」には「じゅうふく」と「ちょうふく」の二つの読み方があるため、「どちらが正しいのだろう?」と一度は疑問に思ったことがある方も多いのではないでしょうか。こうした検索は、単に読み方を確認するだけでなく、場面に応じた適切な表現を選ぶことで、発言の場で自信をもってコミュニケーションを図るための準備とも言えそうです。

また、各年に流行した歌手や曲名、さらには社会的変化から生まれた言葉もランクインしています。特に2020年と2021年のコロナ関連のキーワードが象徴的であり、これらの言葉は、私たちの生活に大きな影響を与え、このタイミングを境に価値観や働き方に大きな変化をもたらしました。
このように、各年の言葉の読み方は単なる発音の問題にとどまらず、私たちがどのような時代を生きているのかを知る手掛かりにもなっています。

次に性別×年代別の「読み方」を含む特徴的な検索を見ていきましょう。
性別×年代によって、どのような違いがみられるでしょうか?

10代男女の特徴的な検索キーワード(一部をピックアップ)

                        ※期間:2023年12月11日~2024年12月15日

10代は男女共に「曲名」を検索することが多く、そこから今の学生が聴く
アーティストの傾向が見えてきました。特にRADWIMPSやMrs. GREEN APPLEなど、いわゆる「邦ロック」ジャンルのアーティストが人気なようです。
このジャンルの音楽では、アーティストが独創的でユニークなタイトルをつけることが多く、曲を聴いたことはあるけど、曲名は知らない(読めない)というのは案外あるあるなのかもしれません。

20代男女の特徴的な検索キーワード(一部をピックアップ)

                        ※期間:2023年12月11日~2024年12月15日

男性は引き続き音楽に関する検索傾向が高いものの、興味のあるジャンルが「邦ロック」から「ヒップホップ」へと移行しているようです。

女性はジュエリーや香水などブランド検索が特徴的でした。
社会人になりお金をもらえるようになったことで身に着けるものの幅が広がり、おしゃれへの関心が高まったことによる検索かもしれません。

30代男女の特徴的な検索キーワード(一部をピックアップ)

                        ※期間:2023年12月11日~2024年12月15日

30代男性は、特に特徴的な検索カテゴリは見られなかったものの、読み方が分からないキーワードに対する検索方法が興味深かったです。
例えば、「祥」という言葉の読み方がわからない場合、カタカナの「ネ」+「羊」といった部首とつくりをそれぞれの文字で表して検索しているケースが見られます。自分は読めないキーワードがあるときは、その字をコピペしそのまま検索にかけるのですが、年代によって検索方法に違いがあるのは面白いですね!

一方、女性は出産関連の検索が多くみられます。
ライフステージの変化を迎え、出産という人生の大きなイベントに向き合う中で、初めて目にするキーワードも多く含まれているのではないでしょうか。個人的には、「読み方」に関する検索は、わからない言葉に一度出会っただけでは流されがちですが、繰り返し目にするキーワードは、検索される傾向があると感じました。出産は長期的に関わるイベントであるため、出産関連のキーワードが頻出している結果になっているように思います。

40代男女の特徴的な検索キーワード(一部をピックアップ)

                        ※期間:2023年12月11日~2024年12月15日

男性は金融、特に投資関連のキーワードを多く検索しているようです。
40代になると、それなりの収入を稼げるようになり、さらにはNISA制度の拡充も相まって、投資への関心が高まっているのでしょう。まずは基本的な用語を確認しながら、投資や経済に関する情報を得ようとしている可能性が高いです。

女性は30代男性と同様に、特定のカテゴリによる特徴は見られなかったものの、検索しているキーワードを見ると、「火山岩」「地面」といった小学生でも習うような言葉が含まれています。これは、自身がその読み方を知らないというよりも、「なぜぢめんじゃないのか?」などと子供から聞かれて一緒に読み方を確認するために検索しているのかもしれません。
または、子供から「〇〇ってなんて読むの?」と聞かれたときに「私も読めない!」となりこっそり検索している状況も考えられます。

50代男女の特徴的な検索キーワード(一部をピックアップ)

                        ※期間:2023年12月11日~2024年12月15日

最後に50代ですが、男性は「網紀粛正」「宥恕措置」など、普段の生活ではあまり見かけない専門的なキーワードを多く検索しているようです。これらのキーワードはビジネスや法律、行政に関する情報を提供するメディア、特に新聞を通すことで出会う確率が高そうです。

一方で、女性は韓国関連の読み方に集中しています。ドラマやK-POPアイドルを楽しむうちに、韓国の食事や観光地にも興味をもち、これが新たな趣味として受け入れられています。50代という年代が子育てを終え、自身の時間を楽しむ余裕ができたことも、この関心の高まりに寄与しているのでしょう。

上記の結果を通して、各年代・性別による検索傾向からは、それぞれのライフスタイルや興味が色濃く反映されていることがわかりました。こうした傾向を見ると、読み方に関する検索は、個々のライフスタイルや文化的関心を映し出す鏡としての役割を果たしていることも明らかです。皆さんもこれまでにどんな言葉を検索してきたのか振り返ってみると、自分自身の興味や生活の変化を再認識できるのかもしれませんね。


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